【試乗】CX-5を買ったばかりのレーシングドライバーがショック! 改良された2020年モデルの走りがスゴかった

この記事をまとめると

■マツダCX-5が大幅な商品改良を実施したので試乗した

■特別仕様車「フィールド・ジャーニー」と「スポーツ・アピアランス」が新設定された

■乗り心地・静粛性・振動抑制が改善されて快適性があがった

モデル末期とも噂されるCX-5が大幅な商品改良を実施

 マツダが基幹車種のCX-5を商品改良し、2022モデルとして登場させた。CX-5は、2020年に世界累計販売で年間35万台を記録。コロナ前には45万台/年をコンスタントに売り上げていたという大ヒットモデルだ。現行のKF2型は2017年に登場しており、まもなくフルモデルチェンジも噂される中で商品改良モデルを改めて市場投入するかたちだ。

 今回の改良は主に外観の意匠変更及び特別仕様車の設定だが、加えて電子制御システムの進化やシャシー剛性向上、サスペンション設定変更など多岐に渡る。

 特別仕様車として注目されているのは「フィールド・ジャーニー」というオフロードを意識したグレードと「スポーツ・アピアランス」とネーミングされたハイセンスなスポーティ仕様車だ。

 フィールド・ジャーニーは、昨今流行りのアウトドアアクティビティへの適合性を電子制御する「Mi-DRIVE(ミードライブ)」に「オフロード・モード」を追加することで向上させ、新ボディカラー(ジルコンサンドメタリック)との組み合わせと多彩なオプション用品で特徴付けられている。

 パワーユニットには2.2リッターのSKYACTIV-Dディーゼルターボエンジンと2リッター・ガソリンエンジンが設定されている。

 プロアクティブベースの特別仕様としてラインアップされたものだが、特性的に駆動方式はAWDに限定されているのだ。

 このディーゼル搭載モデルで試乗を開始。コクピットに乗り込むとライムグリーンで華燭されたエアコンルーバーなど若々しい雰囲気だ。

 センターコンソールには従来のディーゼル搭載車には設定が無かったMI-DRIVEの切り替えスイッチが設置されており、ノーマルとオフロードモードの切り替えができる。

 試しに切り替えてみるとメーター内の表示色がオフロードの砂漠をイメージした色に変わった。ガソリン仕様では従来のスポーツモードと合わせ3通りのモードから選択が可能となっている。

高い遮音性と振動の少なさで快適性が大幅に向上

 エンジンを始動し走り始めると、従来にも増して音が静かで、高い遮音性と振動の少なさを感じる。じつは筆者も5月にCX-5のディーゼルを新車で購入したばかりで、会場にも自車で乗り付け従来モデルのNVHは身に染み込んでいるのだが、それでも静かで快適性が上がったと感じられたのだ。

 遮音材などの配置は従来同等だが、シャシーの丁度中央、コクピット下のクロスフレームの断面形状や接着剤追加などで強化し振動を抑え込んだことと、また、シートフレーム剛性をあげてシートに伝わる振動の抑制効果が高いようだ。

 一般道を走り始めると、路面からの振動抑制も向上している。装着タイヤが225/65-17のヨコハマタイヤ・ジオランダーで、M+S規格のものゆえ、本来なら若干は乗り心地やロードノイズ面で不利なはずだが、フラットな乗り心地と静粛性の高さに驚かされる。

 サスペンションはスプリングレートを前後ともに高め、ダンパーの減衰力も強化されている。これはピッチング変化を抑えることが前提で車両姿勢を常にフラットに保つことが操縦性に貢献している。ディーゼル搭載車はフロントヘビーでアジリティ面に問題を感じていたが、サスペンション強化により軽量なガソリン車並の軽快さを可能にしている。

 オフロードモードを試すべく、特設コースが用意されていた。と言っても平坦なスペースにモーグル用の段差を仮設置した難易度の高くないものだ。

 ここをディーゼルで試すと、対角で前後一輪ずつ浮いてしまった状態でもスムースに問題なくクリアできる。ディーゼルは低速トルクが大きく、重量も大きいのでこうした場面での走破性が高いのだ。

 ここをガソリン仕様で試すと、ノーマルモードでは浮いている車輪が空転して前に進めなくなる。それがオフロードモードでは空転車輪にブレーキをかけ接地輪に駆動力を与えるため脱出できる。従来のオフロードトラクションをより強化した設定としていて、路面の斜度を検知してアイドリング回転数を上下し発進性制御が加わったのも特徴と言える。

 次に「スポーツ・アピアランス」を試す。グレードは25Sスポーツで2.5リッターガソリンエンジンを搭載するFF前輪駆動モデルだ。じつは今回の改良で2.5リッターのガソリンターボエンジンはラインアップから消滅している。

 スポーツ・アピアランスの特徴は外観にもっとも現れている。フロントバンパー下からホイールアーチカバーやサイドガーニッシュなどに黒のグロス(艶あり)塗装を採用し、スタイリッシュな外観をより強調している。

 室内や装備はLパッケージグレード相当だが、ブラックのルーフライナーが採用され、上級のエクスクルーシブモードに準じたスポーツ感あふれる室内となっている。

 装備面で大きな目新しさはないが、シートレール強化とマツダが提唱する骨盤の位置を安定させるシートクッションの採用などで長距離走行での疲労軽減と静粛性向上は同様に施されているのだ。

 FF+SUVの組み合わせは個人的には受け入れ難いが、グローバルの市場では大きなマーケットが存在するのも事実で、CX-5は今回の改良でより高い人気を今後も維持できるだろう。