ディープな野球談義と、“野球目線”でのユニークな食レポは、ほかでは聞けない! チャンネル登録53.6万人を超える野球ファン御用達のYoutubeチャンネル「トクサンTV」でおなじみのアニキとライパチが、元プロ野球選手の経営するお店を訪問して本人に直撃インタビュー!現役時代に話せなかったアノ話や、自慢のおすすめメニューを徹底的にしゃぶり尽くす!

第4回は、東京・下北沢の「イニングプラス」のオーナー、米野智人(元ヤクルト-埼玉西武-北海道日本ハム)さんが登場。自慢のメニューをアニキとライパチが初体験!<前編、後編にわけてお届け!今回は後編>

■米野智人(よねの ともひと)/1982年北海道生まれ。北照高からドラフト3位でヤクルト入団し捕手として活躍。2010年に埼玉西武ライオンズへ移籍し、外野手に転向。2015年には北海道日本ハムに移籍し、2016年に現役引退。2017年3月に「イニングプラス」を開店した。

■ナチュラルキッチン イニングプラス/全メニューがグルテンフリー、可能な限りオーガニック、無農薬、自然栽培の食材を使用する健康に特化したレストラン。添加物や白砂糖、化学調味料などもいっさい不使用。ヴィーガン対応のメニューもあり。

■ コーチの言うことを取捨選択できるかが鍵

米野「教えたがるコーチは多い。それが仕事ですからね。しかし、本当はいいコーチほど言葉が少なく、たまにポンと漏らすひと言に重みがあると思うんです。でも、自分にバッチリ合うコーチと巡り会えることのほうが少ないでしょう。だから、コーチの言うことを自分でどんどんアップデートしていくべきだと思いますね。自分に必要な部分だけを残し、あとは捨てて、また入れてという、それを繰り返す必要があるんです」

ライパチ「米野さん自身は、いい助言だけを採り入れるようなことはできましたか?」

米野「そうですね。後半はできていたかな。30過ぎてからは二軍の試合でも、すごく緊張感をもって臨んでいたんです。いつでもクビを切られるという覚悟を持ってやっていましたから。常に結果を出そうと、実際に打撃技術も向上し、二軍では3割を打っていましたね」

アニキ「打者としての成長があったのですね。技術が向上できた秘訣は?」

米野「とにかく、後輩だろうといい打者だと思ったら、なぜ彼らが打てるのか、とことん研究しましたね。質問攻めにもしたし。『狙い球をどう絞ってるの?』とか、気になったら何でも聞きました。ライバルチームの選手でも、みんな教えてくれましたよ」

アニキ「僕らも選手の方にカメラを向けて動画を作ったりしますけど、『そこまで教えちゃっていいの?』って思う時があります」

ライパチ「そうそう。技術解説で話が止まらなくなったりして、みなさん、熱いんです」

米野「みんな、話したいんですよ。やっぱり、野球好きな人にうまくなってほしいと、現役選手たちも純粋にそう思ってる。だから、トクサンTVにも協力するんでしょう」

アニキ「まあ、米野さんが情報の取捨選択をする中で技術向上をしていったのは面白いですよね。おそらく、ベテランになっていたから、それが可能だったのでは?」

米野「若い頃はひたすら努力をしていただけで、悪く言えば何も考えていなかった。西武に移った頃は、もう頑張らないと後がない状況で、とにかく考えましたよ。練習ではできたのに、どうして試合ではできないのか?じゃあ、練習自体を変えてみようとかね」

ライパチ「闇雲に頑張るのではなく、努力の質を向上させたと。そんななかで、ファルケンボーグから放った9回の逆転満塁ホームランなど、印象的な活躍もありました」

米野「あれは2012年でした。でも、2015年には西武を戦力外になって…。その年の二軍の最後の試合で捕手としてスタメンマスクを被ったんです。もうクビが決まってたから、首脳陣の計らいだったんでしょう。その試合で4安打して、ホームランも打ったんです。その印象があったから、もう1年捕手として勝負したいなと思って…。結果、日本ハムからオファーを受けたんです」

ライパチ「故郷の北海道のチームに入団したんですね。コーチ兼任で」

米野「捕手兼二軍バッテリーコーチ補佐という契約でした。ただ、選手として手応えがなかったら引退するつもりでしたね。だから、シーズン終了を待たずして、自分から引退を申し出たんです。2016年、通算17年のプロ野球生活が終わりました」

