今年の異常気象により増加してしまったという規格外の加工用信州りんご。東京都立川市にある飲食店「Adam’s awesome PIE(アダムスオーサムパイ)」が、そんな規格外のりんごのおいしさを生かした「信州りんごプレミアムアップルパイ」を開発・販売し、注目を集めている。

■「規格外のりんごでアップルパイ」そのきっかけは?
「Adam’s awesome PIE」を経営しているのは、“生産者の応援と同時においしいりんごの魅力を伝える”をモットーとしている株式会社根津。同社は、長野県の信州りんごを東京へ流通させる企業としてスタート後、現在は形を変え青果の卸と飲食店(Adam’s awesome PIE)を経営。飲食事業の主力商品は「アップルパイ」で、これまでの経験を生かして目利きした厳選りんごを使用してきた。

だが2023年になり、「市場にて2023年度のりんごが異常気象により悪影響が出ている」と知らせが入る。なかでも、特に長野県の信州りんごに悪影響が出ているとのこと。4月の早霜害や9月末まで高気温日が続いたことが原因でりんごの花が落ちてしまうという被害で、それに伴う皮の日焼け、実が柔らかくなってしまうなどの問題が生じていたという。りんご農家も「過去50年遡ってもこんな年はなかった」と言うほどの状況で、その結果、規格外の加工用りんごが増加してしまったそう。

この事態に対処するため、それらの規格外のりんごを加工してりんごの価値を維持しようと同社が開発を進めたのが「信州りんごプレミアムアップルパイ」だ。

「信州りんごプレミアムアップルパイ」には、例えば、干ばつや昼夜の寒暖差が少ないことから起こってしまった色づき不良のものや、表面に傷がついてしまったりんごが使用されている。

■「Adam's awesome PIE」へ行って食べてみよう!
そんな熱い想いから作られた「信州りんごプレミアムアップルパイ」は、JR立川駅北口から徒歩7分のところにある「Adam's awesome PIE」で味わうことができる。同店は、創業60年以上の老舗八百屋が経営していることから新鮮な素材を体感できるパイ専門店だ。

店には今回紹介した「信州りんごプレミアムアップルパイ」を含め、パイは常時10種類以上がラインナップ。ハンバーガーや丸焼きロティサリーチキン、サラダバーなども人気で、パイの食べ放題(1時間2000円、1ドリンク付き要予約)も話題となっている。

「信州りんごプレミアムアップルパイ」の開発・販売について、担当者に話を聞いてみた。

「(今回の取り組みの狙いは?)長野県の信州りんごが異常気象による被害を受け加工用りんごが増えてしまっている現状を知り行動いたしました。規格外になると価格が下がり正規品まで価値が下がってしまう可能性があります。それを少しでも避けるため、我々が加工し幅広いお客様へお届けすることで価値を保て新たな顧客も開拓できるのではと考えております」

「(信州りんごプレミアムアップルパイの開発にあたり注力したことは?)長野県のおいしい紅玉りんごの特徴が最大限に生きるように加工いたしました。紅玉りんご、バター、生地を中心に構成しており、ほかでは味わえない商品になっております」

「(開発で苦労した点は?)おいしい信州りんごの味を引き出すことに苦労しました。りんごごとに特徴や味が同品種でも異なるため、安定化した商品に仕上げるのがとても大変でした」

規格外のりんごだけでなく、りんご業界をも救う画期的な「信州りんごプレミアムアップルパイ」は、1ピース780円。ホールで焼き上げているので、提供時にカットしてもらえる。立川市にある「Adam's awesome PIE」へ行って、そのおいしさを体感してみて!

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