近年、急速に人気が高まっているのが“e-Bike”と呼ばれるスポーツタイプの電動アシスト自転車。従来の自転車メーカーに加えて多くの新規ブランドが参入し、2021年は個性的なモデルが続々誕生しました。そのなかから、ひときわ革新的でカッコいい5モデルを紹介します。

極太タイヤをはくe-Bikeの人気が上昇中

 e-Bikeとは、従来のママチャリタイプの電動アシスト自転車とは異なる、スポーツタイプのドライブユニットを搭載したモデルを指す。世界的に人気が高まっているジャンルで、2021年には個性的なモデルが続々と登場した。

 バリエーションが一気に拡大されたe-Bikeのなかでも、最近とくに注目を集めているのが、極太のタイヤを装備したモデルだ。

 太いタイヤは、その分、路面からの抵抗も大きくなるため、アシスト機構のない一般の自転車では避けられる傾向にある。その一方、タイヤが太くなるとエアボリュームが増して路面からの衝撃を吸収してくれるため、乗り心地は快適に。また接地面も広くなるため、グリップに優れるというメリットもある。e-Bikeで太いタイヤの人気が高まっているのは、強力なアシストを搭載するためといえそうだ。

 ここからは、2021年に一気にバリエーションが豊かになったe-Bikeのなかでも、とくに魅力的な5台を紹介していこう。まずは太いタイヤを履くモデルからフォーカスする。

「MATE X」は極太タイヤと前後サスペンションを備え、ちょっとしたオフロードなら走破できる実力派

●コペンハーゲンのライフスタイルを反映

 太いタイヤを履くe-Bikeのなかで高い注目を集めているのが、デンマーク生まれでクラウドファウンディングの活用で注目を集める新鋭ブランド・MATE. BIKEがリリースする「MATE X」だ。

「MATE X」は極太タイヤと前後サスペンションを備え、ちょっとしたオフロード走行もこなす実力派。もちろん「MATE X」は都市部での使用にも最適で、折りたたみ機構を搭載するなど、都市で暮らす人々の新たな乗り物として注目を集めている。

 デンマークの首都コペンハーゲンでは、週末、多くの人が自然とふれ合うべく自転車に乗って出かける姿を見かけるが、「MATE X」のコンセプトは自転車都市として知られるコペンハーゲンのライフスタイルを反映したものなのだ。

「ISSIMO」はまたぎやすいステップインタイプのフレームでありながら、トラス構造とすることで優れた剛性を確保

●イタリアの2輪ブランドから登場した個性派

 イタリアの2輪ブランドを出自とするFANTICも、「ISSIMO」という極太タイヤを履かせたシティタイプのe-Bikeをリリースしている。

 またぎやすいステップインタイプのフレームでありながら、トラス構造とすることで優れた剛性を確保。また、幅広のハンドルと優れたサスペンション、強力なブレーキを備えており、自転車ともバイクとも異なる独特の乗り味を実現している。

スポーツタイプが充実した老舗ブランドのe-Bike

●老舗メーカーの底力を感じさせる

 ドロップハンドルでありながら前後にサスペンション機構を備え、本格的なオフロード走行にも対応する「Topstone Neo Carbon Lefty 3」をリリースするのは、スポーツ自転車界では名を知られたアメリカのキャノンデール。

ドロップハンドルでありながら前後にサスペンション機構を備え、本格的なオフロード走行にも対応するキャノンデールの「Topstone Neo Carbon Lefty 3」

 ベースモデルとなった「Topstone」は、長距離を速く移動するのに適したドロップハンドルを備える車体と、凸凹のオフロードを走破できるサスペンション機構を組み合わせることで走れるフィールドを広げたが、その名車にアシスト機構を組み合わせたのだ。

 これにより「Topstone Neo Carbon Lefty 3」は、さらに激しい上りにも対応できるように。走りのフィールドはさらに飛躍的に広がった。

スペシャライズドはアシスト機構の要となるドライブユニットまで自社で開発・製造。そのためe-Bike「TURBO CREO SL」は、驚きの軽さを実現した

●アシスト機構の要まで自社で開発

 キャノンデールと同じく、米国で生まれたスポーツ自転車ブランド・スペシャライズドは、「TURBO CREO SL」というe-Bikeをリリース。これは従来の電動アシスト自転車では考えられなかった軽量なロードバイクタイプだ。

 スペシャライズドは、アシスト機構の要となるドライブユニットまで自社で開発・製造。これにより、軽量化だけでなく自然なアシストフィールも実現した。従来はe-Bikeに見向きもしなかったベテランの自転車乗りたちからも、多くの支持を集めている。

TOKYO 2020のケイリン競技で先導を務めたマシンからフィードバックを得て、各部を改良したパナソニックの新型「XU1」

TOKYO 2020先導車の技術をフィードバック

 TOKYO 2020のケイリン競技で先導を務めたマシンからフィードバックを得て、各部を改良したのがパナソニックの「XU1」だ。クロスバイクタイプのe-Bikeだが、太めのタイヤを装備し、長距離ツーリングにも対応している。

 ケイリン競技は先導車に合わせて選手たちが徐々にスピードを高めていくという競技の特性上、先導を務める車体は50km/hでも安定してバンクを曲がれるだけの性能が求められる。新型「XU1」はそのためのフレーム設計技術を応用し、重心位置を従来モデルより40mm低くしたほか、ハンドリングも安定指向に刷新された。

 こうしたTOKYO 2020のレガシーによって、新型「XU1」は長距離ツーリング用としての完成度がさらにアップしている。