アニキ「17年ですかぁ、長かったですね。17年もやれる選手は少ないですよ。うん。米野さんの場合は人柄も大きかったのかな。人格的にも素晴らしい方なので、それを球団に評価されたことで、長くプレーできたのではないですかね」

■ ジョコビッチの本を読み、グルテンフリーに関心

ライパチ「ところで、飲食店経営の青写真はいつくらいから?」

米野「引退する少し前、ジョコビッチ選手の本を読んでグルテンフリーに興味を持ったんです。それまでは食に興味もなく、小麦粉を過剰摂取するとよくないことも知りませんでした。当時は、疲れやすくなるなど体の不調を感じていたのですが、グルテンフリーを実践したら改善したんです。昔の野球選手って、ひたすら寿司と焼肉を食べまくっていたでしょ(笑)。だから、食の大切さを知らしめるような仕事をしてみようと思い立ったことが、この店につながっています」

アニキ「野球に限らず、アスリートにとって食事は重要です。パフォーマンスに影響するし、食が乱れるとフィジカルがダメになり、技術面にも悪影響を及ぼすでしょ。寿司と焼肉を繰り返してる場合じゃない(笑)」

米野「食生活を整えれば、パフォーマンスも向上するし、結果的に選手生命も伸びるはずです。一流選手ほど食生活の意識も高いですよ。ヤクルトの青木(宣親)なんて、こだわりが本当にすごいです」

ライパチ「でも、グルテンフリーに端を発してコンセプトはあったにしても、実際にお店を構えるまでは簡単ではないでしょ?」

米野「料理もできなかったですしね。2017年3月に開店して、当初は、料理が得意な兄が北海道からきて手伝ってくれました。その間に僕が料理を基本から教わり、自分で作るようになったんです。マフィンなどのスイーツ系は奥さんに任せていますけど。彼女も健康に関心があったので、全面的にサポートしてくれています。今でも大変なことだらけですが、お客さんも増えてきています。でも、まだまだ改善点が山積しているので、これからも試行錯誤の繰り返し。野球と一緒です。次は、食材の輸入ビジネスを始めます。健康にいいドリンクを販売するため、先日もアメリカに行ってきたんです。この店もランチ主体でしたが、今後は夜のメニューを強化する予定です」

ライパチ「いやあ、チャレンジ精神が素晴らしいですね。これからも期待できそうです。きっとお料理も美味しいんでしょうね…」

米野「では、そろそろ召し上がっていただきましょうか。最初に当店の看板メニューである『世界一の山椒カレー』(1280円)から食べてください」

ライパチ「看板ということは、4番打者ですね。「世界一」ってつけちゃうんですか。名前からして期待できそう…」

米野「『世界一予約が取れない』と言われたスペインの名店エルブリで使われている山椒を使っているので、この名前にしました。日本の和歌山県産の山椒なんですよ」

アニキ「おお…時間差でジワジワしびれてくる。これはたまらん…。山椒のこのシビレ、大好きなんですよ。カレー自体にも旨味があって複雑な感じ。これはうまい!」

ライパチ「…う〜ん。これは女子ウケしそうですよね。カレーに山椒って珍しいけど、すごく合いますね。このジワジワとくる感じがクセになります」

米野「徐々に舌がしびれてくるでしょ。カレーはトマトベースで、スパイスは自分で調合しています。肉は鶏挽き肉で、ライスは雑穀米。山椒に合うカレーを試行錯誤して開発しようとしたのですが、結果的にもともと店で出していたカレーをベースにするのがベストでした」

アニキ「うん。二口、三口と味わっていくほどに美味しさを感じます。野球で言えば、後半に打球がグ〜ンと伸びてくるタイプ。打った瞬間はレフトフライかと思いきや…あれれ…スタンドイン!みたいな」

ライパチ「まさにそんな感じです。手強い4番打者ですよね。でも、グルテンフリーのカレーって、作るのは大変なんでしょうね」

米野「ソルガムきびというヘルシーな雑穀の粉を使っています。ほかにもインドのアチャールというキャベツの漬物をルーに絡めたりとか、いろいろ工夫はしていますね。食べていくと汗がジワジワ出てくるでしょ。代謝がすごくいいので、アスリート向きだと思います」

