敷地面積10万平方メートルの広さを誇る「あしかがフラワーパーク」では、1年を通して多彩な花々を楽しめる。特に注目を集めているのは、樹齢150年を超える園のシンボル「大藤」。春から初夏にかけて、大藤棚や藤の花のトンネルが現れ、その幻想的な風景をひと目見ようと世界中から観光客が訪れる。また、花の種類が比較的少ない冬季も、日本夜景遺産・関東三大イルミネーションに認定された「光の花の庭」が素敵なひと時を提供してくれる。

美しく咲いた花が散り、また異なる花が咲き…と、絶え間なく巡る花の季節を表現した8つのテーマと見頃の花を紹介。お気に入りの花があるなら、その季節を狙って出かけよう。気が向いたときに出かけても、色とりどりの花々の美しさや力強さに感動を覚えるはずだ。

※記事内で紹介している展示やアトラクション、イベント、施設等は、休止・中止または内容が変更になっている場合があります。ご注意ください。

■【見どころ】季節に沿った8つのテーマを展開
1月上旬〜2月下旬のテーマは「早春〜春のいぶき」。園内200カ所に、冬咲きボタンや寄せ植えを守る雪囲いが登場する。そんな寒さの厳しい時期に、いち早く春の到来を知らせてくれるのは約25本の寒紅梅(かんこうばい)だ。まるで蝋で作られたかのような黄色い花を咲かせるロウバイも見頃を迎える。

3月上旬〜4月上旬の「春の花まつり」では、約2万球ものカラフルなチューリップが園を彩る。もちろん、この時期は誰からも愛される桜も満開に!まるで白い噴水のように花をつける雪柳も見事だ。

4月中旬〜5月中旬は「ふじのはな物語〜大藤まつり〜」を開催。藤の花だけでも原種である野田藤をはじめ、うすべに藤やむらさき藤、八重の藤など多くの種類があり、350本以上の藤がおよそ1カ月かけて順番に咲いていく。特に、600畳敷の大藤棚や世界でも珍しい八重の藤棚が人気で、花房は1.9メートルもあり、天からおろされた花のカーテンのように幻想的。長さ80メートルにおよぶ白藤のトンネルは栃木県の天然記念物に指定されている。

園のシンボルとなっている大藤について、広報の早川さんに教えてもらった。「訪れる人を魅了する大藤は、『あしかがフラワーパーク』の前身である早川農園より1996年に移植されたものです。当時、すでに樹齢130年を数え、前例のなかった移植プロジェクトは全国的に注目を集めました。日本初の移植成功例となり、樹齢150年を超えた今も力強く咲き続ける大藤の美しさを、ゆっくりとご堪能ください」

また、この季節は5000本のツツジや1500株のシャクナゲも見頃を迎え、まさに百花繚乱。日本特有の庭園美を堪能できる。

5月中旬〜6月上旬のテーマは「レインボーガーデン」。バラの咲く島と呼ばれる庭園が、500種2500株のバラで埋め尽くされる。一歩足を踏み入れると、鮮やかな色に驚かされるだけでなく、甘いバラの香りに包まれてゆったりと優雅な気分に浸ることができる。そのほか、1000本のシャクナゲや500株のクレマチスも見頃に。

6月上旬〜6月下旬は「ブルー&ホワイトガーデン 花菖蒲(ハナショウブ)・あじさいまつり」。正面ゲートから入ってすぐのフラワーステージと大藤水路では、青と白でコーディネートされた花菖蒲が美しい。淡い色が雨に映えるあじさいからも風情を感じられる。

7月上旬〜9月下旬のテーマは「水辺に浮かぶ花の妖精たち」。日本では主に屋内で栽培される熱帯性スイレンだが、ここでは野外の池で群生する自然美あふれる姿を鑑賞できる。白や黄、赤や紫など、多彩な色を持つ約1500株の熱帯性スイレンは、その妖艶な香りでも訪れる人を惹きつける。

10月上旬〜11月下旬は「パープルガーデン&ローズガーデン」をテーマに、2万株30万本ものアメジストセージの花畑が登場。紫色の絨毯を敷き詰めたような風景は圧巻で、爽やかな香りに包まれながら写真撮影を楽しもう。

