群馬県吾妻郡東吾妻町に2021年4月にオープンした「ステキな村キャンプ場」は、山々に囲まれた自然が自慢のキャンプ場だ。周辺の雄大な大自然を愛でながら、夜には満天の星空が辺りを埋め尽くす、天然のプラネタリウムを体験できるのが大きな魅力。

キャンプサイトは、区画サイトやフリーサイトに加え、自然の山を生かしたサバイバルサイトなど、好みに応じたサイト選びが可能。四季折々で異なる豊かな自然の景観を楽しみながら、ゆったりと快適なキャンプを堪能できる「ステキな村キャンプ場」の魅力や楽しみ方を紹介しよう。


■【アクセス】最寄りは渋川伊香保IC。周囲に広がる豊かな自然が魅力!
関越自動車道・渋川伊香保ICから車で1時間ほど、名湯「渋川伊香保温泉」から程近い場所にある。電車の場合はJR吾妻線・郷原駅下車、そこからタクシーを使うのがおすすめだ。電車では少々アクセスが不便なこともあり、車で訪れる人が多い。

キャンプ場の目の前の階段を下りてすぐの所には、日帰り入浴も可能な温泉旅館「かやぶきの郷 薬師温泉 旅籠(はたご)」があるほか、周辺にも多数温泉が点在しているため、キャンプと併せて楽しむのもいいだろう。


■【コンセプト】仲間と村人と手作りで作り上げたキャンプ場
「ステキな村キャンプ場」というかわいらしい名前は、代表を務める湯本一也さんの知人のお子さんが発した「ステキ!」という言葉にヒントを得て名付けられた。“ステキ”な村人と“ステキ”なスタッフが共に試行錯誤しながら手作りにこだわった、知る人ぞ知る新しいキャンプ場だ。

実は湯本さんは、群馬県に複数あるダンススクールスタジオの経営者でもあるのだが、新型コロナ蔓延・緊急事態宣言の影響で、各ダンス教室は休業を余儀なくされ、いつ再開できるかもわからない状況に。そんな時、かつてダート場として運営していた祖父の広大な土地が、キャンプに最適なのでは?という仲間の助言などもあり、一念発起。キャンプ場開拓を目指すことになった。

コンセプトは「手作り」。仲間や地元の人とアイデアを出し合ったり、アドバイスをもらったりしながら、約1年かけて「ステキな村キャンプ場」をオープンさせた。

受付業務もテキパキとこなすマネージャー・MARIYOさんをはじめ、場内を整備するスタッフは、プロのダンサーとして現在も活躍しながらキャンプ場開拓を行っている。加えて各設備の建設や重機を使った整地など、地元の人たちの協力も欠かせない大きな存在。

オープンこそしているものの、まだまだキャンプ場開拓は道半ばだという。
「オープンから1年経過しましたが、スケボーパークやバギーコース、ジップラインなど…、やりたいことが尽きません。また、キャンパーが求めているものなども探りながら自然に手を加えすぎない範囲で、仲間たちと一緒にできることを模索していきたいですね」と、にこやかに話してくれた湯本さん。

また、湯本さんがキャンプ場開拓時からやりたかったことのひとつが、地域貢献だ。キャンプ場がある東吾妻町は、場所によっては救急車を呼ぶのに30分かかることさえあり、緊急を要する病や怪我は時間との戦い。だからこそ、住人の不安を解消するべく、ドクターヘリが離着陸できるヘリポートをキャンプ場最上部の「満天サイト」内に作ったのだという。

取材時は、ドクターヘリが離着陸する場所として申請中だったが、無事に申請が通れば、ここに住む人々の安心に直結するに違いない。地元スタッフの雇用を確保しながらも、地域への貢献、地域住民の安全確保など、キャンプ場開拓の背景には、湯本さんの地元愛がたくさん詰まっているのだ。
■【テントサイト・宿泊施設】満天の星空を一望できる星空が自慢!
テントサイトは、大きく分けると区画サイトとフリーサイトに加え、サバイバルサイトがある。晴天なら、どのサイトからも豊かな自然と満天の星空を望むことができる。

なかでもキャンプ場の一番上に位置する「満天サイト」は、360度遮るものがないため、夜空一面に広がる星空を見るには最高の場所。トイレや炊事場が少々遠くなるものの、絶景のパノラマビューは感動モノだ。

受付から一番近い区画サイトは、定員6人までと、8人まで利用できるサイトがあり、車はサイト内に駐車できる区画と、隣接するスペースに横付けする区画がある。

約30人は受け入れ可能な広々としたフリーサイトは、現在最大18人に抑え、ゆったり利用できるよう配慮されている。

「バンカーズボックス」と名付けられた宿泊施設も3棟併設されている。エアコン付きで暑さや寒さの心配がないのもポイント。寝袋などの道具を用意する必要はあるが、テントがない人やグループでキャンプを楽しみたい人にぴったり。※現在準備中、近日オープン予定