アニキ「このキャベツがアチャールですか? これ、いいですね。甘みがあってシャキっとした食感がたまらない。状況に応じて小技もOKという総合力の高さを感じます。無死1塁なら、右打ちで1・2塁間を軽く抜いていくという…。でも、この香り高さは、僕らが知っている山椒とは完全に別物ですね」

米野「うなぎ屋さんにあるものとは全然違います。もともと柑橘系なので、むしろフルーティーなんです。開店当初はこの山椒カレーはなかったんですが、今ではすっかり看板メニューになりました。では、次は女性に大人気の定番、アボカドトースト(1200円)をどうぞ。豆乳マヨネーズ、ガーリックパウダー、塩コショウでいい感じの味つけになっていると思います」

ライパチ「さすがにヘルシーな素材ばかりですね。香りもすごくいいし、味もしっかりしてます!」

アニキ「このパンがカリっとして歯切れがいいですね。パン自体に甘みがあるし。この豆乳マヨネーズもカドがないし、食べやすくて、すごくおいしい! 色々な味が同時にするんですけど、これは高級店によくあるパターンやね(笑)」

米野「このパンは米粉を使っています。緑色はスピルリナというスーパーフードを練り込んでいるんですよ。栄養価がすごく高いんです。オーガニックサラダが添えてありますが、これにはキヌアというアンデスの穀物が入っています。これもスーパーフードですね」

アニキ「…この味の複雑さは、一振りにあらゆる技術が詰まっていて、解説者泣かせのヤツね。まさに天才型の3番打者でしょう。産地が中南米系ということで、秘密兵器らしさも醸し出されてますね(笑)」

米野「さて、最後を締めるのは打者ではなくて、当店のクローザーという位置づけで、本日のヴィーガンマフィン(550円)を。パンプキン主体で、豆乳カスタードと竹炭を練り込んで作りました。担当は奥さんですけどね。生地は米粉をメインに、ひよこ豆のパウダーなど、いろいろミックスさせてるんです」

アニキ「…このクローザーは、相当に投球フォームがやわらかいぞ。う〜ん、めちゃめちゃソフトな口当たりで、ものすごくやさしい味わい。口に入れると溶けますね。見た目と違う!」

ライパチ「ああ、これは見た目と味のギャップがあるパターン。フォームにごまかされ、まったくタイミングが合わない投手ですね。とろける感じがたまりません。おいし〜い!」

アニキ「口の中で味の変化を楽しめますね。急に腕の振りを変えてきたり、タイミングを外してくる技巧派投手。これまた最強のクローザーですよ!」

米野「お口にあったみたいでよかったです。お時間があったら、また来てくださいね」

アニキ・ライパチ「そうですね。楽しいお話と素晴らしいお料理を、どうもありがとうございました!」

■イニングプラス/住所:東京都世田谷区代田5-34-21 ハイランド 202 電話:03-5712-3588 営業時間:11:30〜16:00 (LO15:30)、18:00〜23:00(LO21:00)、月水11:30〜16:00(LO15:30)、日祝:11:30〜18:00(LO16:30)休み:火、第3月 席数:20席<禁煙> アクセス:井の頭線下北沢駅西口・小田急線下北沢駅南西口より各徒歩1分

■トクサンTV/チャンネル登録者数53.6万人、再生回数4.2億回超を誇る驚異的人気のYouTubeの野球チャンネル。トクサン、ライパチ、アニキの3人が、野球がうまくなる練習法をはじめ、元プロ野球選手との対戦や野球グッズレビュー、自身が所属する草野球チームの試合などを配信。https://www.youtube.com/channel/UCfkm3u-0uSKADDitZLpXcfA

■ライパチ/1987年新潟県出身。「トクサンTV」の前身「ライパチボーイTV」の主役。「トクサンTV」では相方的存在として動画を盛り上げる。筋骨隆々の堂々たる体格で「天晴」の選手としても急成長中

■アニキ(平山勝雄)/1978年大阪府出身。神戸大のエースとして活躍。テレビマンとして数多くの番組を手がける傍ら、トクサンTVを立ち上げ。トクサンも所属する草野球チーム「天晴」のエースを務める(東京ウォーカー(全国版)・渡辺敏樹)