高速道路を利用するドライバーの94.4%、つまりほとんどの人が利用している自動料金収受サービスがETCです。よりメリットを受けるためには「ETCマイレージサービス」への登録が必要になります。どんなサービスなのでしょうか。

ETCを使った分だけポイントが貯まり還元される「マイレージサービス」

 原油高、円安を起因とするガソリン価格の高騰は、収まる気配がありません。

 そればかりか、2024年4月には現在継続している「燃料油価格激変緩和補助金」、いわゆる「ガソリン補助金」が終了し、ガソリン価格は一段高となることが想定されています。

 そのため、カーライフにかかるコストの節約は、多くのドライバーにとって急務と言えるでしょう。

 その有効な手段のひとつが、高速道路料金を実質的に「1割引」にできる「ETCマイレージサービス」の活用です。

 これは高速道路をETCで利用し料金を支払うたびにポイントが貯まり、そのポイントの残高が一定額になると、通行料金として使える「還元額」に交換できるというものです。

 たとえばNEXCO3社(NEXCO東日本/NEXCO中日本/NEXCO西日本)の場合、ETCでの高速道路通行料金支払い10円ごとに1ポイントが貯まり、1000ポイントで500円分の、3000ポイントで2500円分の、5000ポイントで5000円分の還元額へと交換できます。

5000ポイント(=還元額5000円分)を貯めるために必要な通行料金は5万円なので、実質的に1割引になるというわけです。

 このほか、宮城県道路公社、本州四国連絡高速道路、愛知道路コンセッション、神戸市道路公社、広島高速道路公社、福岡北九州高速道路公社が管理する高速道路の利用でも、それぞれの規定にしたがってポイントが貯まり、還元額へと交換できます。ただし、宮城県道路公社とNEXCO3社の間ではポイントが合算されますが、それ以外の道路事業者のポイントは、事業者ごとに単独で積算されます。なお還元額については、全事業者共通で利用が可能です。

これだけだと、単に「ポイント還元は通行料金の1割」だけだと感じてしまうかもしれません。

 しかしETCマイレージサービスのポイントは、通常のETC料金での高速道路利用のほか、「深夜割引」「休日割引」など、ETC割引を使った場合でも、支払い額に応じて加算されます。

さらにETCマイレージサービスには、平日の利用を優遇する制度も用意されています。

 NEXCO各社、宮城県道路公社、本州四国連絡高速道路の一部区間では、平日6〜9時、17〜20時の利用に対し、一定の条件のもと、5〜9回は30%相当額、10回以上は50%相当額を月ごとに還元する「平日朝夕割引」が適用されます。

 ただしこちらもETCマイレージサービスへの登録が必要で、登録済みの人が適用対象となります。つまり「高速料金の最大半額還元」を受けるには、必ずETCマイレージサービスに登録しなければなりません。

登録に必要なものは、ETCカード(カード番号および有効期限)、車両番号(ナンバープレートの数字4桁)、ETC車載器管理番号(数字19桁)のほか、名前、生年月日、郵便番号、住所、電話番号、メールアドレスです。この新規登録時に車両番号、ETC車載器管理番号を登録しますが、マイレージサービスそのものはETCカードに紐付くため、登録済みのETCカードをほかのクルマ、たとえばレンタカーなどの車載器に差して使っても、ポイントは加算されます。

 こうして貯めたETCマイレージサービスのポイント残高は、新規登録時にメールで通知されたマイレージIDとパスワードで「マイページ」にログインすることで、確認できます。

 このマイページでは、ポイント残高の確認のほか、ポイントの有効期限や還元額の明細の確認、さらにポイントから還元額への手動での交換が可能です。

貯まったポイントには有効期限がある

 ただ、わざわざマイページにログインし操作しなくても、貯まったポイントを還元額へと自動的に交換できるサービスがあります。

 それが「自動還元サービス」です。

ETCマイレージサービスのWEBサイト。ETCマイレージサービスの新規登録はここから申し込む

 このサービスを設定すると、道路事業者ごとに一定数のポイントが貯まった時点で自動的に還元額に交換されます。NEXCO3社の場合、5000ポイントが交換単位となり、5000円分の還元額に交換されます。

 ただここで注意しなければならないのは、ポイントの有効期限と自動還元となるポイント数との関係です。

 ETCマイレージサービスのポイントは「ポイントが付いた年度の翌年度末」が有効期限となります。つまり2022年度(2022年4月〜2023年3月)に付いたポイントは、2024年3月で期限切れを迎えます。

 つまり高速道路をコンスタントに利用し、年間の高速道路料金が3万円を超えるような人はポイントの期限が切れる前に自動還元されるので問題はありませんが、年末年始やお盆くらい、年間2万程度しか高速道路を使わない人は、ポイントが自動還元となる残高に到達せず、知らないうちに期限切れとなる可能性があるのです。

 そうした人は残高を毎月下旬にメール通知してくれる「ポイント残高のお知らせ」を設定しておくといいでしょう。

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 なおETCマイレージサービスのポイントは、航空会社のマイルとは異なり、「利用した月の翌月20日」に付与されます。

 そのため、3月のポイントで自動還元を受けるためには、その前月となる2月中に高速道路を利用する必要があります。

 もし3月になって「NEXCO3社のポイントが4980ポイントしかなくて、そのうち3500ポイントが期限切れになる」と気付いても、月内にあと20ポイントを貯めることは不可能です。

 この場合、レートがやや悪くなることを承知で3000ポイント分を2500円分の、1000ポイント分を500円分の還元額に手動で交換するしかありません。

 2月20日以降に送信される「ポイント残高のお知らせ」は必ず確認し、「そのままでOK」「ポイントを手動で還元額に交換する」「月内に高速道路を利用し、自動還元となるポイントに到達する」のいずれかを選択するようにしましょう。