「京都映画祭」の伝統と志を引き継いで2014年から開催されている京都国際映画祭が今年も10月17日(木)から20日(日)の4日間、開催される。「京都国際映画祭」は日本映画発祥の地・京都に根ざした映画祭として、数々の名作と共に先進的な作品も上映。さらに近年は映画だけでなく、アートやSDGsなど、幅広い分野を網羅し、国際観光都市京都を拠点にした芸術文化祭として、注目を浴びている。

開催に先立ち、9月17日、その概要発表会見が行われた。注目のレッドカーペット・オープニングセレモニーは、10月17日(木)重要文化財である西本願寺南能舞台で行われ、客席は国宝の対面所(鴻の間)にしつらえるという、京都ならではの贅沢なロケーションが舞台となる。式典では日本映画の父と呼ばれる京都の映画人・故牧野省三の遺徳をしのび、日本映画の発展に寄与した更新の映画人に贈られる「牧野省三賞」や国際的な活躍を期待される俳優が表彰される三船敏郎賞の授与式も行われる。

牧野省三没後90年に当たる今年は日本映画の原点といえる牧野作品をリスペクトし、同映画祭名誉実行委員長の中島貞夫監督監修の殺陣の実演や現役最高齢の弁士・井上陽一氏による「雄呂血(おろち)」の活弁上映も行われる。中島監督は「映画は活動写真といわれるものなので、生き生きした動きがないといけない。リアリズムが必要だ。殺陣のパフォーマンスの中には象徴的に牧野省三の考え方が出てくる。雄呂血も牧野省三の持ち味がわかる作品なので楽しんで欲しい」と語る。

さらに深作欣二特集vol.2として「華の乱」や「家宅の人」、「浪人街・予告篇」を上映するほか、「内田裕也ロックンロールムービー vol.6」、京都をテーマにした作品を上映する「京の映画」ほか内外の多彩な作品が上映される。

アートイベントもバラエティ豊富。今回のテーマは「ありがたやぁ」だそう。アートディレクターのおかけんたは「ありがたさとは何かを問いかける展示をする」という。

中でも注目は「プロレスdeアート」。「なんでプロレスがアートやねん」という声も聞こえそうだが、おかけんたによればいじめや虐待、環境破壊撲滅をうたうプロレスラーにも集まってもらったことによって、今回の企画が生まれたそう。第一部では無料で練習試合やトークが聞けるほか、第2部は有料ではあるが公式のタッグマッチが見られる。普段プロレスを見たことのない人には気軽にプロレスに触れられるだけではなく、いじめや虐待、自然破壊撲滅を推進するプロレスラーが、わかりやすく表現するという企画だ。

そのほか、アーティストで「祇園 美登幸」の若女将の平野早依子さんの作品展「いのちの音」が京都ホテルオークラの2階回廊で10月1日(火)〜31日(木)の間開催。生命力をテーマにした木彫や木版など30点あまりを展示する。入場無料。

映画からアートまで盛りだくさんの京都国際映画祭。いつ訪れても文化芸術に触れることができる4日間だ。

■京都国際映画祭2019 期間:10月17日(木)〜20日(日)、会場:西本願寺ほか。詳細はHPで。(関西ウォーカー・鳴川和代)