日本人にとって癒しの存在である銭湯。かつてピーク時には、愛知県に800軒以上もあったとされるが、今では80軒に。そんな、絶滅の危機に瀕している銭湯の魅力を発信するべく、新たなムーブメントが巻き起こっているのをご存じだろうか。今回は、このムーブメントの立役者である銭湯好きたちがこよなく愛す、名古屋の銭湯をご紹介!

■ 銭湯に植物園!?楽しさいっぱいの、ハイカラ銭湯

「平田(へいでん)温泉」(名古屋市東区)は、風呂の種類が多く使い勝手もいいため、銭湯ビギナーにおすすめの銭湯。地下水を使った湯は肌に優しく、風呂上がりの肌はしっとり!

男湯は、白湯のほか、日替りの薬湯、電気風呂、水風呂、サウナなど、毎日通っても飽きないほどバラエティ豊か!浴槽は、男女共に浴室の中央と奥に配置。中央の白湯は2分割されていて、片方はぬるめなので子供も入りやすい。

明るくてハイカラな空間づくりと、風呂以外の楽しみも充実しているのが、平田温泉の特徴。ロビーにはギャラリーコーナーがあったり、銭湯の空間を利用したイベントを開催したりするなど、自分にぴったりの方法で銭湯を満喫できる。

そして、なんと銭湯にもかかわらず、浴室には熱帯植物園が!レモンやバナナ、パイナップルなどが植えられていて、収穫すると振る舞われることもあるというから楽しみだ。

【銭湯DATA】料金:中学生以上 440円、小学生 150円、未就学児 70円、サウナ +100円 / 風呂数:男湯、女湯各6 / アメニティ:手ぶらセット(貸しタオル、せっけん、シャンプー 90円)、シャンプー、リンス、せっけん 各30円など

■平田温泉 / 愛知県名古屋市東区相生町38 / 電話:052-931-4009 / 時間:15:00〜22:45(受付 〜22:00) / 休み:火曜

■ 東海エリアで必ず訪れたい、レトロで貴重な銭湯

「新元湯(しんもとゆ)」(名古屋市中川区)は、漁師町として栄えた下之一色町に1軒だけ残る貴重な銭湯。1924年に建てられた建物は戦火を生き残り、当時のままの洋風でモダンな外観を残している。上部の中央を高くし、階段状の装飾が施されている建物は、貴重なうえに見ごたえも抜群で、名古屋市の地域建造物資産に登録されているほど。

浴室中央に丸い浴槽が鎮座しているのが個性的な、この銭湯。白を基調とした空間に暖色と寒色を配した色使いや、女湯にある85cm角のモザイクタイル絵から感じられるおしゃれさも、魅力の1つ。

また、垂れ壁や浴室入口周辺には、数々のタイルが施されている。60年以上も前に製造されたと思われる珍しいタイルもあるので、じっくり観察してみたい。

現在は不定休で16:00〜18:00の短時間営業のため、出かける前には電話確認が必須だ。

【銭湯DATA】料金:中学生以上 440円、小学生 150円、未就学児 70円 / 風呂数:男湯、女湯各2 / アメニティ:シャンプー、リンス(各40円)、せっけん(110円)、フェイスタオル(レンタル無料)など

■新元湯 / 住所:愛知県名古屋市中川区下之一色町南の切54-1 / 電話:052-301-8900 / 時間:16:00〜18:00 / 休み:毎月0と5の付く日、不定休

■ 見どころ満載の、郷愁いざなう老舗の銭湯

「金時湯(きんときゆ)」(名古屋市中村区)は、味のある建物と風呂と主人の三拍子が揃った、激渋なレトロ銭湯。名古屋駅の西側に延びる、駅西銀座商店街の西端に位置している。

風呂の湯には、敷地内の地下120メートルからくみ上げている井戸水を使用。ウィットに富んだ主人から、銭湯の昔話を聞くのも楽しみの1つだ。

1896年に、げたの鼻緒を売る会社として創業した歴史を持つ、金時湯。戦争で一時休業後、1950年に再始動。90年以上の歴史を感じさせる建物内部には、郷愁を誘う逸品がずらり!

建物に入ってすぐに目に入る古いげた箱や、その横に置かれた丸い形の傘立ては、今ではめったに見ることができない代物。ほかにも、脱衣所のオカマドライヤーやマッサージチェアなど、創業当時から使われているレトロな品々は、くまなくチェックすると面白い発見があるかも!?

【銭湯DATA】料金:中学生以上 440円、小学生 150円、未就学児 70円 / 風呂数:男湯、女湯各4 / アメニティ:シャンプー、リンス(各30円)、せっけん(20円〜)、タオル(レンタル無料)など

■金時湯 / 住所:愛知県名古屋市中村区竹橋町39-10 / 電話:052-451-6639 / 時間:15:40〜23:00(受付 〜22:30) / 休み:木曜(東海ウォーカー・東海ウォーカー編集部)