2016年のル・マンで勝ったデュマ選手がポール

今回が100周年の記念大会となるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2016(パイクスピーク)は、レースウィーク4日目を迎え、4輪全車の予選が終了した。

パイクスピークは、1台ずつ山を登ってそのタイムを競い、一番速いクルマを決めるという極めてシンプルなレースである。ただしその戦いの舞台は、パイクスピークに上がるために取り付けられている片側2車線、全長約30km(19マイル)あるパイクスピークハイウェイ。そのハイウェイの後半、標高2862mの地点がスタート地点となり、ゴール地点は標高4301mとなっている。全長約20kmにおよぶ競技区間には156ものコーナーがあり、その平均勾配は7%を超える。

参加車を3つのグループに分け、このコースを3分割した各セクションてそれぞれ練習走行が行なわれている。その1番下のセクションであるボトムでは予選セッションが行なわれ、6月22日、23日の2日間にわたって4輪の全部門の車両が予選を終えた。

23日の予選走行のグループは、前日の22日にアタックしたアンリミテッドクラス及びタイムアタック1クラス以外のすべての4輪車両。ターゲットタイムは、22日にロメイン・デュマ選手(#30 Norma M20 RD LIMITED)が出した3分34秒552。

練習走行初日に、トップタイム(3分42秒932)を出している2015年の山の男ことリース・ミレン選手(#67 2016年式 eO PP100)がこれを上まわるか、と期待された。この23日のトップタイムはミレン選手が記録。しかし、そのタイムは3分36秒410。前日のトップタイムに2秒足りなかった。

そして、2016年のポールを獲得したのがロメイン・デュマ選手となった。デュマ選手は5日前のル・マン24時間レースでポルシェを駆り総合優勝をしており、2週連続で歴史あるレースの表彰台中央に立つ可能性も出てきている。この日デュマ選手はミドルセクションでの練習走行を行なっており、マシンのセッティングに余念がない。

これでアンリミテッドクラスがパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム2016の最初の出走となることはほぼ確実となった。正式の出走順は、24日の4輪の予選セッションを終えたのちに発表される。

次は日本人選手の動向

日本人選手もすべて無事に予選を終了

23日の予選では、今回パイクスピーク(4輪部門)に出場している3選手ともに予選を行なった。

日本人勢トップタイムは、山野哲也選手(#260 2016年式 4-Motor EV Concept)、3分43秒229。車両のセッティングも進み、1本目の走行からタイムを上げてきていた4モーターEVコンセプト。今月初めの走り出しから比べると、「まったく不安がなくなったし、クルマが小さく感じられるようになった」と山野選手。このコメントはクルマの仕上がりが良いレベルまで来ている証といえる。当初の想定タイムが3分45秒‐46秒ということで、「満足している。今足りないのはフロントタイヤのメカニカルグリップくらい」と、残り1日の走行で決勝に向けたセットアップをさらに進めていくようだ。

モンスター田嶋こと田嶋伸博選手(#1 2016年式 Tajima Rimac E-Runner Concept_One)は3分59秒888。田嶋選手は走行初日からバッテリーの温度が上昇するという症状に悩まされている。「走行すると温度が上がってしまってね。バッテリーの劣化があると思うんですが、5000個のバッテリーを全部見ていくほど時間はありません。今年は山野選手に頑張ってもらいましょう」とややあきらめムード。

奴田原文雄選手(#230 2015年式 Toyota 86)は5分9秒937。2日前のタイムよりも6秒半タイムを縮めた。ノーマル車クラスなだけに「こんなもんじゃない?」とのコメント。

パイクスピークは、24日が最後の練習走行日となり、2輪エントラントの予選が行なわれる。また、この日は夕方から、パイクスピークのふもとの町コロラドスプリングスのダウンタウンでファンフェスタが行なわれる。

(文:青山義明)