高いクルマのほうがローン支払い額が少ない「逆転」も起きている! 経年による「クルマの価値」の変化はどう決まる?

この記事をまとめると

■クルマの価値はどのように決まるのかについて解説

■需要に左右されるものの、人気車だからすべて高いとは限らない

■残価率は売却時の価値を知るための目安となる

人気車だから高いとは限らない

 クルマを含めた商品の価値は、特別な場合を除くと、時間の経過に伴って下がっていく。

 価値の下がり方は、クルマの場合は車種やグレードによって異なる。愛車を売却する時の金額を決めるのは、主に中古車価格だ。中古車市場で高値で販売できるクルマなら高い金額で売却できるし、人気が乏しいと売却額も下がる。

 ただし人気車だからすべて高いとは限らない。大量に売られる人気車は、発売から数年が経過すると、中古車市場の流通台数も増える。中古車の需要を流通台数が上まわれば、中古車価格は下がり、それにつられて売却時の金額も低下する。

 逆に販売台数が少なく、中古車の流通台数も限られ、その割に中古車を求めるユーザーが多ければ、中古車価格と売却時の金額は上昇する。特に高価格車では、中古車を希望するユーザーも多く、中古車価格と売却額も高まりやすい。

 注意したいのは、現在販売されている新車を買った時の売却額は、将来的な価値の予想になることだ。現時点で高値で売却できる車種でも、購入して3年を経過した時には、価値が下がっているかも知れない。

 そして売却時の価値を知るための目安として、残価設定ローンの残価率(新車価格に占める残価の割合)がある。各メーカーのホームページに設定されている見積りサイトを使うと計算できる。

 一般的に3年後の残価は43〜48%だ。新車価格が200万円のクルマであれば、3年後の価値は86〜96万円と考えられる。

ヤリスよりもヤリスクロスの方が得!?

 それがランドクルーザーZXの場合だと、新車価格が730万円で、3年後の残価は511万円だ。つまり3年後の残価率は70%に達する。実際はさらに値落ちが少ないとされ、少なくとも70%の残価は保証されるわけだ。資産価値を保全しやすいクルマといえるだろう。

 SUVは全般的に残価率が高く、ヤリスクロスにノーマルエンジンを搭載する1.5Zは、新車価格が221万円で3年後の残価は114万9200円だから52%に達する。

 逆にコンパクトカーのような実用重視の車種は残価率が低い。ヤリス1.5Zは新車価格が197万1000円で、3年後の残価は80万8110円だから残価率は41%だ。

 そうなると残価率の高いヤリスクロスと低いヤリスで残価設定ローンを組んだ場合、月々の支払い額が逆転してしまう。ヤリスクロス1.5Zの価格は前述の221万円、ヤリス1.5Zは197万1000円だから、価格はヤリスクロスが23万9000円高いのに、月々の返済額はヤリスクロス1.5Zは4万100円、ヤリス1.5Zは4万1400円だ。価格が約24万円高いヤリスクロスのほうが、返済額は1300円安い。

 最終的に残価を支払って購入する場合は、基本的に損得勘定の差は薄れるが、3年間の返済期間を終えて車両を返却するなら、ヤリスクロスが得をする。中古車価格と売却時の価値の違いは、残価設定ローンの返済額にも大きな影響を与えるのだ。

 そして5年後の残価率は、ヤリスクロスは新車時の37%だが、ヤリスは26%まで下がる。高値で売却できる車種は、時間が経過しても価値が下がりにくく、そうでない車種は大きく下がっていく。従って新車を買う時は、残価設定ローンの残価率にも注目してみたい。そして残価率の低い車種は、なるべく現金で購入して、長く使うのがトクだ。