生活スタイルの変化などで使われなくなり、家庭で眠っている土屋鞄製造所製のバッグを同社が引き取り、カバン職人が再び息を吹き込んでリセールするという試みが期間限定で開催されています。革を活かしたアップサイクルプロジェクトの第1弾となる同イベントは、どのような内容なのでしょうか?

職人の手でよみがえった革の魅力あふれるリユースバッグ

 カバンや小物などのオリジナル革製品を手がける土屋鞄製造所が、古くなった同社の革製バッグをきれいにリペアし、リユース品として期間限定で販売中だ。東京・中目黒にある同社のランドセル専門店内に専用コーナーを設け、2021年12月19日(日)までポップアップストアとして店頭に並べられる。

 ラインナップは、使われなくなり引き取られた同社製の革バッグ約150点だ。工房で働く職人たちがていねいに修理し、革の状態に応じてクリーニングや保革、補色といった万全のメンテナンスを実施。また、内装の張り替えやファスナーなどの破損パーツの交換、糸のほつれ直し、除菌加工をおこない、美しい状態へとリペアする。

 今回、こうした取り組みを展開することになった理由について、土屋鞄製造所の広報・山登さんはこう語る。

「世界では、SDGs(持続可能な開発目標)への関心が急速に高まっています。そんななか、以前からおこなってきたリメイク・リペアに加え、環境に配慮した新たな取り組みとして、サステナブルなプロジェクトを2021年10月に立ち上げました。今回のリユース事業は、その第1弾となります」

 リペアを施して販売するバッグは、トート、ショルダー、ボストンバッグなど種類も豊富。価格は、定価の5割から7.5割程度(1万2300円から13万5800円/消費税込)に抑えているという。販売後は、新品と同様に修理サービスにも対応。アフターサービスも万全だ。

●丈夫で長く使える革製品だからこその取り組み

 土屋鞄製造所がサスティナブルなプロジェクトを展開することになった背景について、山登さんは続ける。

「当社では1965年の創業以来、日本独自の感性と職人のていねいな手仕事を大切にし、暮らしに寄り添うものづくりに取り組んでいます。この思いの下、革製品をていねいにお手入れしつづけることは、世代を超えてより長く使いつづけていただくための大切なプロジェクトだと考えています」

 今回の企画に際し、1か月間ほど製品の引き取りがおこなわれた。すると期間内に、目標の100点を大きく上回る550点もの製品が集まったという。

 今後は、リユース製品の幅をサイフやキーケースなどバッグ以外にも広げ、リメイク販売なども予定する。また、2022年3月をめどに、引き取り・販売を通年のサービスに切り替え、リユース事業を本格展開していくという。

 販売されるバッグはすべて、経年変化によって革の風合いなどが異なる“一点物”。なかには、限定生産品や廃番品といった稀少なアイテムも存在する。加えて、土屋鞄製造所の製品であることの認定書が付属するほか、どのような“再生”をおこなったのかについても記載される。同ブランドの歴史と職人の優れた手仕事を感じさせるラインナップといえるだろう。

 今回の販売期間は1か月間を予定しており、製品がなくなり次第、終了する。この機会に改めて革の魅力を知り、新たな出合いを楽しみにしたい。

●販売概要
・販売店舗:Reuse items POP UP STORE童具店・中目黒
・販売期間:2021年12月19日(日)まで
・住所:東京都目黒区青葉台3-19-8
・アクセス:東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」正面出口より徒歩12分/東急田園都市線「池尻大橋駅」東口より徒歩9分
・営業時間:11:00-18:00
・定休日:火曜日
 https://tsuchiya-kaban.jp/pages/re-use