マツダが誇るコンパクトSUV CX-3って実際どうなの? 乗って分かった良さや次モデルの噂は?

この記事をまとめると

■マツダでもっとも小さいSUVであるCX-3を振り返る

■スタイリッシュでコンパクトなボディを長所としてあげる人が多い

■すでにデビューから6年が経過しているが次期モデルの噂は聞こえてこない

マツダ2のプラットフォームをクロスオーバーしたコンパクトSUV

 現在、マツダはSUVとしてCXシリーズ4モデル、MXシリーズ1モデルを展開している。とりわけCXシリーズは、コンパクトからラージサイズまでを用意するフルラインナップ体制となっており、マツダとしても力を入れていることがうかがい知れる。なかでもCX-3は、マツダ「鼓動」デザインのスタイリッシュでコンパクトな車体ながらも、乗車定員が5名となるSUVとなっている。そこでここでは、そんなマツダCX-3を振り返ってみたい。

■マツダ CX-3とは?

 前述のとおり、マツダCX-3は、マツダのデザインテーマ「鼓動」とスカイアクティブテクノロジーを採用した当時のマツダの新世代モデル第5弾として2014年11月に発表され、翌2015年2月に発売を開始した。

 CX-3は、上質でスタイリッシュなデザインと使いやすさを追求したサイズとパッケージング、そして素直に運転が楽しいと感じられるような走行性能を高いレベルで融合したモデルとなっており、実際、都会からアウトドアまで、どんなシーンにもよく似合い、また、他人とは違う自分らしさを表現できる個性的なSUVとしても評価されている。

 立ち位置的にはラージのCX-8、ミドルのCX-5に続く三男的な存在であったが、2019年にCX-5とCX-3の間を埋めるモデルとしてマツダ3とプラットフォームを共有するCX-30が登場したことにより、マツダ2とプラットフォームを共有するCX-3は、現在は四男と立ち位置を変更。いずれにしても、マツダでもっともコンパクトなSUVというポジションは変わっていない。

 CX-3は、登場以来、毎年のように小規模な商品改良が行われており、2018年には大幅な改良としてグリルやリヤコンビネーションランプ、ホイールのデザインにも手が入れられた。

 パワートレインは、2015年のデビュー時は1.5リッターのディーゼルのみであったが、2017年6月に2リッターガソリンを追加。その後、2018年5月にはディーゼルモデルの排気量を1.8リッターに変更し、2020年5月には1.5リッターガソリンエンジンを新設定している。

 2021年10月に2リッターガソリンモデルが廃止されたため、現在は1.5リッターガソリンと1.8リッターディーゼルの2タイプとなっている。なお、すべてのモデルで2WD(FF)と4WDを選ぶことができた。

■現行型のスペック

 現在、新車で購入可能なCX-3は、1.5リッターガソリンモデルと1.8リッターディーゼルモデルとなる。1.5リッターガソリンモデルは、レギュラーモデルの「15S」「15S Touring」と、特別仕様車となる「15S Urban Dresser」「15S Super Edgy」の4グレードで、それぞれ2WDと4WDが用意される。1.8リッターディーゼルモデルは、レギュラーモデルの「XD」「XD Touring」と、特別仕様車の「XD Super Edgy」の3グレードで、こちらもすべてのグレードでFFと4WDが選択可能だ。

 組み合わせられるトランスミッションは基本的にはA Tとなるが、「XD」「XD Touring」に関しては6MTが選べるようになっているのもポイント。

 各グレードのサイズや燃費、価格は以下の通り。

■全車共通
全長×全幅×全高:4275×1780×1550mm
ホイールベース:2570mm
■1.5リッターガソリンエンジンスペック
排気量:1496cc
最高出力:82kW(111馬力)/6000rpm
最大トルク:144Nm(14.7kgm)/4000rpm
■1.8リッターディーゼルエンジンスペック
排気量:1756cc
最高出力:85kW(116馬力)/4000rpm
最大トルク:270Nm(27.5kgm)/1600-2600rpm
■燃費:1.5リッターガソリン2WD/AT
WLTCモード:17.0km/L
WLTC市街地モード:14.4km/L
WLTC郊外モード:17.2km/L
WLTC高速道路モード:18.3km/L
■燃費:1.5リッターガソリン4WD/AT
WLTCモード:15.7km/L
WLTC市街地モード:13.3km/L
WLTC郊外モード:16.2km/L
WLTC高速道路モード:16.7km/L
■燃費:1.8リッターディーゼル2WD/AT
WLTCモード:20.0km/L
WLTC市街地モード:16.8km/L
WLTC郊外モード:20.0km/L
WLTC高速道路モード:22.2km/L
■燃費:1.8リッターディーゼル4WD/AT
WLTCモード:19.0km/L
WLTC市街地モード:16.0km/L
WLTC郊外モード:19.1km/L
WLTC高速道路モード:20.9km/L
■燃費:1.8リッターディーゼル2WD/6MT
WLTCモード:23.3 km/L
WLTC市街地モード:21.3km/L
WLTC郊外モード:23.5km/L
WLTC高速道路モード:24.4km/L
■燃費:1.8リッターディーゼル4WD/6MT
WLTCモード:21.2 km/L
WLTC市街地モード:19.7km/L
WLTC郊外モード:21.6km/L
WLTC高速道路モード:22.0km/L
■価格
15S 2WD/AT:189万2000円
15S 4WD/AT:213万4000円
15S Touring 2WD/AT:199万1000円
15S Touring 4WD/AT:223万3000円
15S Urban Dresser 2WD/AT:227万1500円
15S Urban Dresser 4WD/AT:251万3500円
15S Super Edgy 2WD/AT:249万1500円
15S Super Edgy 4WD/AT:273万3500円
XD 2WD/AT:228万4000円
XD 2WD/MT:231万7000円
XD 4WD/AT:252万6000円
XD 4WD/MT:255万9000円
XD Touring 2WD/AT:245万3000円
XD Touring 2WD/MT:287万1000円
XD Touring 4WD/AT:269万5000円
XD Touring 4WD/MT:311万3000円
XD Super Edgy 2WD/AT:297万円
XD Super Edgy 4WD/AT:321万2000円

