青山学院大学に在学する現役女子大生で、演技やバラエティなどマルチに活躍している中川紅葉さんによるエッセイ連載「ココロすっぴん」。かなりの読書家で、大学生・タレント・インフルエンサーなどのさまざまな顔を持つ彼女が日々感じたことを、忖度なく書き綴ります。

■#20「中川紅葉 Lv.23」

9月1日に23歳になりました。

甲子園球児たちが全員年下になった時も信じられなかったけれど、遂に大学生が自分よりも年下に。いつまでも学生の延長線上で生きていられない焦りと、23という“大人”を直視させられる数に重みを感じています。

そしてココロすっぴんのスタッフさんたちにケーキを用意していただいて……!(本当にありがとうございます!)このケーキが、今年1番早いお誕生日のお祝いでした。実は現場でケーキを出してもらうことが初めてで。うわぁこれ芸能人とかがよくやられてるやつじゃん、が素直な感想でした。

そういえば最近、私は大ミーハーな視聴者だな思うことがあります。というのも、一応人より少し表に出るお仕事をしているけれど、いろんな現場で「すげぇ〜テレビで見る人だ〜!」とテンションが上がります。そしてかなり図々しいので、ご本人に「〇〇(作品名や番組名)見てました!!」と伝えます。

これを、23歳ではやめます。

「若いから」で許容されていることがそろそろ通用しなくなっていくことは、今年に入ったあたりから自覚していました。何でも正直に言うことが正しいと思っていたけれど、どうやら違うらしいと気が付いたのはつい最近のこと。大人のルールというものが存在して、相手によっては「自分の意見を言わないが吉」なんてこともあるらしい。キャラクターを演じた方が円滑に進む場面もある。それが褒められたり、その部分を好きになってくれる人が多ければ多いほど、まるで自分の性格が元々そうであったような顔をしてしまうこともありました。

そうやって誰からもガッカリされないように、そして誰も嫌な気持ちにならないように、と自分と違う何かになっていることが正しいのか考えたし、それでいて、少しは周りが見える大人になれているのかもしれないと安心したりを繰り返す22歳だった気がします。

■人に期待することって、ものすごい「賭け」だと思う

22歳の1年を振り返れば、プライベートは、10年近く遅れてきた反抗期の年でした。自分一人で何でもできると勘違いしていた気がします、恥ずかしい。一方で、お仕事面では本当に運がよく、いろんな人に期待してもらっていた年だったと思います。運がいいのも努力の証と言いますが、そんなことないくらい、ただただ運が良かったと思います。

でも人間って恐ろしいもので、一度経験すると、それがどんなに自分の等身大以上のことでも、自分で勝ち取ったものだと勘違いしてもっと上を目指せる気になってしまう。それも、前進するためには必要なことかもしれないけど。驕り高ぶらず謙虚に、決めたことに向かって淡々と努力し続けること、を今年の目標にしたいですね。

人に期待することって、ものすごい「賭け」だと思うんです。大穴だったらいいけれど、もし失敗したり、思っていたお返しが来なかったら?期待をしてしまった自分を責めるしか方法がない。それでも私に期待してくれる方に、その気持ちを何倍も大きくして、お仕事なら結果で、プライベートなら優しさでお返しをしたいなと思います。

この場で抱負を話しているのだから、もう一つ。過去回でもお話したと思いますが、エッセイを書いている理由は色々あって、そのうちの一つが「自分の気持ちを書くことで救うこと」だったかと思います。大変エゴな話で申し訳ないのですが、これは今も全く変わっていないです。読んでいる方を道連れにしてしまって、ごめんね!(思ってなさそう)

エゴサーチをすれば、そして私にしか見えないメッセージでも、あまりよく思っていない方からの言葉が届いたりすることがあります。しかも大抵、粗野的と言いましょうか、非常に表面的な部分で怒られていたりする(笑)。でもいつも、世の中からの自分の見え方として参考にさせていただいています。そういう方に、是非このエッセイが届いていたらいいなと願っています。きっと私への見方など、私が書いた文章を読んだとて変わらないと思うけど、文章の力を借りて、自分と遠いところにいる人に少しだけ近づけたらいいなと。

いつか本になった時のために、今まで言ってなかったことをたくさん溜め書きしているんだよ〜!今年実現させたい目標の一つです。もっと読んでくださる輪が広がりますように。

■【ヒトコト】
急に土砂降りになった夜、たまたま私の前でタクシーが止まりました。家までワンメーターだし乗っちゃおうかなと、前のお客さんの支払い待ちをしていたところ、中から出てきた女性が偶然私を応援してくれている方でした。

オオカミで知って推しでした、ずっと応援していますと話す彼女の笑顔を見ていたら、重すぎる荷物とか急に降ってきた雨とか、なんとなく憂鬱な日とか本当にどうでもよく思えたのです。こうやって誰かが見てくれているから頑張れるのだな、と。

<衣装協力>
オーバーオール 3,850円/原宿シカゴ竹下店 タンクトップ、ビーチサンダル/スタイリスト私物