どれがおすすめ? トヨタのミニバン徹底比較

この記事をまとめると

■トヨタはミニバンのラインアップが豊富で現時点で6車種をラインアップ

■それぞれの特徴についてまとめた

■最近販売を終了した中古で買える3モデルの情報も伝える

トヨタはミニバンが充実している

 世界のトップ自動車メーカーであるトヨタは、基本的にあらゆる車種ジャンルを網羅している。日本市場において、なかでもミニバンのラインアップは充実しているといえるだろう。今回はそんなトヨタのミニバン各車についてお伝えしたい。

■トヨタのミニバンラインナップについて

 ミニバンは大きくわけて、ボディサイズで3つに分けられる。コンパクトクラス、ミドルクラス、ラージクラスだ。トヨタはこのサイズすべてを網羅し、この記事を執筆している時点で6車種をラインアップする。

シエンタ

 Sクラスに位置するスライドドアミニバンで、初代は2003年に登場。2010年に一度生産を終了するが復活して製造され、現行モデルは2代目となっている。

ノア

 ミドルクラスのスライドドアミニバンで、初代は2001年に登場し、2007年から2代目にバトンタッチ。現行モデルは2014年に登場した3代目となっている。

ヴォクシー

 上記のミドルクラスミニバン、ノアの兄弟車として2001年に登場。ノアと同タイミングでモデルチェンジを実施しており、現行モデルは同じく2014年登場の3代目。基本的にはルックス違いのモデルといえる。

エスクァイア

 ノア、ヴォクシーの兄弟車として誕生したミドルクラスミニバン。ただしエスクァイアは現在販売されているモデルが初代であり、つまりノア、ヴォクシーの3代目時点で新登場したクルマであり、発売も同じ2014年ながら、ノア、ヴォクシーよりは遅れて登場している。ノア、ヴォクシーに対して上質さをウリにしたモデルで、とくに内装の素材等に高級感が伺える。

アルファード

 2002年に初代が発売されたラージクラスミニバン。2008年に2代目、2015年に現行モデルとなる3代目が登場している。現在では、かつての高級セダンのポジションに置きかわるような高級車としても人気が高い。

ヴェルファイア

 上記のアルファードの兄弟車であるラージクラスミニバン。ただし初代アルファードの時点では設定されておらず、2代目登場時点で追加となり、それ以後は同時にモデルチェンジを行っているため、現行モデルは2代目となる。基本的にはアルファードのルックス違いといっていい車種だ。

■それぞれの車種について

シエンタ(SIENTA)

-価格帯

 181万8500円(FUNBASE X 2WD ガソリン)〜258万円(G Cuero 2WD ハイブリッド)

-特徴① 小さくてもシッカリ乗れるスペース

 Sクラスミニバンはその名のとおり、ボディサイズが小さく、シエンタはいわゆる5ナンバーサイズとなる。しかしながら、シート配置の工夫などによって、広々というわけにはいかないものの一般的な大人6人なら問題なく乗車できる(7or6人乗り仕様)。ただし3列目に人が乗車する場合は荷室が狭いことは付け加えておく。

-特徴② 5人乗り仕様が選べる

 シエンタは3列シート仕様のほかに、アウトドア派などが使いやすい2列仕様のFUNBASE(ファンベース)というグレードが用意されている。

-特徴③ 低床&フラットフロア

 シエンタはスライドドアからの乗り込みがしやすいことが特徴だ。ドアを開けた際の車内フロアまでの高さは330mm(2WD車/4WDは350mm)と、背の低い子どもや足を高く上げづらい高齢者などの乗降性に優れる。

ノア(NOAH)/ヴォクシー(VOXY)/エスクァイア(ESQUIRE)

-価格帯

 ノア:255万6400円(X 8人乗り 2WD ガソリン)〜334万7300円(HYBRID Si)※特別仕様車除く
ヴォクシー:281万3800円(ZS 8人乗り 2WD ガソリン)〜334万7300円(HYBRID ZS)※特別仕様車除く
エスクァイア:296万3400円(Gi 8人乗り 2WD ガソリン)〜337万9200円(HYBRID Gi)※特別仕様車除く