特徴1 心地よいインテリア

 ドライバーオリエンテッドなコクピットや心地よい包まれ感のあるドアトリムなどにより、先鋭的なインテリア空間が演出されており、細部にもこだわりを感じさせるのが特徴。

 運転席は、見晴らしのよさや安心感、乗り降りのしやすさなど、さまざまな条件下で最大限の価値を生むよう最適化されており、ドライビングに理想的なポジションが実現されている。また、後席も着座位置を前席よりも高く内側に設定したことで、後席乗員も開放感を感じられるレイアウトになっている。

特徴2 充実の安全装備

 CX-3は安全装備も充実しているのもポイントのひとつだ。見えない部分の危険を察知してサポートしてくれる360°ビュー・モニター+フロントパーキングセンサー、先行車や歩行者を検知してブレーキ制御による衝突回避をサポートしてくれるアドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート、後進時にクルマや障害物を検知するスマート・シティ・ブレーキサポート、ペダルの誤操作による急発進を抑制してくれるAT誤発進抑制制御などの先進機能を装備(一部グレードではオプション設定)。

 そのほか、全車速追従機能付きのマツダ・レーダー・クルーズ・コントロールや交通標識認識システム、マツダコネクトなどが、ストレスの少ないドライブをサポートしてくれる。

長所がそのまま短所にもなっているCX-3

■CX-3の評価はどのような感じ?

 ここまではCX-3の成り立ちやスペックなどを確認してきたが、ここでは実際にCX-3がどんな印象を持たれているかにスポットを当てたい。

CX-3の良いところ

 1 スタイリング
まず、なんといっても高評価なのがスタイリング。SUVらしからぬ流麗なフォルムを気に入って購入したという声が目立つ。

 上位モデルとなるCX-8、CX-5と同じくマツダのデザインテーマ「鼓動」が取り入れられているため、クラスレスな雰囲気があるのも魅力だ。

 2 サイズ
マツダでもっともコンパクトなSUVであり、そのサイズ感に対する評価も高い。全長、全幅がそれぞれ5m、1.8mを大きく下まわっており、少しくらいの狭い道であってもまったく苦にならない。

 全高もSUVとしては低い1550mmとなっており、立体駐車場も無理ではないサイズなのは大きなストロングポイントだ。

 3 エンジン
発売当初から設定されているディーゼルエンジンに対しても高評価のようだ。1.5リッターでも十分なトルク感があったが、2018年のモデル改良で排気量を1.8リッターに拡大したことで、さらにトルクフルな走りを楽しめるようになった。

 もっともCX-3は、ガソリンモデルを選ぶ人も半数近くおり、ガソリンエンジンでも不満はなさそうではある。

CX-3の残念なところ

 1 ラゲッジスペース
まるでスポーツカーのような流麗なフォルムが高評価なスタイリングだが、それゆえに犠牲になっているのがラゲッジスペースだ。クーペのように傾斜したCピラーを採用しているために、リヤシートを使用した状態でのラゲッジ容量は203L、サブトランクを含めても350Lしかない。

 ダイハツ・ロッキーがリヤシート使用状態でも369Lあることを考えると、かなりラゲッジ容量は心許ない。

 2 後席の居住性
見晴らしがよく開放感がある後席ではあるが、後席の足元スペースは窮屈さを感じざるを得ない。

 これもCX-3のストロングポイントであるコンパクトなサイズゆえに犠牲となってしまった部分だ。

 3 インテリア
デザインの秀逸さや随所にこだわりを感じさせるインテリアだが、その一方で高級さを感じられないといった評価が多い。

 これは、スタイリッシュなエクステリアゆえにインテリアにも車格以上に大きな期待をしてしまう人が多いらしく、その期待に十分に応えることができていないということだろう。

中古車での相場

 2015年から販売されているCX-3は、中古車市場でも十分な台数が流通している。某中古車情報サイトには1168台が登録されていた。参考までにエンジン別で相場を調べた結果は以下の通り。

 1.5リッターディーゼルモデル:75.8万〜228.8万円
2.0リッターガソリンモデル:112.8万〜179.9万円
1.8リッターディーゼルモデル:155万〜238万円
1.5リッターガソリンモデル:169.8万〜199.8万円

■そろそろモデルチェンジ? どのような噂があるの?

 すでに登場から6年が経過しているCX-3。通常のモデルであればそろそろモデルチェンジの噂が聞こえてきてもいい頃ではあるが、CX-3に関してはそのような噂はまったく聞こえてこない。それどころか、サイズが近く実用性も高められているCX-30が登場し、さらに2021年10月にマツダが発表した「2022年以降のクロスオーバーSUV商品群の拡充計画」でもCX-3にはまったく触れられていないことで、このままCX-3は終売されるのではないかとの噂が出るほど。いずれにしてもメーカーからのアナウンスはまったくないために、真相は不明だ。

■まとめ

 マツダでもっともコンパクトなSUVとして、マツダのSUVラインアップを支えてきたCX-3は、スタイリッシュなエクステリアとコンパクトなサイズが長所であり、それがまた短所にもなっていると評価されている。スタイリッシュさとコンパクトさを取るか、それとも居住性と実用性を取るかで評価が大きく変わるクルマかもしれない。