急カーブの注意標識にある「R」とは? 横の数字はどう「使えば」いいのか

数字が小さくなればなるほどカーブがきついことを示す

 高速道路や山道で、カーブの警戒標識の下に「R=●●m」といった数字が書いてあるのを見たことがないだろうか。

 この「R」とは「radius」の略、つまり半径のことで「R=400m」という標識がある場合、そのカーブの半径の長さが400mであることを意味している。

 このような数字を知っても、あまりピンとは来ないだろうが、サーキットでいえば20〜30Rのコーナーは、いわゆるヘアピンカーブ。30〜90Rぐらいは中速コーナー。90R以上は高速コーナーといったイメージで、有名な鈴鹿サーキットの130Rコーナーは、かなりの高速コーナーとなっている。

 一方、同じ数字でも一般道ではかなり事情が変わってくる。

 例えば、群馬・長野県境にある国道18号の碓氷バイパスは、ヘアピンカーブと急勾配の連続で知られるが、カーブの最小半径はR=60m。『七曲がり』で知られる、神奈川県の箱根新道のヘアピンはR=30m。

 このように、基本的には「R=●●m」の数字が小さくなればなるほど、カーブがきついと思えばいいのだが、同じRのコーナーでも、道幅とカーブ区間の長さ次第でも印象が変わってくるので、この標識からカーブの深さを正確に読み取るのは、なかなか容易ではない……。

設計速度によってR=●●mの推奨値が決められている箇所もある

 ちなみに高速道路の場合は設計速度によって、曲線半径の推奨値や最小値が定められている。(道路構造令第15条)。

 具体的には、設計速度120km/hの区間は、R=710mが推奨値で、やむを得ない箇所でもR=570mが最小値。

 同じく100km/h区間は、推奨値がR=460m、最小値がR=380m。

 80km/h区間は、推奨値 R=280m、最小値 R=230m

 といった具合。(道路構造令第15条は、設計速度120km/h〜20km/hまでの曲線半径が定められていて、一般道もこれに則って設計されている)

 東名高速でいえば、山間部の大井松田IC〜御殿場IC間が、Rの小さなコーナーが続く区間として知られているが、このきついと言われる大井松田IC〜御殿場IC間でも、R=1500未満のカーブは58か所。一番Rがきつい下り線の鮎沢PA付近でもR=300m!

 サーキットでいえば、300Rなんて全開区間で、実質直線扱いになるだろうが、高速道路で300Rといえば相当慎重に走る必要があり、事故多発区間としてNEXCOも神奈川県警も注意を呼びかけている区間だ。

 なお、東名高速に比べ、圧倒的に『まっすぐな道』というイメージがある新東名は、最小半径R=3000とのこと。

 余談だが、直径4km、1周13kmのサークルトラックを持ち、400km/hクラスの最高速テストが行える、南イタリアの「ナルドリング」の周回路は、R=2013mだ。

 どれも数字だけではイメージしにくいかもしれないが、ヘアピンならヘアピン、高速道路なら高速道路で、どこか数カ所、自分がよく利用する道のRを覚えて、それを基準にして、走り慣れない道でも、Rを示す数字からカーブの緩急を予想できるようになると、余裕を持って安全な速度でカーブに進入できるようになるはず。そのためにも、カーブの警戒標識の「R=●●m」という数字は、なるべく意識してチェックすることをおすすめする。