【運転する高齢者がいる家族は必見!】安全装備が充実した100万円台のクルマ5選

安全装備付きのモデルは安価では買えないと誤解されがちだが……

 自身が高齢者でなくても、高齢の両親が新しいクルマを選ぶとしたら、どんなクルマを薦めるだろうか。今、しばしば高齢者による事故のニュースが飛び込んでくるが、現時点で可能な限り、安全・安心なクルマを薦めるのは当然のこと。とはいえ、予算もある。ここでは、100万円台で買える、安全・安心装備充実のクルマを紹介したい。

 クルマの安全装備の基本中の基本が、2021年に新車の標準装着を義務化することが決まった自動ブレーキ=衝突被害軽減ブレーキ。これはもう、マストな装備と言える。肝はここからで、その衝突被害軽減ブレーキが歩行者、夜間対応であることが望ましい。高齢者の事故は自損事故だけでなく、歩行者を巻き込むこともあるだろうし、運転するのが日中だけとは限らないからだ。

 そして、高齢者の事故でよくある、アクセルの踏み間違いに対応する、前後誤発進抑制装置も不可欠と言っていいだろう。それも、制御だけでなく、ブレーキ機能が付いているとより安心だ。

 またバックモニターが付いていたとしても、バックで駐車場から出るときなど、後方の車両を検知してくれるリヤトラフィックアラートもあるとうれしい。高速走行の機会もあるというなら、後方の死角から接近する車両を検知し、車線変更の安全を高めてくれるブラインドスポットモニターも必要だろう。無理な車線変更による接触事故は、速度域の高い高速道路では大きな事故に直結する。

 さらに言えば、万一の際の安心を高めてくれるオペレーターサービス、緊急事態に対応してくれるSOSコールもあると、高齢者でなくてもドライブの安心・安全は飛躍的に高まるのである。

 以上は、理想論であり、高級、高額車ならともかく、100万円台のクルマにそのすべて、あるいはほとんどが付いているようなクルマはない、と思えるかもしれない。が、あるんです。

1)日産デイズ

 まずは軽自動車の日産デイズである。今では軽自動車でも衝突安全性、先進運転支援機能が充実しているクルマも多く、とくに日本カー・オブ・ザ・イヤー2019-2020のスモールモビリティ部門賞を受賞した日産デイズは、軽自動車として初めて、高速道路同一車線半自動運転技術のプロパイロットを搭載した、日産がいちから開発した軽自動車だ。

 歩行者対応のインテリジェントエマージェンシーブレーキ=衝突被害軽減ブレーキや、ブレーキ制御付きの踏み間違い衝突防止アシスト、フロント&リヤソナー、サイド&カーテンバッグなどを全グレードに標準装備。さらに、エアバッグとも連動したヘルプネット=SOSコール、日産コネクトナビによるオペレーターサービスまで利用できるのだから、ドライブ中の安心感は絶大と言っていい。

 リヤトラフィックアラートやブラインドスポットモニターこそ付いていないものの、100万円台で買えるクルマとして、オペレーターサービスやSOSコールまで用意されているのだから、安全・安心装備の充実度はピカイチと言っていい。

 価格はもっとも高いグレードのハイウェイスターGターボ プロパイロットエディションでも約167万円。ターボはいらない高齢者にぴったりなXなら、日産コネクトナビやSOSコールを付けても100万円台にまるっと収まる約135万円である。なお、プロパイロットはハイウェイスターのみの設定だが、高齢者に必須と言えそうなSOSコールは全車にオプション設定されているから、ぜひ注文すべきだろう。

5ナンバーサイズにも続々と安全装備付きのモデルが登場!

