東京2020オリンピック・パラリンピックを支えたパートナー企業の“知られざる裏側”を紹介するWEB動画『THE BACKGROUND』に、産業用の仮設電力や冷却システムをレンタルソリューションする世界的大手アグレコが登場。aggreko Olympic Project Directorのジョノ・ローズ氏が出演し、オリンピック運営を裏で支えた仮設電力プロジェクトについて語った。

■「電力を正しい場所に、正しい形で供給する」
アグレコは、東京2020大会の45競技会場すべてと、国際放送センターや選手村を含むすべての会場に仮設電源インフラを提供。各会場の仮設配電ネットワークを駆使して発電された電力を供給した。

そもそも仮設電力が必要だった理由について、ジョノ氏は「会場には世界中から来た何百人もの関係者がいて、それぞれがさまざまな機材を持ってきていました。例えば、水泳会場やその他の大きな会場はもちろん、多数の解説者席をはじめ、異なるスペックの席ごとに異なる電力が必要です。これらに対して、ケーブルや変圧器、分電盤などから成る仮説配電インフラを通じて、電力を必要な場所に必要な形で提供する必要がありました」と説明した。

■新競技、最大の規模感、コロナ禍…挑戦を重ねた東京2020大会
スケートボードやスポーツクライミング、サーフィンなどの新競技が多かった東京2020大会は、アグレコにとっても新たな試みだった。その理由について「テレビ中継に必要とされる要件やカメラの位置、ステージの配置状況などを見て、どう配電するかの検討を重ねました」とジョノ氏。

また、これまでにロンドンオリンピックや、日本でのラグビーワールドカップなど、多くの国際イベントに関わったアグレコにとっても、前例のない“史上最大”の規模感だったという。これについてジョノ氏は「発電機単体自体も大きく重く、1番大きなものは20トンあります。それらを日本に安全に運び入れ、そこから各会場に配置するためには入念な計画が必要でした」と説明。日本で配置したケーブルは合計で約2500キロメートル分、分電盤の量とともに過去最大だったと明かし、合計1500以上の輸送コンテナで日本に機材を運び込み、それらを並べるために約26000平方メートルの倉庫を確保する必要があったと述べた。

さらにコロナ禍で運営することの難しさについて「日本に人を連れてくることも大変な挑戦でした」とジョノ氏。「大量の機材の設置には、専門のプロチームが必要なので、300名を50カ国から連れてきました。しかし緊急事態宣言もあり、国境が閉ざされ、日本に入国するには特別な許可が必要。さらに彼らには14日間という長い隔離期間が設けられ、その期間も私たちは彼らのマネジメントを行う必要があったのです」と続けた。

■個人としてもアグレコとしても、一生忘れられない経験に
そもそもアグレコが東京2020大会のスポンサーになったのには、2011年東日本大震災における福島第一原子力発電所の事故で200メガワットの仮設電源を供給し、日本で電気が使えるよう商用電源の回復に従事した経験があったという。このことについてジョノ氏は「この時にサポートできたことを、私たちは誇りに思っていました。そして東京2020年大会の理念は、福島の復興と再興でもあった。私たちにとって、その道のりに関わり続け、日本の皆さんをサポートすることは重要なことなのです」と説明した。

動画の最後でジョノ氏は「東京2020大会は、私のキャリアで最も難しいプロジェクトであり、一生忘れられない経験となりました。個人としても、アグレコとしても2011年の出来事からの復興と再興、それから記憶に残るオリンピックの開催の中心として携われたこと、こういった挑戦のすべてが、未来に光を照らすことになれば素晴らしいと思います」と思いを述べた。

映像提供:NewsPicks Studios 
素材提供:アグレコ