福岡市南区の大池通り沿いに店を構える「長住うどん」。店主・胸元さんの母親が約40年前に開業した、地域に根付く老舗だ。いまも休日の昼間になると、順番待ちが出るほどの盛況ぶり。昔から変わらず地元の人々に愛され続けている。

■ 一人からファミリーまで。使い勝手のよさも魅力のひとつ

広々とした店内には、カウンター、テーブル、座敷を完備。カウンター横には、ガラス張りの製麺室もあり、2代目店主・胸元さんが製麺する様子を楽しめるようになっている。

■ 父の味を求めて試行錯誤。常連客からヒントを得た自家製麺

15〜16年前までは店主の父親が製麺を担当していた。突然の他界により、製造方法を知らぬまま現在の店主が製麺を引き継ぐことに。父親の古くからの知り合いや常連客に話を聞きながら試行錯誤し、なんとか昔ながらの麺を再現できるようになったのだそう。博多特有のヤワ麺とコシのある讃岐うどんの中間のような食感が「長住うどん」麺の特徴だ。

■ 最後の一滴まで味わい尽くしたい魅惑のダシ

うどんダシには、昆布、カツオ、ウルメイワシを使用。上品ながらも魚介の旨味をしっかり感じる一杯は、最後の一口まで飲み干す客も多い。また、生もの以外のメニューは持ち帰りも可能で、地元民はこのうどんダシを鍋に入れて自宅で楽しむのだそう。そんなエピソードも地域密着型店舗ならではだ。

注文は、店に入って正面に設置された券売機で食券を購入するシステム。レギュラーメニューは約15種あり、季節により限定メニューも登場する。特に、「ごぼう天うどん」(440円)が評判で、1ヶ月に約1000杯出るときもある。

「辛子タカナうどん」(420円)や「ニラとじうどん」(440円)など、ユニークなメニューもラインナップ。地元民でなくとも何度も通いたくなる逸店だ。

【九州ウォーカー編集部/文=浅原麻希(シーアール)、撮影=菅祐介】