-特徴① 好みで3つの車種から選択が可能

 もともとノアはカローラ店、ヴォクシーがネッツ店、エスクァイアがトヨタ店とトヨペット店と、売れ筋車種であったために販売店別に3モデルが登場したという経緯がある。現在は販売チャネルが統合(全店全車種取り扱い)となったため、この3車種をどこでも購入することが可能になった。基本的な中身は同じであるため、見た目の好みで選ぶことが可能だ。

-特徴② 上質な車種エスクァイアが選べる

 エスクァイアは、ノアとヴォクシーと基本的な中身は同じとはいえ、高級路線を狙ったモデルである。そのため室内にピアノブラック加飾や金属調加飾、合成皮革を多く用いるなど、質感が高い。

アルファード(ALPHARD)/ヴェルファイア(VELLFIRE)

-価格帯

 アルファード:359万7000円(X 8人乗り 2WD ガソリン)〜775万2000円(HYBRID Executive Lounge S 7人乗り)※特別仕様車除く
ヴェルファイア:424万円(GOLDEN EYES II 7人乗り 2WD)〜508万8400円(HYBRID GOLDEN EYES II 7人乗り)

-特徴① シートタイプが4つから選択可能

 現在トヨタは販売チャネルの統合によって車種整理を行っている。そのためヴェルファイアは選べるグレードが僅かとなってしまったが、アルファードは多彩なグレードが選べる。特徴的なのはセカンドシートで、8人乗り仕様の6:4チップアップシートと、7人乗り仕様はリラックスキャプテンシート、エクゼクティブパワーシート、エグゼクティブラウンジシートと、豪華さの異なる3タイプをラインアップしている。

-特徴② 4WDのハイブリッドを設定

 シエンタやノア、ヴォクシー、エスクァイアが、ガソリン車にしか4WDの設定がないのに対し、アルファードはガソリン車は2WDと4WD、ハイブリッドは4WDのみという設定になっている。エンジン+モーターで前輪を駆動し、リヤはモーターのみの駆動となるE-Fourと呼ばれるシステムだが、ウインタースポーツなどを行うユーザーにとっては嬉しい設定だろう。

■生産終了したものの根強い人気を誇る車種

エスティマ(ESTIMA)

-中古での価格帯(3代目)

 10万円〜350万円

-特徴① リムジンのような広大な後席

 3代目エスティマはノア、ヴォクシーやアルファードが左右跳ね上げ式を採用しているのと違い、7人乗り仕様の3列目シートが床下に格納できる。それゆえ3列目を畳むと2列目席のロングスライドが可能となり、広大な2列目シートが楽しめるのだ。

-特徴② スタイリッシュなボディ

 ミニバンはどうしても室内空間の広さを優先するために四角い箱形になりがちだが、エスティマはボンネットからフロントウインドウまでがなだらかに傾斜するデザインを採用。ミニバンではめずらしいスポーティな雰囲気をもっている。

ウィッシュ(WISH)

-中古での価格帯(2代目)

 20万円〜200万円

-特徴① セダンやワゴン的な乗り味

 ウィッシュは、たとえばSクラスのシエンタでも1700mm弱の全高と背の高いミニバンが多いなかで、セダンなどのクルマに匹敵するような走行性能を目指して作られたミニバンである。3列シートで乗車定員は6or7名でありながら、全高は1600mm以下におさえて安定した走りが味わえるのだ。

-特徴② ヒンジ式スイングドア

 ミニバンのほとんどがリヤドアにスライド式を採用するなか、ウィッシュはヒンジ式のスイングドアを採用している。耐久性の面ではスライドよりも有利といわれているのだ。

-アイシス(ISIS)

-中古での価格帯

 5万円〜170万円

-特徴① 左側のセンターピラーレス

 ミドルクラスのミニバンとして登場したアイシスは、乗車定員7人乗り。リヤドアはミニバンに多いスライド式を採用していたが、左側のみBピラーがドアに内蔵されている形式をとっているため、フロントのスイングドアとリヤのスライドを開けると、広大な乗降スペースが登場する。

-特徴② 長寿車

 アイシスは残念ながら1代限りで消えてしまった車種となる。ただし一般的には5〜6年程度のモデルサイクルが多い国産車において、2004年の登場から2017年の終了まで13年間フルモデルチェンジなしで販売され続けてきた。

■トヨタのミニバン、結局どれがおすすめ?

