そんなに好きでお金もあるのにナゼ? スーパーカー乗りが「普段使い」しない理由をフェラーリオーナーが激白

この記事をまとめると

■スーパーカーを普段のゲタに使うのは、お金持ち視点からすると、無意味な浪費そのものだ

■フェラーリ乗りの中には10万km以上を乗り、車体に直接自転車を載せるような猛者もいる

■フェラーリはフォアグラみたいなものでフォアグラは毎日食べるもんじゃない

フェラーリに毎日乗ることは無意味な浪費以外の何者でもない

 またまたWEB CARTOP編集部より素朴な疑問が届いた。疑問というより不満、あるいは怒りだろうか?

「なぜスーパーカーオーナーは、普段からスーパーカーに乗らないんでしょう。お金持ちなんだから、スーパーカーをゲタに使うとかもアリかと思うんですが、みんなあんまり距離を走らないですよね。お金持ちってみんなそんなにケチなんですか!?」

 お金持ちはケチかと言われれば、確かにケチが多い。必要な時にはドカーンと使うけれど、必要のない出費はしっかり抑えるのがお金持ちというもの。だからお金持ちになるのだと言われる。

 スーパーカーを普段のゲタに使うのは、お金持ち視点からすると、無意味な浪費そのものだろう。なにしろ不便な上に下取りが下がるばかりで、メリットがひとつもない。そんなことをしていては、お金持ちになれない(笑)。

「お金持ちなんだから、普段からスーパーカーを乗りまわすくらい、豪快だっていいじゃないですか!」(編集部)

 確かにそういう豪快なオーナーがいてもいい。私の知る限り、フェラーリ458イタリアを普段のゲタに使い、比較的短期間に10万キロ以上乗ったという猛者がふたりいる。

 そのうちのおひとりは、チェーン店の経営者で、フェラーリで毎日自分の店舗を巡回し、距離が伸びたという。それは、趣味と実益を兼ねたもので、従業員への軍事的プレゼンスの側面があったように思える。ただ無駄に距離を伸ばしたわけではなさそうだ。

フェラーリを普通のクルマ同様に使用していた猛者もいた

 また、決してそれほどのお金持ちではないのに、フェラーリに乗って乗って乗り倒して乗り潰した伝説の男がいる。予備校講師のOさんという方だ。

 彼は、スーパーやコンビニへの買い物から地方への出張講義まで、ありとあらゆるところにフェラーリF355スパイダーで出かけた。しかもほとんどオープンで! 電動オープン機構の酷使により、しょっちゅう幌が閉まらなくなっていたが(F355スパイダーの幌は、100回開閉すると損耗して故障し、修理に150万円かかるという伝説がある)、そのままボディカバーをかけて露天の賃貸駐車場に止めていた。風が吹けばカバーは飛び、大雨が降るとカバーが落ち込んでプールになり、車内も水浸しになった。

 O氏は「せっかくフェラーリ買ったんだから、乗らなきゃ意味ないじゃないですか!」と、編集部とまったく同じことを言っていた。彼は自ら「フェラーリ破滅教教祖」と名乗り、フェラーリをボロ雑巾のように酷使した偉人である。

 が、彼のF355スパイダーは、酷使によって文字通りのボロ雑巾になり、エンジンをはじめあらゆるところが不調になり、タダ同然になった。それでも彼は続いて360スパイダーを購入し、車体に直接自転車を載せるなどの荒行を続けたが、そちらも破滅し、結婚を期についにフェラーリを降りた。

 いずれにせよ、フェラーリに乗りまくる人は非常にまれだ。「なぜ?」と問われれば、冒頭の「一般的には、メリットがなにもないから」という答えに戻ってしまう。

 フェラーリなどのスーパーカーは、食べ物に例えればフォアグラのようなものである。あなたは毎日毎食フォアグラが食べたいですか? 私は遠慮します。体に悪いし出費もかさむし、毎日食べてたら美味しいとも感じなくなるじゃないですか!

 それでも、フェラーリを買ってすぐのころは、その麻薬的な快楽の虜になり、私の場合、年間4000〜5000キロ走っていました。もちろん目的地は箱根などで、コンビニではありませんでした。一度、韓国・ソウルまで自走しましたが、半分取材でした。

 でも、そのペースはせいぜい4〜5年。その後は年間2000〜3000キロくらいに落ち着きました。平均は年間1000〜2000キロと言われています。

 私がいま乗っているフェラーリ328GTSは89年式ですが、走行距離2万8000キロ。以前のオーナーの皆様に感謝! やっぱりフォアグラは、毎日食べるもんじゃないんです。