アルファ ロメオの定番ボディカラーは「レッド」でキマリ。いやいや、過去には「黄土色」の名車「GT1300ジュニア」もあったよね、と思った人に朗報です。マニア心をくすぐる限定モデルが「ジュリア」と「ステルヴィオ」に登場しました。
「GTジュニア」の名が現代に蘇った!
アルファ ロメオ「ジュリア」と「ステルヴィオ」の限定車「ジュリア/ステルヴィオGTジュニア」が発売された。「ジュリアGTジュニア」は99台、「ステルヴィオGTジュニア」は40台限定で、それぞれ車両価格(消費税込)は、680万円と792万円だ。
今回の限定モデルの最大のトピックは、往年の「GT1300ジュニア」を彷彿とさせる黄土色のボディカラーをまとっていることだろう。
今回の限定モデルのネーミングとなっている「GTジュニア」とは、1965年に登場したGT1300ジュニアに由来している。GT1300ジュニアは1977年までに10万台近い台数が生産される人気モデルとなった、アルファ ロメオを代表するモデルだ。
このカロッツェリア ベルトーネがデザインしたGT1300ジュニアに着想を得たのが、今回の限定モデルなのだ。それでは、限定モデルのディテールについて解説しよう。
●GTジュニアの黄土色が蘇る
まずボディカラーは、限定モデル専用の「リーパリーオーカー」となる。GT1300ジュニアに採用されていた黄土色(オーカー)のボディカラーを現代風にブラッシュアップしたもので、光の加減や角度で表情を大きく変える三層コートを採用。「156」で採用されたヌヴォラブルーもセンセーショナルだったが、今回のリーパリーオーカーも負けず劣らず路上での注目度は高そうだ。
ホイールは新しいデザインとなった5ホールのアルミホイールを採用、ジュリアでは19インチ、ステルヴィオでは21インチとなる。センターキャップはモノトーンだ。このホイールから垣間見えるブレーキキャリパーはブラック仕上げとなる。
ブラック仕上げはこれだけにとどまらず、フロントグリル、ミラーハウジング、エキゾーストパイプにも適用され、スポーティで引き締まった印象を与える。またボディ側面やリアに配されている「VELOCE」や「GIULIA」のエンブレムはシックなダーク仕上げだ。
ルーフはブラックのガラスルーフを採用し、さらにシャープな印象となっている。さらに特別装備としてポップアップ式ヘッドライトウォッシャーが装備される。
インテリアやインフォテイメント、安全装備に関しての仕様や装備は「ヴェローチェ」に準じているが、シートヒーターが前席だけでなく後席にも採用されているのがポイントだ。
ここまではコスメティックな違いだが、GTジュニアの名にふさわしく走りの装備も追加されている。減衰力調整式のアクティブサスペンションと、コーナーの立ち上がりでトラクションと走行安定性を高めるリミテッドスリップディファレンシャル(LSD)が搭載されており、スポーティな走行性能にさらに磨きがかけられているのである。
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ちなみに両車の正式な車名は「ジュリア2.0ターボ ヴェローチェGTジュニア」と「ステルヴィオ2.0ターボQ4 ヴェローチェGTジュニア」。車名を見て分かるとおり、搭載されるエンジンは両車ともに1995cc直列4気筒マルチエア16バルブインタークーラー付ツインスクロールターボだ。
参考までに最高出力は280ps/5250rpm、最大トルク400Nm/2250rpmである。