8月25日、大阪市北区の帝国ホテル 大阪で、「2025年日本国際博覧会」(以下2025大阪万博)のロゴマーク最優秀作品決定の発表記者会見が行われた。最優秀作品は大阪市のデザイングループ・TEAM INARIの作品に決定、記念品が贈呈された。このロゴマークは2025大阪万博のシンボルマークとして、印刷物やグッズなど多方面に使用される。

■5894作品から最優秀作品を選出

ロゴマークは2019年11月29日から12月15日の間に応募された5894作品から選出された。今年8月3日には各選考過程を経て選ばれた最終候補作品5作品が発表され、8月3日から11日まで、一般から広く意見を募集。

それらの意見を参考にしながら、25日最終選考委員会が行われ、委員による議論と投票の結果、過半数を獲得したロゴマークが最優秀作品に決定した。選考委員には漫画家の荒木飛呂彦や映画監督の河瀨直美、元女子サッカー日本代表の澤穂希らが顔をそろえた。

■松本幸四郎もアンバサダーとして発表に立ち会い

冒頭、石毛博行事務総長は選考方法を説明した後、「このロゴマークが日本、世界に広まり末永く愛されることを期待する」とあいさつ。

その後、ビデオで登場した梶山弘志経済産業大臣も「(ロゴマークを)皆で作り上げていく協創のシンボルとし、50年たっても魅力あふれる万博として世界中の皆さんに愛される万博となるよう取り組んでいく」とメッセージを述べた。

さらに東京からは歌舞伎俳優の松本幸四郎がアンバサダーとして出演。発表会見に花を添えた。最優秀作品は大阪・東京の同時発表。東西同時に作品にかけられていた幕が落とされ、最優秀作品が披露された。

■岡本太郎のようにパンチのあるものを作りたかった

最優秀作品に選ばれたのは大阪市浪速区稲荷町に本拠を置くTEAM INARI。代表のシマダタモツさんは「正直びっくりしている。まさかコイツが万博の顔になるなんて」と驚きを隠せない様子。

子供のころ見た70年大阪万博の太陽の塔に衝撃を受けた思い出を振り返り、「岡本太郎のようなパンチのあるものを作りたいと思っていた。コイツがこれから万博の顔になるのが最高にうれしいです」と涙ぐみながら喜びを語った。

ロゴマーク選考委員の安藤忠雄座長は「博覧会の考え方である『いのち』というものについて、ロゴマークも命もぶつかり合うもの。そういうものを選んでもらったと思う」「今までのロゴマークというものは、左右対称で安定している。このロゴマークは変わっており、違った方向を向いており、それが何よりエネルギーになると思う」「ロゴマークという枠組みを超えて、また社会、コロナという枠組みも超えて、新しい世界を切り開くものになってもらいたい。大阪らしい、楽しさもこのロゴマークにはある」とコメント。

受賞者に向けては「新しい時代を切り開こうとする意志がある。このロゴマークには違和感もあるが、そこが良いと感じる」と評価した。

■様々な可能性を秘めたマーク、次世代にもつなげていけるように大事に育てて

グラフィックデザイナーの原研哉選考委員は中継で登壇し、「静止画としても存在感があり、立体でもモーショングラフィックスでもキャラクターを考えていくうえでも、非常に大きな可能性を持ったマークが選定された。なによりユーモラスで楽し気なところがふさわしい。おおらかで豊かな気持ちをここに盛り込んで大事に育てていってほしい」と期待をかける。

アンバサダーの松本幸四郎も「このロゴマークは万博が終わっても歴史に残る。歌舞伎なら家紋。国民の心に残り次世代にもつなげていけるようにしてほしい」と東京から感想を伝えた。

今後ロゴマークはグッズやポロシャツなど、2025大阪万博関連の商品や印刷物などに使われる。石毛事務総長は「活用するときはいい活用の仕方を、と言われている。協会としてそういうところに留意して活用していきたい」「専門家のアドバイスでいろんな発展形を考えていきたい」とする。大阪万博のシンボルマークとして、どのように展開するのか今後に期待がかかる。