長い不妊治療を経て授かった尊い命!!いつの間にか妊娠がゴールになり育児に苦戦する新米母【作者に聞いた】
今回は、ある病院の産婦人科に勤務している看護師のエピソード。その日、7年の不妊治療を経て第一子を出産したNさんが入院していた。産後3日目のNさんは1回の授乳に1時間以上もかかるようで、育児にはまだ慣れていなく看護師たちも心配している。
その夜、看護師がNさんの様子を見に行くと、一人で身体を震わせているNさんの姿が。その様子を見た看護師は、Nさんの身体を摩りながら「慣れない育児に夜も寝不足で、今は辛い時期ですよね」と優しく声を掛ける。
すると、「すみません…私どうしよう」と小さな声で話すNさん。授乳が終わってから30分しか経ってないのに、もう次の授乳の準備を始めなければならず、眠れない様子だ…。
Nさんは「気づいてなかったけど、私、出産がゴールになってた…こんなに大変だなんて思ってなかったの」と身体を震わせながら打ち明ける。
翌日の会議で、その看護師はNさんの現状について報告。Nさんが退院するまでの間はマンツーマンで介助し、自立して育児ができるようにサポートすることに。
Nさんは退院するまでに時間や赤ちゃんの様子を見ながら、少しずつ育児ができるようになっていく。そして退院の日、Nさんは「本当にいろいろと助けてくださってありがとうございました」と看護師に感謝し、笑顔で退院した。
長い不妊治療を経験すると、いつの間にか妊娠や出産がゴールになってしまうことがあるようだ。その看護師は、お母さんの出産後の負担を少しでも減らせるように、妊娠中から赤ちゃんを迎える準備を始めてもらえるよう関わることが大切なのだと改めて実感した出来事であった。
本作以外にもさまざまなナース漫画を投稿しているアヤさん。アヤさんに「妊娠や出産はゴールではなく始まりだと思いますか?」と聞くと、「はい。実際私も長男を出産するまでは、これから始まる育児の大変さや未知の連続を全く想像できておらず、まさに『出産後がスタートなんだ…』とひしひしと実感しました」と話してくれた。
プライベートでは子育ての経験があるアヤさん。妊娠で辛かった体験談について尋ねると、「妊娠時に辛かったことと言えば、一人目妊娠中にいた職場が立ち仕事の接客業であったため、かなりギリギリまで自分の体を労ることができず、お腹の赤ちゃんを優先してあげられなかったことが今思い出しても心苦しいです」と語る。
「ナース専科」にて連載している漫画は、実際に看護師から募集したエピソードばかりだ。他の作品もあるので、気になった方はぜひ読んでみて!
取材協力:アヤ(@aokitajimaru)