10月末〜2月上旬は「光の花の庭」をテーマに、園全体が光をまとうロマンチックな季節。「当園のイルミネーションはスタッフが企画から設置まで行い、花や自然、季節感を表現しております。そういった点も評価され、日本夜景遺産・関東三大イルミネーションに認定いただいたと思います」と早川さんもご自慢の様子。

注目を集めるのは、闇の中に美しく、そしてミステリアスな表情で浮かび上がる「奇跡の大藤」だ。藤色の花房をイメージした電飾が、まるで本物の花のように風に揺らめく様子は見応え満点!そのほか、山側の「光の壁画」や池に光が映り込むファンタスティックな風景も見逃せない。

約4カ月の開催期間中、10月下旬〜11月中旬は「光と花のコラボレーション〜光とアメジストセージの融合〜」、11月下旬〜12月下旬は「フラワーパークのクリスマス〜クリスマスファンタジー〜」、元日〜期間終了までは「ニューイヤーイルミネーション〜光と冬ボタンの競演〜」と3種の光の演出が楽しめる。期間中の開園時間は平日21時まで、土日祝は21時30分まで延長されるので、日常を忘れて美しく輝く花の世界をゆっくりと楽しもう。


以上が、あしかがフラワーパークが表現する8つのテーマとメインとなる花だが、もちろん、そのほかにもたくさんの花や木が栽培されている。早川さんいわく、「それぞれの季節に同時に多種が花開き、園内をカラフルに染め上げるので、いつ足を運んでいただいても見どころは満載なんです」とのこと。

また、メインとなる花の咲き具合によって、入園料が変動することにも注目したい。その日の価格はオープン前に公式サイトで発表されるので、おでかけ前に確認しよう。価格が安くなっていても、まだ出会ったことのない美しい花々が待っていてくれるはず!

■【ショッピング・グルメ】藤の花にちなんだお土産やおやつも狙い目
花を観賞すると、その美しさや香りに癒される。そんなゆったりとした気分を、お土産にして持ち帰ることだってできる。「花うりば」では、季節の鉢花や苗、ギフト向けの洋蘭や観葉植物、アレンジバスケットなどが販売されている。これまで植物と縁のなかった人も、園内で咲き誇る色鮮やかな花々に触れると、栽培に挑戦したくなるかも。

また、「おみやげ売場」にも、オリジナリティあふれるアイテムがいっぱい。「園で製造している『藤まんじゅう』(8個入り税込650円〜)といったお菓子類をはじめ、『藤の練り香水』(税込850円)や『藤のアロマオイル』(税込800円)など、藤の花の優しい香りを楽しめるコスメや雑貨がご好評をいただいております」と早川さん。

園内散策でおなかがすいたら、大型レストラン「ウェステリア」で旬の食材を使用した絶品料理をオーダーしよう。ちょっと休憩したいときには、屋外のフードエリアが便利。ここでしか味わえないオリジナルソフトクリーム「藤ソフト」(税込350円)は、藤の花の香りが漂うと女性を中心に人気を呼んでいる。ほかにも、栃木県佐野市のご当地ラーメン「佐野ラーメン」(税込600円)も必食。園内への飲食物の持ち込みはできないので注意を。


■【混雑情報・アクセス】楽園を訪れると、きっと花が好きになる!
「あしかがフラワーパーク」の楽しみ方を早川さんに尋ねてみた。「花を通じて、癒やしと感動をお届けできるよう、日々取り組んでおります。四季折々のさまざまな花を、ゆっくりとご覧いただけます。特に順路などはございませんので、ご自由に園内の散策をお楽しみください」

春やイルミネーションの時期は見どころが多いので、滞在時間の目安は90分程度。また、無料の大型駐車場が完備されているが、土日祝日を中心に周辺道路の混雑が予想されるので、車利用なら平日の来園が良さそうだ。最寄駅は、2018年に開業したその名もJR「あしかがフラワーパーク駅」。園まで徒歩3分なので、公共交通機関の利用がおすすめ!

■【新型コロナウイルス感染拡大予防対策】
・入園時は必ずマスクをご着用ください。未着用の場合は入園できません。
・入園時、検温および手指消毒を実施しています。
・主要施設及びトイレに消毒液を設置しています。
・入園の制限や誘導を実施しています。また、園内では出入口を分け、屋内の商品陳列を減らし、通路幅を広く確保して営業しています。

取材・文=藤田房子

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

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※2020年5月時点の情報です。