1990年代に起こった第一次キャンプブームに次いで、2020年に一気に加熱した第二次キャンプブーム。すでにブームという枠を越え、アウトドアカルチャーと呼ぶにふさわしい浸透ぶりだ。手ごろに購入できるキャンプギアが増えたのはもちろん、快適にキャンプを楽しむための便利な道具も続々と登場。さらにはキャンプ場自体もきれいな設備を用意するなど、だれでもウェルカムな環境を整えている。まさに「キャンプを始めるなら今!」という時だからこそ、キャンプビギナーに向けて、わかりやすくキャンプのイロハを前編・後編に分けてご紹介。教えてくれるのはこの人…、人気キャンプコーディネーター・こいしゆうかさん!

プロフィール|こいしゆうか
イラストレーター、エッセイ漫画家でもあり、キャンプに関する書籍も多数刊行。最新著書は2022年4月発行の「ゆるっと始める キャンプ読本」(KADOKAWA)。今年でキャンプ歴は15年目。「女子キャンプ」の提唱者、パイオニアでもある。

■最初に買うべきキャンプ道具を教えて!
私がよくお伝えするのが、最低限必要なマスト9アイテムです。その9点とはテント、寝袋、マット、ランタン、チェア、テーブル、バーナー、クッカー、焚き火台。まずはこの9アイテムがあれば、キャンプはできちゃいます。

もちろん、こまごましたものを言い始めたらキリはないんですが、例えばコップや皿といった食器類は自宅にあるものを使えばいいですし、地面に敷くシートだって、レジャーシートやブルーシートなどで代用可能。まずは最低限必要な道具だけ揃えて、足りないものは自宅にあるもので代用しながら、次回以降、道具をそろえていくのが賢い方法です。

ただ、気をつけていただきたいのが、寝る時に使う寝袋とマットはちょっと高くても良いものを選ぶこと!安い商品もたくさん販売されていますが、安い=防寒性能が低いという危険性も!「夏だから大丈夫でしょ〜」って考えていると、痛い目に合います。キャンプ場は標高が高い場所にあったり、周りに風を遮るものがなく、ビュンビュン強風が吹くような場所もあります。

さらに夏でも日が沈むと気温は下がり、地面からの冷気がマットと寝袋越しに体を冷やすんです。私もキャンプを始めた当時、想像以上の寒さにまったく眠れないという体験をしたことも。快適な初キャンプにするために、ぜひ性能をしっかり確認して、最適な寝袋とマットを選んでくださいね。

■あると便利な道具を教えて!
寒さ対策の話にも通じますが、エマージェンシーシートを最低一枚は持参してほしいですね。もともとは災害時用に開発された製品ですが、最近では登山やキャンプといったアウトドアシーンでも持っていくのが基本になりつつあります。シート自体は薄く、小さく折り畳めるので、そこまで荷物になりません。一枚あれば、万が一の時に防寒・防水対策になりますよ。荷物にならないという点では、夏でもホッカイロをいくつかバッグに忍ばせておくのも手です。

また、キャンプをより楽しいものにするという意味では、双眼鏡を持っていくのもおすすめです。バードウォッチングをしたり、森の中の様子を見たり、葉っぱの細かな部分まで観察したり、いろいろな楽しみ方できます。

こいしゆうかさんが教えてくれた、思い出に残っているキャンプ場情報をどうぞ!

■【山口県・長門市】千畳敷高原キャンプ場
「先日初めて行ったキャンプ場なのですが、驚いたのが利用料金の安さ!5人以下だとなんと500円というからびっくりしました。安いから設備面がダメかと言うと、そんなことはなく、トイレ、水場も最低限用意されていて、なんの問題もなく快適にキャンプが楽しめました。なにより、目の前に日本海が広がる絶景が最高!また行きたいキャンプ場の一つです」(こいしさん)