キャンプ通におすすめしたいのが、「サバイバルサイト」。その名のとおり、自然のままのワイルドな環境を楽しめる林間サイトで、ソロ〜2名での利用が可能。敷地内であれば、ほとんど手を入れていない自然の山のどこでもテントやハンモックを張ることができる。基本的には、自分で整地を行ってテント設営のためのスペースを作る必要があるため、上級者向けだが、無骨なキャンプを楽しみたい人に人気だ。

■【ユーティリティ】シンプルモダンな手作りの複合施設
トイレや炊事場、シャワーなどは、受付横の複合施設内に備わっている。選ぶサイトによっては少々遠くなる場合もあるが、すべてが1カ所にまとまっているため、使い勝手は良好。

おしゃれな外観が特徴的な複合施設もやはり、仲間たちと一緒にデザイン・設計を行い、手作りで仕上げた。内部はコンクリートのフロアになっていて、入口を開けると目の前には水場が並ぶ。

施設内には落ち着いた音楽が流れ、木の温もりが心地よい。水場の両サイドには、右手に男子トイレ、左手に女子トイレがあり、どちらにもドライヤーやティッシュ、消毒用のアルコール、足元を温める暖房器具などが用意されていて、細やかな配慮がうれしい。

男女それぞれ2つずつあるシャワールームは、無料で利用可能。それぞれに脱衣所が設けられ、オシャレで心地よい空間になっている。シャンプー、リンス、ボディソープも完備。大型のシャワーは、上からはもちろん正面からも噴射する豪華な仕様だ。

売店を兼ねた受付では、ガス缶やお菓子、氷、虫よけスプレーなどの販売も。薪は800円で購入可能。各支払いは、クレジットカード、Apple Pay、au PAY、LINE Pay、PayPay、楽天ペイなどが利用OK。

ユニークなのが、サイトの上部にやぐらが設けられていること。売店で購入できる絵馬に願い事を書いて取り付けることもできるので、願掛けをしてみるのもいいかもしれない。

また、子供が遊べるスペースや巨大ブランコなどが用意されているのにも注目したい。ブランコを漕いでいる姿を後方から撮影すれば、SNS映えする写真が撮影できそうだ。

訪れたすべての人に快適にまた楽しんでもらいたいと、さまざまな設備を整えている段階だが、さらに大がかりな計画もスタート目前だ。それは、温泉施設を作ること!実は、代表の親族がかつて経営していた旅館で、温泉が湧き出ているその場所を有効活用したいと、キャンプ場開拓と同時に計画を進めてきたという。温泉が利用できるまでにやるべきことは山積みだが、キャンプ場が形になった今、ようやく着手できる時期にきたというわけだ。

とはいえ、温泉施設を形にするのは1年ほどかかるため、まずは五右衛門風呂で温泉を楽しんでもらう計画を進めている。使用するドラム缶が用意され、安全面などさまざまなテストを行っているという。これは利用できる日が待ち遠しい。


■【おすすめポイント】360度見渡す限り豊かな自然と満天の星空
周囲が山に囲まれたこのキャンプ場では、ゆったり椅子に腰を下ろしてただただ自然を愛でる、そんな最高に贅沢な時間を楽しめるのが最大の魅力。流行りの“チェアリング”にも絶好のシチュエーションだ。

春は新緑が心地よく、夏は川遊びや釣りを楽しみ、秋は紅葉する山々を鑑賞、冬は少々積もることもある雪中キャンプや星空鑑賞など、季節によって多彩は自然体験が待っている。


■【おすすめポイント2】子供から大人まで楽しめるアクティビティやイベントが充実
サバイバルサイト内の釣り堀では、春〜夏には釣りも楽しめる(釣具・エサ・焼き込みで1500円)。また、不定期で野菜の収穫体験を楽しむイベントが開催されているほか、フリーサイトに仮設ステージを作ってダンス発表会が催されたことも。子連れファミリーなら、親子で参加すれば楽しい思い出になるはず。

キャンプ場をオープンして1年ほどたった現在も、次々と新しいサイトや施設など、進化し続ける「ステキな村キャンプ場」。満点の星空を求めて、群馬県内はもちろん、東京都や埼玉県、千葉県など、さまざまな地域から訪れるリピーターも多く、なかには遠路はるばる福岡県から訪れたキャンパーもいるほど。

「ステキなおもてなしを目指しています」と笑顔で話す湯本代表をはじめ、スタッフや地元の人々による手作りのキャンプ場は、訪れるたびにさまざまな“ステキ”体験をさせてくれるに違いない。


取材・文=すぎたまこ

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