年末よりは年始! 鉄板車種は決まっている! 少しでも高く売れる「リセールバリュー」の高いクルマの選び方

この記事をまとめると

■リセールバリューの良いクルマの選び方を解説

■中古車市場で人気の高い車種や仕様を選ぶと良い

■ボディカラーは多くの人に好まれるホワイトやブラックが有利

発売から4年以上が経ったクルマは売却時に不利

 クルマは不動産に次ぐ高額財産だから、数年間に渡って使ったあと、なるべく高い金額で売却したい。

 高値で売却できるか否かは、中古車市場の価値に左右される。中古車として高値で売却できる車両は、ユーザーが手放す時の売却額も高まる。逆に中古車として売りにくい車両は、ユーザーが売却する時の金額も下がる。

 つまり愛車を高く売りたいなら、中古車市場で人気の高い車種や仕様を選べば良い。

 一般的には、新車市場で販売の好調な車種が中古車市場でも高い人気を得ているが、需要と供給のバランスでも変化する。たとえば人気の高いコンパクトカーなどは、新車の販売台数も多く、中古車市場にも豊富に流通している。そうなると中古車でも手に入りやすいため、価格が高騰することはない。

 逆に新車販売台数の少ないスポーツカーやSUVは、中古車の流通台数も限られ、需要が大幅に上まわって中古車価格と売却時の金額を高めることがある。

 そのために高値で売却したいなら、登場してあまり時間が経過していない設計の新しい車種を選ぶと良い。フルモデルチェンジ直後の車種を買って、初回車検を受ける直前に手放すと、その時点では中古車市場の流通台数が少ないからだ。中古車価格が高まり、売却額も上昇する。逆に発売されて4年以上が経過した車種は、売却時に不利になってしまう。

オプション装備はあまり評価されない

 車種は自分の使用目的や価格に応じて決まるが、できれば人気の高いカテゴリーを選ぶ。たとえば現行型のトヨタ・ヤリスクロス、カローラクロス、ハリアー、ホンダ・ヴェゼル、日産エクストレイルなどは、いずれもSUVのカテゴリーに属しており、各車とも2020年以降に発売された。中古車市場でも比較的高い価格で流通しているから、数年後でも有利な条件で手放せる。

 グレードについては、エアロパーツを装着するなど趣味性の強いタイプが有利だ。アルミホイールなど人気の装備も有利な条件になる。

 売却時の金額を重視するなら、中級グレードに、オプション装備を数多く装着する買い方は避けたい。売却時の査定は、車種、年式、走行距離に加えて、グレードに基づいて決まるからだ。オプション装備はあまり評価されないから、欲しい装備を標準装着した上級グレードを狙いたい。

 また中古車販売店では「短期間で手放すなら、年末よりも年始に登録(軽自動車は届け出)したほうが有利」という。12月末に登録すると、スグに年式が古くなるが、翌年の1月に登録すれば1年近い猶予があるからだ。中古車価格は、最初の登録から何年何カ月経過したかではなく、年式で判断されるから、年始に買った方が有利になる。

 このほかボディカラーなどは、多くの人達に好まれるホワイトやブラックが有利だ。ただし新車を買うメリットは、車種から装備まで、すべてを好きなように選べることにある。たとえば本当はイエローの外装色が好みなのに、売却時に有利だからホワイトを選んだとする。その後、街中で愛車と同じイエローの車両を見かけて、「やはりあの色にしておけば良かったかな……」と後悔してしまう。

 これでは新車を買う価値が薄れる。売却時に有利なクルマを選ぶとトクをするのは事実だが、自分の好みが明確な時はそれを優先すべきだ。選択に迷った時に、売却時に有利なほうを選びたい。