2)ダイハツ・ロッキー

 つぎはダイハツのロッキーだ。5ナンバーサイズのクロスオーバーモデルとして登場したロッキーは、全グレードにダイハツ自慢の最新版スマートアシストを標準装備。自動ブレーキは歩行者対応で、コーナーセンサー、ブレーキ制御付き前後誤発進抑制機能まで完備。ブラインドスポットモニターや、駐車場からバックで出るときなどに有効なリヤクロストラフィックサポートも用意されるから(Lを除く)、すべてが付いていれば、ほぼ完ぺきな先進運転支援機能搭載車となる。

 クロスオーバーSUVだからシート位置が高く、高齢者だと乗り降りしにくいと思うかもしれないが、じつは、シート位置が低いクルマより、腰の移動量が少なく乗り降りできたりするのだ。

 さらに、ダイハツコネクト(要スマホ)によるつながる安心も利用できる。オペレーターによる事故対応サポートのほか、ここが重要なのだが、車両の出発、帰宅、トラブル、走行エリアを、見守り者にメールで知らせてくれる機能まであるのだから、高齢の両親の運転が心配な家族も安心である。ちなみに、それらのつながる機能はスマホが必要なのだが、ダイハツ・ロッキーには車内Wi-Fi機能もあり、スマホの契約データ量が少なくても気にすることなく利用できるのだからうれしい。

 そんなダイハツ・ロッキーはXグレードの2WDが約184万円。RAV4のベース4WDでもあるダイナミックトルクコントロール4WDを用いた4WDを選んでも約194万円である。2WD、4WDを問わず、最低地上高が185mmというのも、雪国のユーザーにとっては朗報だろう。

3)トヨタ・ライズ

 ダイハツ・ロッキーの兄弟車が、2019年12月の新車販売台数で、カローラに次ぐ2位となった、現在、納期待ち3カ月という大人気のトヨタ・ライズ。基本部分、先進運転支援機能はロッキーと同じで(Xグレードを除く)、T-コネクトナビによるオペレーターサービスも利用できる。日々の生活にオールロード性能が必要な高齢者には、ダイハツ・ロッキー同様、100万円台で買える最善の1台と言っていい。ただし、車内Wi-Fi機能はない。

4)スズキ・クロスビー

 5ナンバーサイズのクルマでも、全幅が規格ギリギリの1695mmではなく、1670mmとナローで、より運転のしやすさを実感できるクロスオーバーモデルが、HYBRID MX グレードで179万8500円というスズキのクロスビー。ロッキー&ライズ同様に、高めの運転席は、じつは高齢者でも乗り降りがしやすいメリットがある。

 10万8900円のオプション(設定車)となるスズキセーフティーサポートパッケージを付けるのが前提だが、デュアルセンサーブレーキサポートと呼ばれる歩行者対応の自動ブレーキはもちろん、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、誤発進抑制機能、後退時ブレーキサポートなどが搭載され、先進運転支援機能と、最低地上高180mmのオールロード性能の両方が手に入る、扱いやすさ抜群のクロスオーバーモデルである。リヤトラフィックアラートやブラインドスポットモニターは用意されないものの、価格と安心・安全機能のバランスは見事と言っていい。

5)マツダMAZDA2

 高齢になってもオシャレで、若々しさを保つため、ファッショナブルなコンパクトカーに乗りたい……という高齢者にお薦めなのが、MAZDA2(旧デミオ)。アドバンスドブレーキサポートと呼ばれる衝突被害軽減ブレーキは、昼間はもちろん、夜間歩行者にも対応。前後誤発進抑制装置、後退時ブレーキサポート、さらに、このクラスではほぼ唯一となる、後方から接近するクルマを検知してくれるブラインドスポットモニターまで標準装備。15S PROACTIVEなら約169万円という身近な価格でもある。

 ただし、前席優先のカップル向けのパッケージ、室内空間なので、ひとり、もしくはふたりで乗ることがほとんどという人、さらにブラインドスポットモニターが標準装備されるため、高速走行する機会も多いという高齢者にお薦めしたい。なお、マツダはMAZDA3、CX-30からオペレーターサービスも用意されるようになっていて、今後、MAZDA2でも利用できるようになる可能性がある(個人の期待ですが)。

 こうして、高齢の両親に乗ってもらいたい、100万円台で手に入る、最先端の安全・安心性能を備えたクルマをピックアップしていくと、高齢でなくてもすこぶる魅力的に感じてしまうのは、ボクだけでしょうか……。