今の時期、冷たい蕎麦の付け合わせなどに大活躍の「天ぷら」。野菜や肉、魚介など、旬のものをはじめさまざまな具材と相性が良く、サクサクとした衣はどんな素材も引き立ててくれる。

天ぷらは昔からある定番料理。だが、実は天ぷらの文化には関東・関西でいくつかの違いがあるのだという。

7月23日は「天ぷらの日」ということで、天ぷら粉を製造・販売する株式会社日清製粉ウェルナ(以下、日清製粉ウェルナ) プロダクトマネジメント統括部の居城彩可さんに、東西の天ぷら文化と自宅で簡単においしくなる天ぷらの作り方について話を聞いた。さらに居城さんがおすすめする今夏の天ぷらレシピもご紹介!

■天ぷらの発祥はポルトガル!「長崎天ぷら」って?
天ぷらといえば、外国人観光客が寿司と並んで好む印象もあり、日本発祥の料理だと認識している人も多いのではないだろうか。精進料理に天ぷらが出されることも多いため、より日本食の印象が強いかもしれない。

「もともと天ぷらは日本古来の料理ではなく、約400年前にポルトガルから長崎に伝わった南蛮料理で、現在『長崎天ぷら』として郷土料理になっています。『長崎天ぷら』は南蛮料理の面影を残していて、衣を作る材料が、酒、砂糖、塩、卵、小麦粉と、今の天ぷらと比べて数が多く、調理が複雑で難しいと言われています。ただ、どのようにして私たちに馴染みのある天ぷらへと派生していったのか、さらに今の長崎天ぷらがどうなっているかまではわかっていません」

農林水産省の公式サイトで調べてみると、長崎県下の学校では地元でとれる魚を使った長崎天ぷらを給食の定番メニューとして出しているんだとか。もしかすると、長崎県では今でも伝来当時に近い天ぷらが当たり前に食べられているのかもしれない。

■関東と関西の天ぷらの違いとは?
天ぷらの種類といえば、具材の違いだけ…と思いきや、そうでもないらしい。私たちが家や店などで何気なく食べている天ぷらは、実はその地域ならではの作り方かもしれないのだ。

「関東風の天ぷらは『卵を入れた衣』を『胡麻油』で揚げたもので、こんがりキツネ色に仕上がるのが特徴です。そして関西風の天ぷらは、『卵を入れない衣』を『サラダ油』で揚げたもので、食塩をつけて食べることが多いんです。今ではつける塩も、抹茶塩や山椒塩、カレー塩など豊富なバリエーションがあっておもしろいですよね」

東西で文化が分かれた理由については諸説あるが、有力なのは双方の“食文化”に由来するという説だ。

「もともと関東地方では東京湾でとれた魚を天ぷらにしていたので、魚の臭みをとるために胡麻油で揚げるようになり、味付けも天つゆが定番になったと言われてます。ゆえに味付けが濃いめですね。一方、関西地方では野菜中心の食文化だったので、素材の味を生かすために天つゆではなく食塩がメジャーになったと言われています」

ちなみに日清製粉ウェルナの天ぷら粉は、どちらの文化にもフィットするように作られているんだとか。「もっと天ぷらをおいしく、気軽にできないか」そんな思いのなか、日清製粉ウェルナが開発したある商品は、天ぷらの調理方法に大きな変革をもたらした。

■“コツ”って何?誰でもおいしく揚げる秘訣
外食では普通に天ぷらを食べているが、いざ自宅で作るとなると途端に億劫になってしまう、という人も少なくない。その理由はズバリ、「調理の難しさ」ではないだろうか。

「天ぷらをカラッと揚げるコツは、『衣の作り方と揚げ温度と揚げ時間を適切に守ること』と、『グルテンが出ないように低温の水で混ぜすぎないように作ること』がポイントです。しかしこれらの調整が難しく、『天ぷらを作るには熟練の技が必要だ!』と言われることもあります(笑)」

調理の難しさから家庭料理では敬遠されがちな天ぷらだが、日清製粉ウェルナの「コツのいらない天ぷら粉 揚げ上手」(以下、コツのいらない天ぷら粉)は、そんな常識を大きく覆すまさに革命的な商品だった。

「『衣の混ぜすぎや揚げ温度、揚げ時間を細かく気にせずともおいしくできる』という意味合いで“コツのいらない”と表記しています。また、コツのいらない天ぷら粉を使用された方からは、『これまでの天ぷら粉と違って失敗しない』『何も考えなくても作れたのでびっくりした』など、喜びとともに驚きの声もたくさんいただいています」

■おすすめ天ぷらレシピを聞いてみた
日清製粉ウェルナでは自宅で作れる天ぷらレシピを数多く取り揃えている。今回、せっかくなのでコツのいらない天ぷら粉を使ったおすすめのレシピを聞いてみた。

「おすすめは『おつまみ天ぷら』ですね。カマンベールチーズやアボカドなどは天ぷらの具材にはあまり使われることがないですが、味わいはまろやかで食べやすく、お酒との相性も抜群です!さらに外側の衣はサクサクで中はジューシーという、食感もおすすめのポイントですね。公式サイトに詳しいレシピが掲載されていますので、ぜひ一度作ってみてください」

コツのいらない天ぷら粉の登場で、天ぷらは家で簡単に作れる家庭料理になりつつある。これを機に、今夏の献立に組み込んでみてはいかがだろうか。まだまだ続く夏を乗り越えるための大きな活力になってくれること間違いなしだ。

取材・文=西脇章太(にげば企画)