大人気のハズの「新型ヴェゼル」がさえない! 販売ランキングは「コロナ以外」の要因が左右していた

首位は絶好調ヤリス vs ちょっと元気のないN-BOXの戦い

 6月上旬に自販連(日本自動車販売協会連合会)及び、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から、2021年5月単月の通称名(車名)別販売ランキングが発表となった。

 2021年5月における新車総販売台数は31万9317台となり、前年比146.3%となっているが、これは2020年5月が新型コロナウイルス感染拡大に伴う、1回目の緊急事態宣言が全国に発出され、全国的な外出自粛要請が出されたことにより、2020年において最大の販売台数の落ち込みを見せたので、当たり前といえば当たり前の数字。

 ただ、新型コロナウイルスの影響を受けない、2019年5月と比較すると、約80.6%となった。これだとあまり好調にも思えなくなるが、これはコロナ禍というよりは、半導体供給不足により、生産調整が影響しているものと考えられる。

 それでは、軽自動車も含んだ通称名(車名)別販売ランキングを見ていこう。販売トップはここのところ常連となっているトヨタ ヤリス(ヤリスクロス含む)となり、1万6660台を販売している。

 2位のホンダN-BOXは1万4215台となるが、N-BOXにしてはいまひとつ元気がない。ちなみに2019年5月は2万2231台を販売している。ホンダディーラーで聞くと、「車両自体というよりは、ETCやカーナビなどで半導体問題がより悪影響を与えている」と説明してくれた。納期が3カ月ほどになっているとのことなので、そのあたりの納期遅延が影響しているものと考えらえる。

 3位は隠れた量販モデルといっていい、トヨタ ルーミーが入っている。

 登録車だけでの販売ランキングをみると、上位10車中でトヨタ車が8車種。最近ではそれほど珍しいことではないが、なかなか「ベスト10全車がトヨタ」とはならない。やってやれないことはないのだろうが、あえて他メーカーに2枠を与えているというのは考えすぎだろうか。

半導体不足による大幅納期遅延が台数に影響

 4月末に一部改良を行ったアルファードは、その後ゴールデンウイークがあり、ディーラーの稼働日数が少ないこともあり、やや控え目な台数となっているが、販売現場では相変わらずイケイケ状態で、値引きも改良前同等の拡大傾向にあるので、6月以降の動向が非常に楽しみである。

 4月23日に発売となった新型ホンダ ヴェゼルは4060台を販売して登録車のみで11位に入っている。ヴェゼルの月販目標台数は5000台なので、発売後初のフルカウント月となるのに、なんともふがいない数字となっている。しかし、納期を確認するとPLaYで1年後、そのほかで6カ月ということなっている。それなのに月販目標もクリアできない背景は、半導体供給問題が影響していることも大きいようだ。いままではそれほど問題となっていなかった、トヨタの販売現場でも、半導体問題が新車販売に及ぼす影響を話しあっているとのことなので、今後はさらにこの問題は新車販売に影響を与えていきそうである。

 軽自動車も当然ながら、半導体問題が影響を与えており、いつもなら潤沢な在庫販売がメインとなり、登録車に比べて短納期がウリの軽自動車だが、すでに登録車並みの納期を要する車種も目立っている。こうなると、軽自動車は市中に届け出済み未使用中古車がかなり多く流通しているので、そちらに購入希望者が流れる傾向が目立っていきそうである。