運転が怖いならクルマに「頼る」のがイマドキ! 「車線変更」「駐車」「バック」まで徹底的に助けてくれる先進装備5選

ウインカーを操作するだけで車線変更が自由自在にできるものも

 ADAS(先進運転支援システム)と呼ばれる機能は、将来的には自動運転につながるテクノロジーであり、いまどきのクルマには欠かせないものとなっています。こうした機能に頼っていると運転が上手くならない、と批判する声もありますが果たしてそうでしょうか。

 本当に運転がうまいというのは交通事故を起こさないことです。そのために電子制御や支援システムに頼ることがプラスになるのであれば、ベテランドライバーであっても積極的に利用すべきというのが、いまのスマートなドライビングといえます。

1)車線変更支援システム

 そんなADAS機能の最先端にあるといえるのが「車線変更支援システム」です。各社で呼び名も異なりますし、あくまでもドライバー主体で自動運転といえない事情もあって「支援」と言ったニュアンスになっていますが、その実態はほぼ自動での車線変更といえるものです。具体的には、ドライバーがウインカー操作などで車線変更の意思をクルマに伝えると、後方と前方の安全をセンサーで確認して、ほぼ完ぺきな車線変更をこなす機能となっています。当然、他車が周囲にいる場合には車線変更は行ないません。

 スマートでスムースな車線変更自体はそれなりに経験を積んだドライバーであれば問題なくこなせるでしょう。しかし、後方と前方の状態を“同時”に把握するのは複数のセンサーを持つ自動車ならではです。人間も視野を広くするとドアミラーと前方を同時に確認できますが、それでも死角をカバーはできません。そうした死角の存在が、まさに万が一のアクシデントにつながるわけですし、ADASが事故を減らしてくれる理由のひとつです。

 そうした車線変更においてよく起きる事故というのは、斜め後方の車両に気付かずに接触してしまうことですが、そうした斜め後方の車両を検知するのがバンパーなどに仕込まれた準ミリ波レーダーです。

2)ブラインドスポットモニター

 車線変更支援機能はなくても、死角をカバーするためにこの手のミリ波レーダーは活用されています。こちらもメーカーによって呼び名は変わりますが「ブラインドスポットモニター」などと呼ばれることが多いシステムです。これは斜め後方に車両が存在していることをドアミラーに仕込まれたワーニングランプなどで知らせるという運転支援機能であり、Bセグメントのコンパクトカーでも採用例が増えてきています。ワーニング自体は高速道路でなくとも一般道でも有効ですから日常的に安全をサポートしてくれるものとして、積極的に選びたい機能です。

駐車支援はクルマによってできることが異なる

3)駐車支援

 さて、初心者ドライバーの苦手な分野といえば、駐車ではないでしょうか。いまや駐車支援については非常に多くの機能が存在し、さまざまなモデルに実装されています。

 機能としてはステアリング操作だけを行なうもの、アクセルとブレーキの操作までも行なうものなどいろいろあり、いわゆる車庫入れに対応できるもの、縦列駐車だけに対応するものなどさまざまです。駐車スペースの認知についても、他車をベースにするタイプと白線を検知できるタイプがあり、駐車支援機能がついているからといって、どんな場合でも利用できるとは限りません。実際に駐車支援機能を活用しようという場合には、どんなケースに対応できる機能なのかをしっかりとリサーチする必要があるのです。

 最新版といえるのは、リモート操作が可能なタイプ。スマートフォンなどで操作することにより、ほぼ車両が自動で駐車することが可能となっています。こうした機能があると左右の余裕が少ない駐車スペースでも余裕を持って降車したのちに駐車できるので非常に便利。これから増えていくであろう注目の機能です。

4)アラウンドビューモニター

 こうした駐車操作自体を行なうものでなくとも、車体の4か所に設置したカメラの映像を合成して、まるでクルマを真上から見下ろしたような映像をモニターに映し出す機能も駐車支援としては有効です。国産では日産の「アラウンドビューモニター」が元祖的存在なので、その名称が一般名詞にように使われていることもありますが、じつは各社で独自の呼び方をしていたりします。いずれにしても駐車時の死角をカバーしてくれるものであり、安全につながる機能です。

 なぜなら、駐車時に子どもを轢いてしまうという事故は一定数起きているからです。スタンダードなバックモニターも含めて、こうした機能に頼ることを否定するドライバーもいるようですが、車両が作る死角というのは想像以上に広く、背の低い子どもなどは運転席から見えないことは当然です。このようなカメラを利用して死角をカバーする機能をフル活用できることこそ、むしろ上手いドライバーといえるのではないでしょうか。

5)リバース・アシスト

 最後に紹介するのは、どんなベテランドライバーでも苦手なバック走行をアシストする機能としてBMWに採用されているもの。その名も「リバース・アシスト」といい、直近50mぶんの走行ルート(前進)を自動的に記憶し、スイッチひとつでステアリング操作を再現して同じように後退できるというものです(ペダル操作はドライバーの役割)。

 前進でしか入れない狭い駐車場から出るときや、すれ違いの難しい狭い山道で対向車と出会ってしまったときなど、周囲に気を配りながら後退するときに役立ちます。後退が長く続くような運転が難しいシチュエーションというのは、どうしてもミスを起こしやすくなるものですから、こうしたアシスト機能をうまく利用して、ドライバーは周囲の確認に集中することで、アクシデントの発生を抑えることができるというわけです。

 このように、いまどきの運転支援システムは人間にはとっては不可能な、また難易度の高いレベルの安全性を確保することが可能になっています。もちろん、まだまだできないこともたくさんありますから人間の判断が第一なのですけれども、積極的に機能を利用することで事故のない交通社会につなげたいものです。