ズルい」と言われがちな「先端での合流」は正しかった! 「ファスナー合流」は渋滞減少効果も実証済み

この記事をまとめると

■日本はできるだけ早く本線に合流しようとする人が多い

■しかし合流部の先端付近で1台ずつ交互に合流することで、渋滞を減らすことができる

■この方法をファスナー合流、またはジッパー合流と呼ぶ

渋滞や事故の危険を減らすことができる

 もうすぐ師走。今年も年末年始の帰省ラッシュの時期が近づいてきている。高速道路でも場所によっては10kmを超える渋滞が発生しうんざりすることも珍しくない……。

 そうした渋滞を少しでも減らすために覚えておいて欲しいのが、ファスナー合流あるいはジッパー合流と呼ばれる合流方法。

 ファスナー合流とは、インターチェンジの入り口や車線減少箇所など、車線の合流が発生する箇所において、合流部の先端付近で、規則正しく1台ずつ交互に(ファスナーのように)合流する方法。

 このファスナー合流による渋滞削減効果は大きなもので、2019年11月にNEXCO中日本 名古屋支社が、E41 東海北陸道からE1 名神 上り線に合流する箇所に設置するラバーポール(従来100m)を、加速車線の先頭方向まで(360m)延伸し、規則正しく1台ずつ交互に合流する「ファスナー合流」を促したところ、渋滞による損失時間が約3割減少!

 渋滞している区間の平均通過時間は、E1 名神で約13分から約10分に約3分短縮した(※運用開始から2カ月間の交通状況を前年同時期と比較した結果、交通量はほぼ横ばいだった)。

 日本では「渋滞している本線のクルマを横目に、合流車線の先頭まで進んで本線に入るのは気が引ける」「合流は苦手なので、手前で合流してホッとしたい」といった理由で、できるだけ早く本線に合流しようとする人が多いが、それだと逆に本線走行中のクルマのブレーキを踏む回数が増えたり、一台のクルマの前に入ってくる台数が結果的に増えたり、合流車線の面積が無駄になり、合流する側の道でも渋滞が延びたりして、全体の流れが悪くなるだけ。また合流箇所が複数できることで、接触事故の発生リスクも倍増してしまう。

 そういう意味で、もっとも合理的で、クルマの流れを滞らせず、安全に合流できるのがファスナー合流だといっていい。

 なお、ドイツではジッパー法といって、渋滞の有無にかかわらず、合流地点では車線が減少する先端で交互に1台ずつ合流することを義務づける法律があって、違反者にはペナルティが科せられるほど徹底している。

 日本でも、前記のNEXCO中日本をはじめ、NEXCO東日本でも圏央道(内回り)幸手IC〜久喜白岡JCT間でファスナー合流促進対策の試行運用を実施しているし、名古屋高速もHPやツイッターで、ジッパー合流を呼びかけているので、早く全国でファスナー合流が定着し、渋滞や事故が少しでも減るよう、ドライバーも合流マナーを上書きしていって欲しい。