THE RAMPAGEのメンバーとして活躍中の鈴木昂秀さんが、「ただ、あなたを理解したい」で映画初主演を果たした。若者たちの青春群像劇を描いた本作で、主人公の祐也を演じた鈴木さんに撮影秘話や共演者とのエピソード、さらに今後演じてみたい役やおすすめの映画などを語ってもらった。

■共演者のみんなと過ごした時間は「青春を取り戻した感覚になれてうれしかった」
――本作に主演することが決まったときはどんなお気持ちでしたか?

【鈴木昂秀】最初はドッキリかと思いました。“僕が主演なんて嘘でしょ?”って。そしたらプロットや台本が送られてきたので“本当だったんだ!”と驚いて。そこからだんだん実感が湧いてきましたね。

――台本を読んでみていかがでしたか?

【鈴木昂秀】主人公の祐也は将来の夢に対してすごく悩んでいる人で、共感できるポイントがたくさんありました。性格も明るくて自分と重なる部分が多かったので、役作りしやすかったです。

――本作では、祐也が昔の仲間たちと過ごすなかで、現実と向き合っていく姿が描かれています。鈴木さんは神奈川県出身だそうですが、地元の仲間たちと会ったりしていますか?

【鈴木昂秀】年始に帰省して、地元の友達2人とお酒を飲んでたくさん話しました。くだらないことでもめちゃくちゃ盛り上がれるのが地元の仲間のいいところで、それぞれが自分のタイミングで好きなことを話すから、たまに会話が噛み合ってないことも結構あって(笑)。でも、そこがおもろくて楽しいんです。本作でもそれに似た感じのシーンがあったので、“めっちゃわかる〜”と思いながら演じていました。

――祐也の幼馴染を演じた野村康太さんや伊藤千由李さんなど、共演者のみなさんとはどのようにコミュニケーションを取っていましたか?

【鈴木昂秀】最初は僕だけ直接現場入りする予定だったのですが、どうしても共演者のみなさんと一緒にロケバスで行きたかったので、急遽バスに乗せてもらったんです。それで、現場に向かうまでの間にみんなといろいろな話をして、ロケ現場に到着しても休憩中はワイワイと雑談をして盛り上がっていました。

わりとすぐに意気投合して、早く撮影が終わった日は「今からご飯行こうぜ!」ってみんなで食事に行くこともありましたね。

――どんな話で盛り上がったのでしょうか?

【鈴木昂秀】撮影に関する話もしましたけど、どちらかというとくだらない雑談で盛り上がることの方が多かったです。ここでは話せないようなこととか(笑)。ずっとみんなでケラケラ笑っていました。

――鈴木さんはゲーム好きで知られていますが、みんなでゲームをすることもありましたか?

【鈴木昂秀】Nintendo Switchを現場に持っていって、みんなでスマブラ(「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」というゲーム)をやったらすごく楽しくてあっという間に休憩時間が終わりました(笑)。室内での撮影のときはゲーム、ロケ撮影のときはみんなで散歩して、ちょうど桜が咲いていた時期だったので串団子を買ってみんなで食べたりもしました。

そういう時間を過ごすうちに、“これが青春というやつか!”と感じて、すごく楽しかったんですよね。僕は15歳のときにこの世界に入ったので、ちょっと青春を取り戻した感覚になれてうれしかったです。

■10代のころは地元の友達と「お泊りホラー映画会を開催していました」
――鈴木さんは祐也のように夢を追いかける途中で思い悩むことや、行き詰まった経験はありますか?

【鈴木昂秀】壁にぶち当たることは結構ありました。昔、舞台の稽古中に自分には舞台は向いていないと思ってしまって、1日だけ稽古に行かなかったことがあるんです。でも、その後に共演者の方々やスタッフさんに支えられて、なんとか舞台に立つことができたんですね。

それで無事に千秋楽を迎えたのですが、カーテンコールでお客さんがスタンディングオベーションしてくれたんです。そのときに、“舞台をやってよかった”と心から思いました。それ以来、思い悩んだときは“これをやり遂げたらもっとできるようになるはず”とポジティブなマインドに切り替えるようにしています。

――鈴木さんにとって、お仕事の一番のモチベーションになっているものはなんでしょうか。

【鈴木昂秀】やっぱりファンの方が楽しみに待ってくれているから頑張れるところはありますね。期待に応えたいとか、ガッカリさせたくないとか。それが一番のモチベーションになっているような気がします。もちろん、家族や仲間といった大切な存在もモチベーションのひとつです。

――先ほど“青春”というワードが出ましたが、地元のお友達とは青春っぽいことはしていなかったのでしょうか?

【鈴木昂秀】男友達とホラー映画ばかり観ていたので、それを青春と呼べるかどうか…どうなんでしょう?(笑)。

――青春とはちょっと違うかもしれませんね(笑)。お友達とホラー映画鑑賞会をされていたのですか?

【鈴木昂秀】THE RAMPAGEとしてデビューする前の10代前半のころに、地元の友達の家に男5、6人で集まってお泊りホラー映画会を開催していたんです。友達の家の近所にあったTSUTAYAで1人1本ずつホラー映画を借りて、夕方5時ぐらいから朝までぶっ通しで観るというハードな映画会。終わったころはみんなグッタリでした(笑)。

――当時、どんなホラー映画をご覧になったか覚えていらっしゃいますか?

【鈴木昂秀】たくさん観た中で撮り方がすごくユニークだなと思ったのは「REC/レック」。シリーズの1作目で、POVと呼ばれる手持ちカメラで撮った一人称視点の映像で展開されていくのでドキドキ感がハンパないんです。アパートの中で謎の病原菌が発生して、感染した人たちが凶暴化して襲ってくるという内容でめちゃくちゃ怖かったのを覚えています。

――日本のホラー映画もご覧になりますか?

【鈴木昂秀】日本のホラー映画で一番好きなのは「仄暗い水の底から」。「リング」の中田秀夫監督の作品でめちゃくちゃ怖いです!最近だと清水崇監督の「恐怖の村シリーズ(「犬鳴村」「樹海村」「牛首村」)」や永江二朗監督の「きさらぎ駅」がおもしろかったです。本格的なホラーもいいんですけど、B級ホラーもわりと好きなのでもっといろいろ追求していきたいです。

――ホラー映画に出たいという願望は?

【鈴木昂秀】もちろんあります!もし出演できるとしたらゾンビ映画がよくて、最初はいわゆるザコキャラと呼ばれる影の薄いキャラクターとして登場して、メインの人たちと一緒にゾンビから逃げるんですけど、途中でロックがかかっている扉にぶち当たって、僕がハッカー的な能力でロックを解除するみたいな。意外なところで活躍する役を演じてみたいです。

――一番おいしい役じゃないですか!(笑)。

【鈴木昂秀】でも、その後ゾンビに噛まれてしまうんです(笑)。

――噛まれてしまうんですか!

【鈴木昂秀】「俺はこの扉を閉めるから、お前らは先に行け!」ってみんなを逃がしたあとに噛まれて、ヒーローとして最期を迎えるのがかっこいい気がして。ダメですね…ホラー映画の話をしているとどんどん妄想が広がって止まらなくなっちゃう(笑)。でも、いつか本当にオファーが来ると信じて、これからもたくさんホラー映画を観て勉強しようと思います。

取材・文=奥村百恵

◆スタイリスト:佐藤由佳(KIND)
◆ヘアメイク:高橋正典

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