富士スピードウェイがマツダで染まった! 5年間蓄積されたパワーが炸裂した「MAZDA FAN FESTA」の濃すぎる中身とファンの熱狂がヤバかった

この記事をまとめると

■2018年以来5年ぶりに「MAZDA FAN FESTA 2023 at FUJI SPEEDWAY」が開催された

■ロータリーエンジン搭載レーシングカーのデモランや3時間耐久「ECOマツ耐」などを実施

■ピットや屋上ではさまざまなアクティビティや展示などが行われた

富士スピードウェイに「マツダファンフェスタ」が帰ってきた

 9月17日に富士スピードウェイを会場に開催された「MAZDA FAN FESTA 2023 at FUJI SPEEDWAY」は、コロナ禍の影響もあり、2018年以来5年ぶりの開催となった。

 愛車で本コースをパレードランすることができる参加パスは早々に完売となり、一般入場券も前売り分ですべて完売となるほどの人気で、前回の3倍近い入場者をマークしたというから、ファンフェスタを待ち望んでいたマツダファンが多くいたことは想像に難くないだろう。

 今回はそんなマツダファンフェスタ2023のイベントリポートをお送りしたい。とはいえ、駆け足で取材するだけでもまわりきれないほど盛りだくさんなコンテンツとなっていたので、雰囲気だけでも感じ取っていただければ幸いだ。

 毎回、マツダファンフェスタでは往年のレーシングカーが当時と遜色ない雄姿とサウンドを響かせてくれることを心待ちにしているファンも多いが、今回ももちろん787Bを筆頭に、サバンナRX-3やRX-7、ロータリーエンジンを搭載したレーシングカーなど、カテゴリを超えたマシンたちがコース上で快音を響かせていた。

 マツダを象徴するロータリーエンジンを搭載した歴代レーシングカーのデモランの後は、もうひとつのマツダの象徴であるロードスターの歴代モデルに乗って、同社代表取締役社長兼CEOの毛籠 勝弘氏らがホームストレートに登場し、オープニングセレモニーを実施。

 その後はスーパー耐久に参戦中のロードスターなどのデモランも実施されたほか、フォーミュラドリフトに1200馬力を発生する4ローターFDで参戦しているマッド・マイク氏によるドリフトパフォーマンスなども行われ、ロータリーエンジン特有の甲高いエキゾーストノートが富士スピードウェイに響き渡っていた。

 なお、デモランを実施した787Bや歴代レーシングカー、スーパー耐久参戦車にマッド・マイク氏のFDなどは走行後にピットに展示されたほか、隣のピットでは広島本社のマツダミュージアムに所蔵されている貴重な名車から先日発表されたMX-30のロータリーEVモデルまで、新旧モデルが展示されており、多くの人たちがその姿を写真などに熱心に収める姿が印象的だった。

本コースでのデモラン以外にも見どころが盛り沢山

 その後、コースでは3時間の「ECOマツ耐」レースを実施。今回が初開催となる同レースは、無給油で3時間を走りきるというもので、速さだけでなく燃費も考慮して走行しなければならないというもの。レースにはロードスターやRX-7などのスポーツモデルのほか、アテンザやCX-8、キャロルなど、バラエティに富んだ車種が参加していた。

 このレースに参戦した「Fファクトリーエスエー商事ロードスター」で参戦し、クラス6位入賞を果たした島崎徹さんは、「メンバーが富士の本コースに慣れていなかったり、燃料のマネジメントなど、課題は多かったですが、普段のマツ耐とは違う楽しみがあり、また開催されるならぜひ参加したいですね」と話してくれた。

 このようにサーキットコースだけでも盛りだくさんなコンテンツが行われていたマツダファンフェスタだが、ピットビルの屋上では、RCカーの体験ブースやグランツーリスモ7を使用したレース体験会、マツダのデザインや走りを支える技術の展示と、ものづくり体験コーナーなど、参加者が実際に体験することができるコーナーも多数用意されていた。

 また、今後サービス開始を予定しているFD型RX-7のレストアサービスに向けて、トライアルを行っている車両の展示や復刻パーツも展示。こちらの詳細については盛りだくさんとなってしまったので、別途ご紹介したい。

 そしてメインステージでは、スーパー耐久を舞台にカーボンニュートラル実現に向けて共闘をしているマツダの前田育男氏とトヨタの高橋智也氏、スバルの本井雅人氏というメーカーの垣根を超えたコラボレーショントークショーも実施。

 当日も787Bのドライバーを務めたミスタール・マン、寺田陽次郎氏のトークショー、先日発表されたばかりのMX-30ロータリーEVの主査、上藤和佳子氏とロータリーエンジンの匠である横尾健志氏、清水律治氏両名のトークショーなども実施された。

 このほかピット前にはマツダ車を得意とするカスタムパーツメーカーや全国のマツダ販売会社のブースなどが多数出展していたほか、マツダのお膝元である広島にゆかりのある出展者ブースなどこちらも盛りだくさん。

 参加者からは「1日ではまわりきれない」という嬉しい悲鳴も聞かれたほどで、いまから次回の開催が待ち遠しいファンイベントとなった。