突然、学校に行けなくなった息子さんに関する体験を描いた漫画「息子が学校に行けなくなった理由」。花森はなさん(@hanamori_h)がSNSにアップしているこの作品が、同じような経験を持つ親などから共感の声を集めている。

28話では、息子さんのために児童精神科のある病院に通う花森さんが描かれる。このころは、土曜の朝に一人で病院まで行っていたという花森さん。「息子が病院でかなり暴れたことがあったので、それ以来は私が一人で行き、息子の様子を話して薬をもらっていました」

■息子は発達障害ではないの?病院での対応に不安がつのる
病院では、息子さんが発達障害かもしれないと相談する花森さんに対し、先生は「ありえない」とキッパリ否定。「息子が小3で学校へ行きづらくなり、行き渋りについて調べていた時に、発達障害というワードが目に入るようになりました。もともと、子供のことを大声で怒る先生が怖いことが原因だけど、本当にそれだけなのかなという気持ちがわいて。でも、息子はこれまで乳幼児健診や就学前健診にひっかかったことがないんです。学校での懇談も5分で終わるし、困ったことがほぼない子でした。そういう生育歴を聞いたり、以前一緒に病院に行っていた息子の様子を見て、先生には心配しすぎですよって否定されました」

その後、転院した息子さんが自閉スペクトラム症と診断されたのは中学生になってから。「発達障害の診断はお医者さんでも難しいと言われていますが、先生に否定されてしまうと、詳しい検査を受けられないんです。一番心配している親の話をきちんと聞いてくれないと感じたのもあって、別の病院へ通うようになりました」

病院に行く時には旦那さんの母親に子供たちを預けていたが、いい顔はされなかったという。「義母はとても気の強い人でした。『子供にはお母さんがおらなあかんのに、病院を優先するなんてとんでもない』という感じで、私とはいつも噛み合いませんでした」

■向き合ってくれない旦那。少しずつ家族のゆがみに気付いていく
悩む花森さんに対して、旦那さんが寄り添ってくれることはなかったという。「主人は、子育てや家事にまったく協力的ではなく、息子が赤ちゃんのころからずっと私のワンオペでした。毎週金曜には飲み会に行って、土曜の朝方に帰って来るというのは、息子が学校に行けなくなってからも変わりませんでした。だから、病院に行く時に子供を任せられなくて、義母に頼っていました。当時は、主人は仕事が忙しいから、とあんまりおかしいと思っていませんでした」と振り返る。

29話では、息子さんの調子がよかったことを話す花森さんの言葉が、旦那さんに遮られてしまう。「主人は、話を聞いていてもだいたいスマホを持っていて、ゲームをしながらでした。向き合って聞くということがほぼなくて、何度も注意したけど改善されることはありませんでした。息子も、自分の話を聞いてくれない、向き合ってくれないということにだんだん気付いていきました」

花森さんも、このころから旦那さんとの間に違和感を感じるようになっていったそう。「子供が不登校になったことによって、家族のゆがみに気付く人は一定数いるみたいです。私も、子供がこうなっていなかったら気付きませんでした」

■塾での支援を受けて、勉強への意欲を取り戻す息子さん
一方で、学校での生活にも少しずつなじんできた息子さんは、塾通いを再開することに。「息子は当時、和太鼓や水泳教室などの習い事をしていて、特に塾は幼稚園のころから続けていました。潮干狩りや夏休みの合宿、縁日、ハロウィンなど、とにかくイベントが多くて、地域密着型で40年ぐらい愛されている塾でした」

もともとオールAの成績を目指していた熱心な息子さんに、再開を提案してくれたのは塾側だったという。「このころの息子は集団が怖くて教室に入れなくなっていたので、こちらとしてはやめるつもりでした。でも電話で、やめるのはもったいない、不登校の子メインの個別指導もあるので、と言ってくれました」

学校では主に支援学級に通う息子さんにとって、塾で勉強できたことはとても大きかったそう。「息子は、普通学級の教室より勉強が遅れることをすごく気にしていました。塾での担当の先生は個別指導だけでなく大きい教室での授業にも入っていて、進度を合わせて教えてくれるのでとても助かりました」

学校での授業に加え、塾という外の世界での生活も少しずつ取り戻していく息子さんを描く、「息子が学校に行けなくなった理由」。ウォーカープラスでは隔週で紹介していく予定なので、今後の展開を見守りたい。

取材・文=上田芽依(エフィール)