-ミニバンならではの広さを味わいたいならアルファード

 前述したとおり、アルファードはいま高級車としてのポジションも担っている。もともとが大柄なボディで室内空間が広いために、ゆったりとくつろげる車内であるが、そこに2列目シートは4タイプを用意。とくに7人乗りは、1番下のリラックスキャプテンシートでも十分豪華であり、上に行くに従って飛行機のビジネスクラスのようなシートとなる。これは他のミニバンでは味わえないものだ。

-街乗りで走りやすいのはシエンタ

 トヨタは明確にミニバンをクラス分けしている。日本は狭い道も多く、広さの面で駐車場事情が厳しいこともあり、ボディサイズの小ささはそのまま使い勝手に繋がる。シエンタは空間効率を追求し、室内にしっかりと人が乗れる容量ながらもボディが小さく、また運転席からの視界も優れるために街乗りがしやすい。買い物先での駐車でも困ることは少ないだろう。

-子育て中のファミリー層ならノア

 トヨタのミニバンでバランスに優れるのはノアだ。大人7人乗りも十分にこなせるシートの広さ、アレンジした際のラゲッジ容量など、ユーザーを選ばないモデルといえる。それでいて子育てファミリーにオススメしたいのは、まず室内高である。シエンタが1280mmであるのに対し、ノアは1400mmもある。つまり小さい子どもなら立たせて着替えさせるなどの行為が可能なのだ。アルファードも1400mmあるが、外遊び後の子どもを乗せることなどを考えれば、アルファードの高級さは少し気を遣ってしまう。販売チャネル統合を受けてヴォクシーやエスクァイアのグレードが絞られてるため、予算に応じてノアを選択するのがいいだろう。

-高齢者がいるならシエンタ

 シエンタの2WDモデルは2列目席に乗り込むとき、地面からフロアまでの高さが330mmしかない。加えてステップがなくフラットフロアのために高齢者でも乗り降りしやすいのだ。家族の人数にもよるが、4〜5人で高齢者を含むなら、シエンタが使いやすい。

-走りにこだわるならノア・ヴォクシー

 ノアとヴォクシーにはGR SPORTというグレードが用意されている。これはトヨタがメーカー自ら行ったチューニングモデルともいうべき車種なのだ。専用大径アルミホイールや専用のハイグリップタイヤ、さらには専用エアロなど外観からして標準モデルとは一線を画す。さらに専用スポーツブレーキパッド、専用チューニングサスペンション、車体下の剛性アップパーツなど、本格的に走行性能をアップしている。

■総合的な観点での編集部おすすめはアルファード

 記事執筆時点で、アルファードは凄まじい売れ行きを誇っている。2021年1月〜6月の登録台数ランキングでは、ヤリス、ルーミーに続く3位という数字なのだ。高額車としては珍しいといえるだろう。その理由としては、アルファードに統合されると噂されるヴェルファイアのグレードが縮小されたために購入者が流れてきたこともあるが、販売店の値引きが大きいこと、残価設定ローンでの残価が高いといった、お得感もあるという。大柄なボディは運転しづらい、駐車場問題があるなどという人以外は、せっかくミニバンを買うならアルファードの最上級な空間を楽しむというのもありだろう。

■まとめ

 冒頭にも述べたがトヨタはじつに多彩なラインアップを揃えるメーカーで、現行モデルでも今回挙げた6車種が揃う。ただし何度か述べたように、現在販売チャネルが統合され、車種整理が進んでいくため、まもなくシエンタ、ノア、アルファードの3車種になる可能性がある。それ以外の車種がどうしても新車で欲しいというなら早めに動いてほしい。