ニュルFF最速を記録した「シビック タイプR」は日本の市販車とは別モノ? 欧州で販売される「タイプR-S」の気になる中身

この記事をまとめると

■ニュルブルクリンクでFF最速のタイムを記録したホンダ・シビックタイプR

■欧州市場でそのタイムを記録したモデル「タイプR-S」が発売される予定だ

■「タイプR-S」の仕様について解説する

タイムアタック仕様車が欧州市場で限定販売!?

 先日、ニュルブルクリンクにおいて、FFの市販車としては最速となる7分44秒881を記録した新型シビックタイプR。

 ただ今回タイムアタックを実施した車両は市販車ではあるものの、日本で販売されているモデルとは異なり、欧州地域限定で販売される「タイプR-S」というモデルとなっている。

 このモデルのタイヤには、ミシュランと共同開発し、サーキットでのドライグリップやハンドリング性能の向上を実現した「パイロットスポーツ カップ2コネクト」というものが装着されているのが最大の特徴だ。

※写真は日本仕様

タイプR-Sは快適装備を廃しただけの軽量モデルではない!?

 また軽量化にも力が入れられており、正式な発表ではないものの、エアコンやナビゲーションシステムといった大掛かりなものだけでなく、パーキングセンサー、トノカバー、自働防眩ミラー、バニティミラーライト、ブラインドスポットモニター、電動折りたたみ式ドアミラーなど細々としたものもまでが省かれているという。

 ホンダが公開したラップタイム動画でも、インパネ中央に「Honda LogR」の画面が不自然なくらいに合成されていたが、これはナビゲーションシステムが備わらないことを事前に気付かせない措置だったのかもしれない。

※写真は日本仕様

 一方でパワートレインやシャシー、サスペンションなどは通常のモデルと同一と言われているが、一部ではニュルブルクリンクのラップタイムの動画を見る限り、ノーマルのタイプRとは異なる加速を見せている部分があるという声もあり、もしかするとエンジンやトランスミッションにノーマルのタイプRと異なる部分がある可能性もゼロではなさそうだ。

※写真は日本仕様

 ただ、いずれにしてもこのモデルは左ハンドルのみとなり、左ハンドル圏のなかでも欧州地域のみ(北米地域では販売されない)の販売となることは決定しているので、日本でどうしても乗りたいというのであれば、並行輸入しか手段はない。

 とはいえ、本当にタイプR-Sが快適装備を外した「だけ」のモデルであるのであれば、日本で販売されなくてもそこまでうらやましく思えないのは筆者だけだろうか?