ガソリンの販売量はピーク時の2割減! ガソスタ過疎地は強制的にEVに乗るしかなくなる可能性も

この記事をまとめると

■スタンドの数は10年で4万357店舗から2万9005店舗に25%以上も減っている

■ガソリン販売のピークは2004年の6147万6000キロリットルだった

■1世帯あたりの年間ガソリン支出は最高8万円から4.2万円へ半減している

ガソリンの販売量もガソリンスタンドもハッキリと減少!

 サービスステーション(SS)と呼ばれるガソリンスタンドが減っている。

「SS過疎地」や「給油難民」といった言葉を目にすることも増えているが、すでに日本では一か所もガソリンスタンドがない市町村が10もあり、市町村内にガソリンスタンドが3か所以下の市町村は332もある(2020年、資源エネルギー庁調べ)。

 実際、ガソリンスタンドの数は2020年のデータで2万9005店舗となっている。2009年には4万357店舗もあったわけだから、ここ10年で4分の3以下になってしまったというわけだ。

 その理由は明快で、単純にガソリンの販売が減っているからだ。

 一般ユーザーの感覚でいっても、この10年間でハイブリッドカーは当たり前の存在となり、省燃費であることは当然のこととなっている。また、自家用車においては年間走行距離が短くなっているという傾向もあいまって、ガソリン消費量は着々と減っているのだった。

 数字でみても、日本におけるガソリン需要のピークだったのは2004年度で、6147万6000キロリットルものガソリンが売れていた。

 一方、2019年度のガソリン販売量は4910万7000キロリットルとなっている。単純にガソリン販売量が2割以上減っているのだからガソリンスタンドの数が減るのも当然だ。なにしろガソリンスタンドのビジネスモデルは販売量によって売上が上下するものだ。

ガソリンスタンドを便利に利用できる状況はいつまで続くのか

 全体としてガソリン消費が減れば、店舗経営は立ち行かなくなるわけで、ガソリンスタンドの数が減るのは自然な話なのである。

 ガソリンスタンドが減った理由として、2011年の消防法改正により地下タンクの耐用年数が40年と定められた影響を指摘する声もある。販売量が減り、体力が落ちているなかで地下タンクの改修に予算を割くのは難しく、この法改正がガソリンスタンド減少を加速させたのは否めない。

 こうしてガソリンスタンドが減ることはユーザーにとってはデメリットであろう。冒頭で記したようなSS過疎地においては給油の手間がかかることで日常生活に悪影響も出ている。

 とはいえ、都市部のユーザーにとっては愛車が省燃費となり、経済的になることのメリットのほうが大きく感じられることだろう。

 総務省統計局の発表によると一般家庭における世帯あたりの年間ガソリン支出額は2000年代前半で5.2万円程度。原油が高騰した2008年には8万円まで急上昇したが、2020年は4.2万円程度まで下がっている。これほど燃料費負担は軽減しているのだ。

 自動車メーカーによっては将来的に電気自動車だけにすると宣言している会社もある。

 電気自動車は給油不要であり、ガソリンが売れなくなる未来は着々と近づいている。はたして、ガソリンスタンドというインフラを誰もが便利に利用できる状況はいつまで続くのか。すでにSS過疎地が生まれていることは、都市部の自動車ユーザーにとってもけっして他人事ではない。

 そしてガソリンスタンドというインフラが壊滅的になった地域から電気自動車の普及が進んでいくであろうストーリーも容易に想像できるのだ。