カスタムすることがはばかられるロールス・ロイスですが、スポーフェックが禁断のオーバーフェンダー化しました。ベースは「ブラックバッジ・ドーン」。その禁断のカスタム内容を紹介します。

世界限定3台のオーバーフェンダー仕様のロールス

 ロールス・ロイスのチューニングという、かつては考えられなかったビジネスを展開するドイツのチューナー「スポーフェック」。彼らが常にキーワードとしているのは「オーバードーズ」、つまり薬物などの過剰摂取を意味する言葉だ。

●オーバードーズなロールスとは

 もちろんそれは悪い意味で用いられているのではなく、ロールス・ロイスが搭載するエンジンをさらにチューニングし、走りの楽しさをより強く味わうためにはスピードが重要であることをコンセプトに掲げていることを物語っているにすぎない。

 そのスポーフェックが今回発表したのは3台のみが限定生産される、オープン4シーターの「ブラックバッジ・ドーン」をベースとしたモデル。

 ドーンは、ノーマルの状態でも6.6リッターV型12気筒エンジンから593psの最高出力と840Nmの最大トルクを発揮する、2ドアクーペの「レイス」に続くスポーツモデル。もちろんオープンモデルということもあり、これだけのパワーを秘めながらも、ラグジュアリーな走りを最大4人で楽しむことができるため、高い人気を誇るモデルだ。

 スポーフェックが改めてデザインしたブラックバッジ・ドーンは、まずは何といっても前後のワイド化されたフェンダーが特徴的なポイント。

 デザインは優美な曲線を描くことで車全体の雰囲気を大きく変えることで有名な、かのヴィットリオ・シュトロゼックだ。実際にフェンダーはフロントで70mm、リアでは130mm拡大されており、ボディは前後方向にくびれができており、実に美しいスタイルを見せる。

オバフェン化されたロールスは何馬力アップした?

 タイヤは前後とも22インチ径。タイヤはフロントには265/35R22、リアには295/30R22サイズが装着される。ホイールはVossen製の9対のダブルスポークデザイン。これもまたロールス・ロイスのブラックバッジ、そしてスポーフェックのオーバードーズというブランドに似合うデザインといえる。

かつて日本でも一斉を風靡したVIPスタイルとでも呼びたくなる、ワイド&ロースタイル

●2.7トンの巨体ながら0-100km/h加速は4.6秒!

 新しいフロントフェンダーに合せて、フロントフェイシアも一新された。デザインのみならず、高速域でのダウンフォースを向上させる機能を有している。

 トランクリッドのネイキッドカーボンリップスポイラーも、外観にスポーティな印象を与える。

 搭載される6.6リッターV型12気筒エンジンは、イグニッションとインジェクションのマッピングを再プログラムし、最高出力を85ps、最大トルクを140Nm強化。結果的にわずか4.6秒で0−100km/h加速を可能にする性能を得ることになった。

 参考までにブラックバッジ・ドーンの車重はノーマルで2640kg。ボディパネル等々にカーボン素材を導入したとはいえ、おそらくは車重が大幅に減ったとは考えにくいので、0−100km/h加速4.6秒は十分に魅力的なものといえるのではないだろうか。

 インテリアの仕様も、スポーフェックではカスタマーの希望に合わせて、自由にアレンジすることができる。希望の色、多数の革の種類、そしてデザインは事実上無限大だ。

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 スポーフェックによってオーバードーズされた、わずか3台のブラックバッジ・ドーン。それは世界でもっとも過激な4シーター・オープンといえそうだ。