激戦区のミドルクラスネイキッドのなかで、とくに人気の高いモデルがヤマハ「MT-07」です。そのMT-07とは相反するモデルが、個性が光るトライアンフ「トライデント660」です。両モデルのスペックを交えながら徹底比較していきます。

ミドルクラスネイキッドの「ベンチマーク」がヤマハ「MT-07」

 取り回しの軽さと圧倒的パワーで人気カテゴリである、排気量401ccから750ccのミドルクラスネイキッド。

 ミドルクラスネイキッドの車種は、国内外のメーカー問わず参入していて、激戦区のクラスといえます。

 そんなミドルクラスネイキッドのベンチマークになっているのが、ヤマハ「MT-07」です。
 
 2014年に誕生したMT-07は、ミドルクラスのなかでも扱いやすいバイクで、400ccモデルからの乗り換えも多い傾向です。

 全幅780mmというスリムな車体と車両重量も184kgは、同クラスのバイクと比較してもスリムで軽量ということもあって、ビギナーや女性からも指示されてきました。

 エンジンは70度クランクを採用した689ccの2気筒エンジンで、リニアなレスポンス特性と扱いやすさを重視し、低速からのトルクは街中でのライディングに適しています。

 それでいて、MT-07の最高出力は73.4psを発揮するため、いざというときは圧倒的なパワーを堪能できます。

ヤマハ「MT-07」

 対して、イギリス発のトライアンフ「トライデント660」は、トライアンフならではのハイパワーエンジンや最新の電子制御デバイスが魅力の1台です。

 エンジンは、クラス唯一の3気筒エンジンを搭載し、3気筒エンジンならではの中速からの立ち上がりを重視した特性といえるでしょう。

 トライデント660のエンジンは、MT-07よりも排気量の小さい660ccであるにもかかわらず、最高出力はMT-07よりも高い81psを達成。

 ハイオク仕様ということを差し引いても、トライデント660のエンジンのほうがパワフルなのは間違いないでしょう。

 また、足回りに関してもMT-07では41mm径インナーチューブの正立式フロントサスペンションに対し、トライデント660ではSHOWA製の41mm 倒立セパレートファンクションビッグピストンフォークを採用し、スペック上ではトライデント660に分があります。
 
 デザインに関してはどちらもメーカーの特色が現れていて、MT-07では徹底的に各パーツの小型化がされています。

 スリムで小径のヘッドライトや小型シートカウルを採用するだけでなく、ヘッドランプ周辺の各パーツ類をエンジン中心方向に大胆に寄せることで、ミニマムオーバーハングシルエットを実現しています。

クラス唯一の3気筒搭載の英国レトロモダン

 一方でトライデント660は、トライアンフらしいレトロモダンなデザインを追求しています。

トライアンフ「トライデント660」

 クラシカルで丸型のヘッドライトやそれに組み合わされる丸型タンクはトライアンフの象徴ともいえます。
 
 またエッジを落とした小ぶりなシートカウルやタンクからシートカウルに繋がる2本のラインは国産車とは一線を画したデザインといえるでしょう。

 最新デバイスや電子制御装備はMT-07ではスピードやシフトインジケーター、気温計などのさまざまな情報を5インチフルカラーTFT液晶メーターを採用することで高い視認性を実現。

 またグレードによっては2つのライディングモードと切り替え可能なトラクションコントロールやクルーズコントロールも搭載しています。

 対してトライデント660でもクラシカルな丸型メーターにフルカラーのTFTディスプレイを搭載するだけでなく、コネクティビティシステムを介することで、スマホやGoProなどをスイッチハウジングから操作可能です。

 ほかにもABSとトラクションコントロールを併用することで、ブレーキ時と加即時の最適なパフォーマンスと安全性を確保しています。

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 そして、気になる価格は、MT-07は88万円で、トライデント660はジェットブラックが99万5000円、ディアブロレッド/サファイアブラック、コスミックイエロー/サファイアブラック、コバルトブルー/サファイアブラックが100万8000円となっています。(すべて税込み)

 とにかく手軽にミドルクラスネイキッドを楽しみたい人はMT-07、輸入車ならではのパワーと個性を堪能したい人はトライデント660を選択するのがいいでしょう。