BMWのいわゆるミドルクラスSUVである「X3」と「X4」がマイナーチェンジしました。そこでVAGUEでは、賢いベストバイを勝手にセレクトしました。

BMW「X3」と「X4」がマイナーチェンジした

 BMWは2021年10月28日、プレミアム・ミドル・クラスSAV(スポーツ・アクティビティ・ヴィークル)の新型「X3」と、プレミアム・ミドル・クラスSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)の新型「X4」を発売した。

 X3はいわゆるミドルクラスのSUVとして、BMWが掲げている「駆け抜ける喜び」を、オンロードだけではなくオフロードでも味わえるモデルだ。初代は2004年に発売され、その後2011年と2017年にモデルチェンジしており、今回登場したのは、その3代目モデルのマイナーチェンジ版となる。

 X4は武骨さが感じられるSUVというジャンルのクルマに、クーペスタイルを取り入れた、アーバンドライブに似合う都会派モデル。2014年に初代が登場し、2018年にモデルチェンジ。今回はその2代目モデルがマイナーチェンジを受けたということになる。

●マイナーチェンジで何が変わった?

 両車ともマイナーチェンジではあるのだが、その変更箇所はかなり多い。まずエクステリアだが、キドニーグリルは左右一体構造とし、フロントバンパーは空力特性に優れた造形のものに変えられている。ヘッドライトデザインも変更されたほか、リアバンパーのデザインにも変更を受けている。

 パワートレインは「xDrive20i」は4気筒ガソリン、「xDrive20d」には4気筒ディーゼルエンジンを搭載。さらに「xDrive30e」は、4気筒2.0リッターガソリンエンジンと、34Ahのリチウムイオンバッテリーと電気モーターのハイブリッドシステムを搭載している。

 そんな新型X3/X4で注目したいのが「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」だ。

 BMWとして国内初となるこの運転支援機能は、高速道路での渋滞時に、ステアリングから手を放しての走行が可能となるもの。高性能な3眼カメラとレーダーをベースとした「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」も搭載されているため、ドライバーの負担はより小さく、安全性はより高くなっている。

 また、標準装備の「パーキング・アシスタント」は、直前に前進したルートを最大50mまで車両が記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることができる「リバース・アシスト」機能が採用されている。すれ違いが困難な状況となったときなどに、この機能を活かせば、正確かつ安全に、元のルートに戻ることができるだろう。

 コネクテッド面では、AI技術を活用した「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」に注目したい。オーナーがシステムの名前を自由に付けることが可能で、今までの音声入力よりも自然な、会話に近い言葉で指示や質問を理解できることから、ストレスなく使うことができるようになっている。

「X3」と「X4」は、どのパワートレインを選べば正解?

 ここでX3とX4のスペックと価格(消費税込)を挙げておこう。

クーペらしさが更に際立つスタイルになった「X4」

・X3 xDrive20i(699万円)
全長4720mm、全幅1890mm、全高1675mm、ホイールベース2865mm、車両重量1830kg、車両総重量2105kg、排気量1998cc、直列4気筒ガソリン・エンジン、最高出力184ps/5000rpm、最大トルク300Nm/1350rpm-4000rpm、WLTC燃料消費率12.0km/L、JC08燃料消費率14.6km/L

・X3 xDrive20d(719万円)/M Sport(766万円)
全長4720mm、全幅1890mm、全高1675mm、ホイールベース2865mm、車両重量1880kg、車両総重量2155kg、排気量1995cc、直列4気筒ディーゼル・エンジン、最高出力190ps/4000rpm、最大トルク400Nm/1750rpm-2500rpm、WLTC燃料消費率14.5km/L、JC08燃料消費率18.6km/L

・X3 xDrive30e M Sport Edition Joy+(802万円)/M Sport(857万円)
全長4720mm、全幅1890mm、全高1675mm、ホイールベース2865mm、車両重量2070kg、車両総重量2345kg、排気量1998cc、直列4気筒ガソリン・エンジン、最高出力184ps/5000rpm、最大トルク300Nm/1350rpm-4000rpm、システム・トータル最高出力292ps、システム・トータル最大トルク420Nm、WLTC燃料消費率11.8km/L、JC08燃料消費率15.0km/L

・X4 xDrive20d M Sport(776万円)
全長4765mm、全幅1920mm、全高1620mm、ホイールベース2865mm、車両重量1880kg、車両総重量2155kg、排気量1995cc、直列4気筒ディーゼル・エンジン、最高出力184ps/4000rpm、最大トルク400Nm/1750rpm-2500rpm

・X4 xDrive30i M Sport(837万円)
全長4765mm、全幅1920mm、全高1620mm、ホイールベース2865mm、車両重量1850kg、車両総重量2125kg、排気量1998cc、直列4気筒ガソリン・エンジン、最高出力252ps/5200rpm、最大トルク350Nm/1450rpm-4800rpm

※注:X4については、11月2日の時点で認可前につき、燃料消費率に関する数値はなし

●「X3」と「X4」のベストバイは?

 さて、ここで誰もが気になるのは、「ベストバイはどれか」ということであろう。車室内の空間の広さでいえばX3だろうし、2名乗車が基本であるなら、スタイリングが流麗なX4を選ぶというのは、いわばあたり前のチョイスだ。

 しかしX4は全高こそ低いが、全幅は1.9mを超えているので、駐車場のスペース、ありていにいえば車庫証明で引っかかる可能性も考えられる。そうした事情は個人の問題なので置いておくとして、ではX3とX4のなかでどのグレードを選ぶのが、ベストチョイスなのだろうか。

 VAGUEとしてオススメしたいのは、X3であれば「xDrive30e M Sport Edition Joy+」だ。まずパワートレインがハイブリッドであり、電気モーターのトルクを発進時から使えるというのは、悪路での低速走行や、ゼロ発進時での優位性が高い。ならば上位モデルの「M Sport」でもよさそうだが、55万円という価格差は大きい。

 Mスポーツとの装備の違いは、オンラインのみで受付けそ開始した「M40d M Sport Edition」に準じるとするならば、外装にブラックのアイテムが採用されることになりそうだが、現段階では詳細は不明。であるならば、この価格差をカスタムに使うということもできるのではないか。

 X4の2グレードでは『xDrive20d M Sport』を推したい。30iの350Nmというトルクに対して400Nmというトルクの太さは、SACとしての走りにとって、確実に有利に働いてくれうだろう。

 車外にいると聞こえる、ディーゼルエンジン特有のノイズに関しては、実車を確認してみたわけではないが、最近のディーゼルエンジン搭載モデルはノイズが小さくなっていく傾向にあるので、大きな問題とはならないのでないかと予想する。

 それに、61万円という価格差は、やはり大きい。そこで浮いた予算を、車内環境のグレードアップや、ホイールなどの外装カスタマイズに使うというのもありだろう。

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 今回登場したX3とX4は、すでに受注が始まっている。納車予定はX3は11月以降、X4は来春以降とアナウンスされている。しかし、現在の世界的な状況を考慮すると、最初の納車は予定通りとはなっても、それ以降はスケジュールが遅延することもあり得る。早く乗りたいという人は、すぐに商談にいくということも考えておきたいところだ。