いまから31年前の1991年、第59回ル・マン24時間耐久レースにおいて、日本車として初の総合優勝を飾ったのがマツダ「787B」です。2022年6月30日から7月3日に仏サルトサーキットで開催されるイベントで、デモ走行をおこなうことが決定しました。

「ミスター ル・マン」寺田陽次郎氏がデモ走行

 マツダは、2022年6月30日から7月3日にフランス・サルトサーキットで開催されるイベント「ル・マン クラシック2022」において、マツダ「787B」がデモンストレーション走行することを発表しました。

 マツダ787Bは、4ローターエンジンを搭載し、1991年のル・マン24時間耐久レースにおいて、日本車初の総合優勝を果たした伝説のレースカーです。

 今回の走行は、優勝から20周年の2011年、およびル・マン24時間レース90周年の節目となる2013年以来となります。今回は9年ぶりにロータリーサウンドがサルトサーキットに響きます。

 ル・マン優勝から30周年を迎えた2021年、マツダはル・マンクラシックでのマツダ787Bの走行を予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大にともないイベント自体が延期となり、走行できませんでした。

 今回のル・マン クラシックは、2021年の代替イベントとして開催されます。グループCレースが開催される7月1日、および2日に、ル・マン出場回数29回を数える「ミスター・ル・マン」こと寺田陽次郎氏のドライブによりデモ走行がおこなわれます。

 ル・マン クラシックは、2022年で99年目を迎えたル・マン24時間レースに過去参戦してきた数々のレース車両が2年に一度集まり、サルトサーキットで走行を披露する人気イベントです。

 時代ごとの各カテゴリーに分かれて約60分で競われるグループCレースには、トヨタ「トムス85C」やポルシェ「962」、ジャガー「XJR」、プジョー「905」など、耐久レースの歴史に名を残す名車の出場が予定されています。

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 いまから31年前の1991年6月22日〜23日、カーナンバー55のマツダスピード・マツダ787Bは、サルトサーキットを362周周回し、日本車として初のル・マン24時間耐久レース総合優勝を達成しました。

 ドライバーはフォルカー・ヴァイドラー選手/ジョニー・ハーバート選手/ベルトラン・ガショー選手で、好スタートを切ったヴァイドラー選手は23番グリッドから順位を上げ、午後6時までに55番がトップ10に入りました。

 レース中盤の午前4時には3位を走行し、残り3時間の時点で2位につけていましたが、トップを走っていたメルセデス・ベンツ1号車がエンジントラブルでリタイアしたためトップへと浮上し、そのままゴールしました。

 28回のピットストップでは、燃料補給とタイヤ交換のほかは1回のオイル補充とブレーキディスク&パッド交換、そしてノーズ交換をおこなっただけだったといいます。

 カーナンバー18のデイブ・ケネディ選手/ステファン・ヨハンソン選手、マウリシオ・サンドロ・サラ選手組は6位、カーナンバー56のピエール・デュドネ選手/従野孝司選手/寺田陽次郎選手組は8位に入り、700馬力を発生する4ローター「R26B」を搭載したマツダ787Bは、独自のロータリーエンジンの優れた信頼性や効率のよさ、性能の高さを証明しました。

 レナウンカラーに彩られたカーナンバー55のマツダ787Bは、ル・マンを代表するマシンのひとつとなりました。レース後すぐに引退したシャシーナンバー002は、普段は広島にあるマツダミュージアムに展示されています。