グリップのいいタイヤにしたらうるさくなった! じつは難しいタイヤと静粛性の関係

タイヤの煩さって何が原因?

 タイヤを交換したときに誰でも感じやすい違いのひとつに静粛性がある。タイヤが関係する音=ノイズには、ロードノイズとパターンノイズの2種類があるが、ロードノイズは、タイヤから車体に伝わって車内に響く振動音のこと。ゴムの柔らかさなどが影響する。

 もうひとつのパターンノイズは、トレッドパターンのデザインで9割が決まるといわれている。細かくいうと、トレッドパターンの横方向の溝から発生する音はピッチ音、縦方向の溝から発生するのがシャー音で、その他ブロックが路面に当たって出るノイズもある。ハイグリップスポーツタイヤのように、ひとつひとつのブロックが大きく、真四角に近いタイヤだと、ブロック剛性が高く、グリップ力も発揮しやすいが、パターンノイズは大きくなる。

 逆にブロックのデザインを菱形、あるいは三角形にすれば、路面との最初の接触面積が小さくできるのでパターンノイズも小さくなるが、ブロック剛性が落ちるので、コーナリング時の踏ん張りは期待できなくなる……。

 このようにスポーツ性能と静粛性はトレードオフの関係にあるので、静粛性や快適性を重視する人はいわゆるプレミアムコンフォートタイヤを履くのが一番いい。タイヤメーカー各社のカタログを見てみると、性能比較チャートが載っているのでこれを参考にしてみよう。

 たとえば横浜ゴムの場合、プレミアムコンフォートタイヤのADVAN dB V552の静粛性は、10段階評価で最高の「10」。トータルバランス低燃費タイヤのBluEarth-Aだと静粛性は「8」。
ADVAN Sportだと静粛性は「6」。ハイグリップラジアルの代表ADVAN NEOVA AD08Rになると、静粛性は「-」(無記)といった具合だ。

古いタイヤだとそれだけでノイズは悪化する!

 また同じタイヤでも摩耗が進んだり、経年劣化でゴムが固くなってくるとノイズが徐々に大きくなってくる(トレッドのゴムが薄くなってくるとロードノイズが増えてしまう↔転がり抵抗の低減にはゴムが薄いほうが有利)。したがって、タイヤが減ったときに同じ銘柄のタイヤに交換しても、新品タイヤのほうが静粛性がいいと感じるはず。

 インチアップも静粛性という面では基本的にマイナス。

 あとはやっぱり空気圧。空気圧が車両指定空気圧よりも低い場合は、ノイズは大きくなるので、指定空気圧はつねに維持するようにしたい(高すぎてもロードノイズが増える)。

 さらにいえば、タイヤ&ホイールの真円度と、ウエイトバランスの正確さも影響するので、タイヤの組み付け精度も無視できない。

 このようにロードノイズ・パターンノイズは、タイヤの銘柄やサイズ、摩耗具合、空気圧で大きく変わるが、タイヤメーカー各社では、コンフォートタイヤも静粛性を重視しながら、ドライ性能、ウエット性能、高速安定性、操縦安定性、さらには燃費性能も高めるようにしているし、高性能タイヤもハイパフォーマンスセダンなどをターゲットに、乗り心地や静粛性を意識した製品が出てきているので、最新の情報を入手し、自分と自分のクルマに合ったタイヤを厳選しよう。