グンディという動物をご存じだろうか。まだまだ聞き馴染みのないグンディは、おもちみたいにまんまるな体と、乗っかったりくっつきあったりする姿が愛らしいとSNS上などで近年話題を集めている。その火付け役となったのが、2019年に日本ではじめてグンディの飼育・展示を開始した埼玉県東松山市の埼玉県こども動物自然公園。今回は同園に、グンディの魅力であるおもちポーズの理由をはじめ、まだまだ知られざるグンディの秘密を聞いた。

■グンディってどんな動物?北アフリカの岩場で生きるげっ歯類

グンディはチュニジアをはじめアフリカ北部に分布するげっ歯類の動物。埼玉県こども動物自然公園で飼育されているアトラスグンディをはじめ、グンディの仲間だけでグンディ科を構成している。見た目はモルモットに姿が似ているが、実はヤマアラシに近い動物だ。

野生では乾燥地帯にある岩場に生息し、順位がある社会をつくり、群れで暮らしている動物。後足の指には櫛のような剛毛があるのが特徴の一つで、毛づくろいのときに櫛のような役割を果たすほか、岩場を登る際にも役立つのだという。

■くっつく姿はきなこもちか、かがみもちか…おもちポーズの理由って?
そんなグンディが一躍注目を集めるきっかけとなったのが、SNSを中心に話題となった“おもちポーズ”。グンディの上に別のグンディがくっつき、積み重なるようにじっとしている姿がかわいいと反響を呼んだのだ。

埼玉県こども動物自然公園によると、重なるのはグンディのコミュニケーション方法の一つ。大人も子も関係なくする行動で、群れで重なり日光浴をしながら休んでいるのだという。埼玉県こども動物自然公園がTwitterに投稿した写真の中には、子に授乳中のグンディにもおかまいなしに、ほかの個体が重なる姿も見られるほど、グンディにとってはポピュラーなコミュニケーションなのだ。

また、おもちポーズと並んで印象的なうつ伏せポーズも注目ポイント。平たくうつ伏せになって休んでいる姿もよく見られるが、このポーズができることから、岩の隙間もすり抜けて移動できるのだという。

■見られるのは埼玉だけ!グンディが日本で”激レアさん”なわけ

そんなグンディだが、日本では未だ一般的に認知されているとはいいがたい動物。それもそのはず、2021年現在、日本はもちろん、ヨーロッパ以外の動物園でグンディを飼育・展示しているのは埼玉県こども動物自然公園だけなのだ。

グンディを含むげっ歯類の輸入は厚生労働省により厳しく管理されていることと、グンディはドイツのデュッセルドルフ水族動物園にて血統登録がなされているため、動物園同士の信頼関係を作る必要があることから、飼育する施設が少ないのだという。

そんななか、埼玉県こども動物自然公園では2019年に新小動物舎「eco(エコ)ハウチュー」をオープンした。その際モルモットのような見た目でありながら、北アフリカに暮らしヤマアラシに近いという面白い特徴をもったグンディをぜひ展示したいと考え、導入に至った。

ちなみに「ecoハウチュー」は、グンディ以外にもキボシイワハイラックスやウスイロホソオクモネズミといった日本初公開の動物を含めを19種を展示。小動物好き必見のエリアとなっている。

2021年3月現在、埼玉県こども動物自然公園で現在飼育されているグンディは24頭。そのうち、展示を行っているのは10頭だ。動物園では気温が保たれているということもあり、繁殖期はないため、数カ月おきに続々と赤ちゃんが誕生している。2月には三つ子のグンディが新たに誕生し、3月現在は大人と比べると一回り小さく、毛の色が大人よりも明るい茶色をした姿を見ることができる。

展示しているecoハウチューの昼行性ゾーンは3月25日から施設を再開しているので、成長中のグンディを見ることができる。もちろん、見に行く際は感染症対策を忘れずに!

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。