優しくも力強い味わいの醤油ラーメンを求め、開店時から行列を成す「らぁ麺 紫陽花(あじさい)」(名古屋市中川区)。「ミシュランガイド 愛知・岐阜・三重 2019特別版」では、ビブグルマンに評価されたほどの超人気店だ。今回は、同店の店主、戸谷真佐男氏のこれまでの経歴や、昨秋リニューアルしたメニュー、そして今後の展開について伺った。

■ 「至高の1杯」が誕生するまで

天才肌のラーメン職人である店主の戸谷氏は、元々全国の名店を食べ歩くラーメンフリークだったという。数々の1杯を食べてきた彼が教えを乞うた修業先は、塩ラーメンの名店「鉢ノ葦葉(はちのあしは)」(三重県四日市市)と、つけ麺で有名な「丸和」(名古屋市中川区)。2人の師から技術と志を受け継ぎ、醤油という独自のこだわりをプラスした1杯は、まさに至高の醤油と呼べる。

味の決め手となる醤油ダレは、埼玉の弓削多(ゆげた)醤油などの生醤油をメインに、数種類を独自にブレンド。香ばしさを引き出すため、火入れにもこだわっている。その結果、醤油の風味とコクが存分に引き出されている。

■ 増税は「ラーメンらしさを考えるよい機会だった」

この店では2019年秋、メニューの全面改良を実施した。増税に伴う価格改定もあったが「ラーメンらしさを追求していくと、多素材の足し算にいきついた」と戸谷氏。「例えばスープ。多彩な旨味を重ねるため、素材を足して味に厚みを加えたり…。(増税は)ラーメンらしい1杯に仕上げるためいろいろ考える、よい機会でした」と笑う。素材が増える分、調和をとるのは大変だが、それも彼の腕にかかれば、なんでもないのかもしれない。

こうして進化を遂げた「醤油らぁ麺」(税込 850円)は、鶏や昆布など素材の旨味と醤油の力強さを感じる。従来の鶏チャーシューに加え、店主が気に入った銘柄豚の一番豚や山形豚で作るチャーシューがプラスされた。また自家製麺もリニューアル。北海道産小麦の「美粉彩 春よ恋」(微粉砕全粒粉)を加えて、よりコシの強さと香りを出した麺に仕上げた。

■ 店主が考える、今後の展開

今後の展開について、戸谷氏は以下のように語る。「自分の入口がラーメン好のマニアだったからこそ、今後もラーメンの世界で生きていきたいと思います。そしてできれば、ラーメンの頂点を目指したいですね。ラーメンの親しみやすい大衆的な部分はそのままで、よりラーメンらしく、より上質な料理になるよう、努力していきます」

■らぁ麺 紫陽花 / 住所:愛知県名古屋市中川区八剱町4-20-1 コーポ源 / 電話:052-355-0787 / 時間:11:30〜14:30、18:00〜21:00 / 休み:月曜(東海ウォーカー・東海ウォーカー編集部)