アストンマーティンのホットモデルである「V12ヴァンテージ」の復活が正式にアナウンスされました。そこで、V12ヴァンテージと名の付く歴代モデルを振り返ります。

新型「V12ヴァンテージ」がファイナル・エディションとなる

 かねてから復活の噂のあったアストンマーティン「V12ヴァンテージ」。ついに噂ではなく本当に2022年に蘇ることが、アストンマーティンの発表で分かった。また、この発表に際して公開されたアストンマーティンの公式YouTubeで、新型「V12ヴァンテージ」の勇ましいエキゾーストノートを堪能できる。

●現行ヴァンテージのファイナル

 新型のV12ヴァンテージの詳細はまだ一切明らかにされていないが、これまでのスクープ写真などから察するに、2017年末に発表された現行「ヴァンテージ」のフロントにV12エンジンを搭載することで間違いないだろう。

 2021年12月1日にゲイドンから発信されたリリースには、V12ヴァンテージに関する重要な発表がもうひとつあった。それは、このモデルがラインナップモデルでもリミテッド・エディションでもなく、ファイナル・エディションであるということだ。先代ヴァンテージのモデルサイクルと比べると非常に短いだけに、アストンマーティンファンからすると少々残念な気持ちと、新型V12ヴァンテージを心待ちにする気持ちが交錯する複雑な心境なのではないだろうか。

 そこで、新型V12ヴァンテージの登場の前に、その名を冠した2モデルをここで紹介しよう。

エンスージアストなファン向けにマニュアル・ギアボックスも用意された「V12ヴァンテージS」

●2009年「V12ヴァンテージ」

 2007年12月におこなわれたゲイドン本社の新しいデザインセンター開所式に合わせて発表された「V12ヴァンテージ RSコンセプト」をベースに、2009年に量産モデル「V12ヴァンテージ」を発表。発売されると同時に高い人気を博した。

 V8搭載モデルからの重量増加は50kg程度に抑えられ、排気量5935ccのエンジンは、1気筒あたり4本のバルブを駆動するダブルオーバーヘッド・カムシャフトを搭載、最高出力517ps/6500rpm、最大トルク58.1kgm/5750rpmを発生した。

 6速マニュアル・ギヤボックスを組み合わせたこのモデルは、0-60mph(約96km/h)加速4.2秒、最高速度は190mph(約306km/h)に達した。

 さらに2013年に誕生したのが「V12ヴァンテージS」だ。V12ヴァンテージSは、最高出力573ps、最大トルク63.2kgmに引き上げられ、0-60mph(約96km/h)加速は、スポーツシフトIIIオートメーテッド・マニュアル・ギヤボックスとの組み合わせで、3.5秒という驚異的な数値をマーク、さらに最高速度は205mph(約330km/h)に到達し、アストンマーティン史上最速モデルとなった。

 その発表から3年後には、V12ヴァンテージSに、7速マニュアル・ギヤボックスが搭載され、一部マニアに熱狂的に受け入れらることになる。

 2012年には、イタリアのデザインハウスであるザガートと再び協力して開発した「V12ヴァンテージ・ザガート」もリリースされている。

イアン・カラムによるアストンマーティンの新デザインで注目を集めた「DB7」をベースとした「DB7 V12ヴァンテージ」

●1999年「DB7 V12ヴァンテージ」

「DB7 V12ヴァンテージ」は、1999年のジュネーブモーターショーでデビュー。世界的に有名なデザイナーのイアン・カラムによって完全に新しくデザインされたこのクルマは、フォード・リサーチ&ビークル・テクノロジー・グループおよびコスワース・テクノロジー社との緊密な協力体制によって開発されたオールアルミニウム合金製5.9リッター48バルブV型12気筒エンジンを搭載し、426psの最高出力、55.3kgmの最大トルクを発生した。

 シャシも強化され、当時としては非常に斬新なフロントおよびリア・サスペンションのセットアップが採用された。このモデルが登場するまで、アストンマーティン・ヴァンテージは、標準仕様のエンジンを搭載していたが、DB7 V12ヴァンテージはそれらと一線を画した新しいエンジンを採用し、直列6気筒エンジンを搭載したヴァンテージともまったく異なるモデルに仕上げられている。

 組み合わされたトランスミッションは当初、下記の2種類から選択可能だった。

・クロスレシオ6速マニュアル・トランスミッション:最高速度184mph(約296km/h)、0-60mph(約96km/h)加速5.0秒
・5速オートマチック・トランスミッション:最高速度165mph(約266km/h:リミッター作動)、0-60mph(約96km/h)加速5.1秒

 さらに2000年以降には、ZFとの共同開発で高い評価を得た「タッチトロニック」システムも選択可能となっている。

復活「V12ヴァンテージ」の震えるサウンドを【動画】で聴いてみよう

●Aston Martin V12 Vantage – Returning in 2022