今年の4月1日に全面施行された改正健康増進法。飲食店内が原則禁煙となるこの法改正、全面施行のタイミングが、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛期間と重なったこともあり、認知度が低いのが現状だ。そこで今回は、飲食店を快適に利用するために“新喫煙ルール”をおさらいしよう。

緊急事態宣言解除後の6月、全国の20〜60代の男女2000人を対象に「改正健康増進法に関する生活者調査」(フィリップ モリス ジャパン調べ)を実施したところ、「飲食店などでの喫煙ルールの変更」について、2割が「全く知らない」と回答し、認知が広まっていないことが判明。喫煙者でも認知は4割にとどまり、非喫煙者では8割以上が「なんとなく聞いたことがある程度」または「全く知らない」と回答した。

■4つの"喫煙区分"をおさらい
改正健康増進法全面施行により、"喫煙区分"は、加熱式たばこ専用喫煙室・喫煙専用室・喫煙目的室・喫煙可能室の4つに設定された。アンケートでは、この4つの喫煙室区分についての説明を見てもらった上で、どのくらいの人が「全てを詳しく理解している」のかリサーチ。すると、全体ではわずか4.3%しかおらず、喫煙者でも9.4%、非喫煙者では2.9%の理解にとどまっていることが分かった。区分の説明は以下の通りなので、この機会にチェックしておこう。

【加熱式たばこ専用喫煙室】
施設の一部に設置でき、加熱式たばこに限定して喫煙も飲食も可能

【喫煙専用室】
施設の一部に設置でき、喫煙は可能だが飲食は不可

【喫煙目的室】
シガーバーなどの特定事業目的施設限定で設置でき、喫煙も飲食も可能

【喫煙可能室】
既存の経営規模の小さな特定飲食提供施設に設置でき、喫煙も飲食も可能

法改正による"新喫煙ルール"は、喫煙者も非喫煙者も納得している様子。「喫煙目的室」(喫煙を主目的とするバー、スナックなど)、「喫煙可能室」(客席面積100未満かつ資本金5000万以下で、2020年4月1日時点で営業している店舗)を除き、「加熱式たばこ専用喫煙室」(加熱式たばこのみ喫煙できる喫煙室)でのみ、飲食しながらの喫煙ができることになったのだが、この新ルールについてどう思うかと聞くと、66.9%が「受け入れられる」、58.4%が「好意的に受け止められる」と答え、非喫煙者だけで確認すると61.6%が「好意的に受け止められる」と答えたのだ。

「受け入れられる(もしくは好意的に受け止められる)」と答えた1407人にその理由を聞くと、「受動喫煙の心配が少なくなるから」(55.8%)、「喫煙者、非喫煙者両方の立場が考慮されているから」(41.0%)が主な理由に。非喫煙者では「においや煙を気にせず、お店を選びやすくなるから」(42.6%)という意見が高くなった。

さらに、法改正が「生活にどのような影響を与えるか」と聞くと、紙巻たばこのみ喫煙する人のおよそ5人に1人(20.3%)が、新ルール施行を契機に、「紙巻たばこと加熱式たばこやベイパー製品を併用すること」や「紙巻たばこから加熱式たばこやベイパー製品へ完全に切替えること」を検討・実践していることが判明。

また、紙巻・加熱式たばこを既に併用している人では、18.0%が「紙巻たばこから加熱式たばこやベイパー製品へ完全に切替える(切替えを考える)」と答え、50.5%が「加熱式たばこやベイパー商品の使用頻度が増える」と答えた。

ちなみに、加熱式たばこを使用する178人に、加熱式たばこの使用開始時期を聞くと、「改正健康増進法全面施行を受けて加熱式たばこを使用するようになった」と答えた人は約2割、併用者では4人に1人以上が「新ルールをきっかけに加熱式たばこを使用するようになった」と回答。その理由としては、「飲食店で喫煙できなくなった。居酒屋ではとても肩身が狭いので、加熱式たばこに変更しようかと思う」(男性23歳)、「加熱式たばこと併用しながら吸える場所やお店を探し開拓して行こうと思います」(男性39歳)、「加熱式たばこの方が煙も少ないので、非喫煙者や周囲に与える不快感を紙巻たばこよりも軽減させることができる」(女性35歳)といった意見が挙がっている。

改正健康増進法全面施行により、紙巻たばこの喫煙をしながらの飲食は不可となった一方、飲食を伴う加熱式たばこの使用が可能となったことで、非喫煙者、喫煙者双方から「新ルールが好意的に受け入れられている」ということが分かった今回の調査。喫煙者の加熱式たばこへの切替え検討も増加傾向にあることが分かり、加熱式たばこ自体の存在感はよりアップしているようだった。