1980年代に、初代「シティ」の荷室にも搭載可能なスクーターとして一斉を風靡したホンダ「モトコンポ」の現代版が米国で発売されました。「モトコンパクト」という名のeスクーターですが、どんな乗り物なのでしょうか。

米国での価格は995ドル(約14万7000円)

 米国ホンダは2023年11月1日、電動スクーター「Motocompacto(モトコンパクト)」を発売しました。

 新型モトコンパクトは、同年9月に世界初公開されたホンダの折りたたみ式電動スクーター(eスクーター)です。

 街や大学のキャンパス内を移動したり、ファーストマイル/ラストマイルの車両として使用するのに最適なゼロエミッションの新型eスクーターは、米国ホンダのエンジニアによって設計・開発され、ライダーに簡単で乗って楽しいモビリティとなっています。

 新型モトコンパクトは折りたたみ可能で、ハンドルやタイヤ、サドルを収納すると縦74cm✕横9cm✕高さ53cmの箱形となります。重さは18.7kgで、専用のコンパクトキャリングケースに入れて持ち運ぶことができるため、クルマのトランクルームや公共交通機関に持ち込んだり、狭い場所に保管したりするのが簡単になるといいます。

 新型モトコンパクトのバッテリー容量は6.8Ahで、充電時間はおよそ3.5時間(110V)。モーター出力は最大490W・16Nmで、前輪を駆動します。

 最高速度は15マイル(約24.1km/h)、航続距離は最大17マイル(約19.3km)となります。

 気になる価格ですが、995ドル(約14万7000円)で、2024年初頭に北米市場のディーラーで納車される見込みです。

「モトコンポ」は1981年に初代「シティ」と同時に登場した

 新型モトコンパクトを見て、思い出すのは「モトコンポ(Moto Compo)」ではないでしょうか。

 実際、SNSなどでは新型モトコンパクトは「モトコンポの再来」「令和のモトコンポ」といわれています。

 では、モトコンポとはどんなモデルだったのでしょうか。

1981年に登場したホンダ「モトコンポ」

 モトコンポは、いまから42年前の1981年11月に発売された50ccの折りたたみ式原動機付自転車です。

 同じ日に発売になったホンダ初代「シティ」と、そのシティに搭載できるように同時開発を進めてきたトランクバイクというコンセプトで、当時のプレスリリースによると「従来の四輪と二輪で六輪ライフといった、単に足し算的な範囲での使い勝手だけではなく、四輪に二輪を搭載して行動することにより、バイクの機能とクルマの機能が掛け算的に広がり、アウトドアライフの新しい使い勝手を創りだすことを提唱するものである。これは二輪車、四輪車を持つホンダの強みをフルに発揮した世界で初めての試みでもある」とされています。

 モトコンポは全長1185mm×全幅535mm×全高910mmと超小型。折りたたみ式ハンドルとステップを持ち、トランクバイクとして使い勝手を配慮した設計とされていました。ただし車両重量は45kgありました。

1981年11月11日、「モトコンポ」と同時に発売された初代「シティ」。のシティに搭載できるように同時開発を進めてきたトランクバイクがモトコンポだった

 また2.5馬力の2サイクルエンジンを搭載、燃料やオイル、バッテリーなどの液洩れ防止機構も装備しており、さらにシティにはモトコンポを搭載する時に利用できるアンカーナットを装備。オプションの専用ベルトでしっかりと固定することができました。

 モトコンポの当時の価格は8万円(札幌では8万3000円)。初代シティは大ヒット作となりましたが、それに対してモトコンポは売れず、1代限りでなくなりました。