50年以上経っても「魂」は残ってる? 「シビック」「クラウン」「スカイライン」の初代と現在を比べてみた

この記事をまとめると

■全長3.4m、2ドアハッチバックが大成長していたシビック

■最初は1.5リッター観音開きドアだったが国産高級セダンという立ち位置は不変のクラウン

■プレミアム系セダンの基本は不変? じつは正しく進化していたスカイライン

50年経てば赤児が大人になるように大きく成長したシビック

 先日、フルモデルチェンジを果たしたホンダ・シビック。ずいぶんと大きくなってしまったと言われることもあるが、初代シビックの誕生は1972年と約半世紀も前の話で、それだけの時間が経てば大きくイメージチェンジしてしまうのも当然という見方もできる。

 そんな約半世紀の歴史を持つ日本車3台をピックアップ。どのように変化してしまったのか、それとも初代とさほど変わっていないのか確認してみよう。

1)ホンダ・シビック

 まずは冒頭でも記したシビックから。初代モデルはハッチバックのように見えるが、テールはトランク部分だけが開く2ドアボディだった。エンジンは1.2リッター4気筒SOHCでトランスミッションは4速MTだけの設定。駆動方式はFFとなっていた。

 ボディサイズは全長3405mm、全幅1505mm、全高1325mm。最高出力は60馬力で、車両重量は600〜640kgというスペックを見ると、ほぼ現在の軽自動車と同じような車格だったのだ。

 そんなシビックは11代目となる現行型では全長4550mm、全幅1800mm、全高1415mmの5ドアハッチバックへ成長している。エンジンは1.5リッターターボで最高出力は182馬力(134kW)となり、トランスミッションは6速MTへと多段化した。

 とはいえ初代シビックが生まれたときの目標は「世界で通用する国際商品」として認められることであり、走りの面においては「都市間交通の高速化にも、余裕をもって対応できる性能と安定性」が目的だった。

 グローバルマーケットで評価され、高速走行に対応できるパフォーマンスという点においては、初代の精神はしっかりと受け継がれている。それは新型シビックに乗ってみれば実感できるところだろう。

日本を代表する2台のセダンは初代のスピリッツを受け継ぐ

2)トヨタ・クラウン

 つづいて、日本を代表するセダン、トヨタ・クラウンについて初代と現行型を見比べてみよう。

 初代の誕生は1955年で、観音開きの前後ドアがスタイリングの特徴だ。ボディサイズは全長4285mm、全幅1680mm、全高1525mmで、エンジンは1.5リッター4気筒OHVだった。フロントベンチシートで、乗車定員は6名となっていたのは意外かもしれない。

 一方、現行型のボディサイズは全長4900mm、全幅1800m、全高1455mm。パワートレインは3.5リッターV6ガソリンハイブリッド、2.5リッター4気筒ガソリンハイブリッド、2リッター4気筒ターボの3タイプ。ボディはサイズアップしたが、国産高級セダンという立ち位置は微塵も変わりない。

3)日産(プリンス)スカイライン

 そんな初代クラウンに触発されて、プリンス自動車が1957年に生み出したのが初代スカイラインだった。意外かもしれないが、ミスター・スカイラインとして初代から7代目までの開発責任者を務めた櫻井眞一郎氏自身が「初代スカイラインはトヨタ・クラウンや日産セドリックに対抗して開発した」と言っている。

 しかし、日産自動車にプリンスが吸収される前に誕生した2代目スカイラインは、一転してトヨタ・コロナや日産ブルーバードをライバル視したファミリーセダンとして開発された。そのため基本は4気筒エンジンだった。

 ちなみに、ボディサイズは初代が全長4280mm、全幅1675mm、全高1535mm。2代目は全長4100mm、全幅1495mm、全高1435mmとかなりダウンサイジングしている。

 このようにルーツを初代と見るか、2代目と見るかでスカイラインらしさの評価というのは変わってくる。

 さて、現行スカイラインのボディサイズは全長4810mm、全幅1820mm、全高1440mm。パワートレインは3.5リッターV6ハイブリッドと3.リッターV6ツインターボの2種類で、FRプラットフォームとなっている。

 2代目をルーツとしたスカイライン像からすると大きくなりすぎている印象もあるが、打倒クラウンを目指した初代モデルの開発背景を思えば、じつは正しくスカイラインとして進化しているといえるのかもしれない。