ジャパンクオリティだけどアメリカンな香りがぷんぷん! 日本生まれの帰国子女「逆輸入車」がジワリ人気なワケ

この記事をまとめると

■海外で販売されている車両を日本に輸入した逆輸入車といわれる日本車がある

■左ハンドルなどの不便な面も多いが、日本にはない仕様が存在するなどの魅力もある

■クルマで他人との差別化を図りたいと考えている人には昔から人気が高い

あえて日本車を輸入して乗る逆輸入車

 逆輸入車という言葉がある。そもそも、日本で生産され海外に輸出された日本メーカー車を、海外から再び日本に並行輸入したクルマを指す。広義では、海外で生産された日本車を日本に輸入するケースも、海外仕様車という括りで逆輸入車と見る場合もある。

 事例としては、トヨタの初期型「FJクルーザー」がある。いまでも中古車市場で高値がつく人気モデルだが、生産していたのはトヨタグループの日野自動車・羽村工場(東京多摩地区西部)で、主にアメリカ向けに輸出されていた。

 2006年発売当時、アメリカでトヨタ広報車のFJクルーザーを何度も試乗したが、ガチンコライバルはハマー「H3」だった。前衛的なデザインイメージのH3に対して、レトロイメージのFJクルーザーはアメリカのみならず、日本でも人気となり逆輸入が盛んに行われるようになった。そのため、トヨタは2010年から日本仕様車の国内販売を始めた。

 そのほか、日本で人気になった逆輸入車といえば、インフィニティ「FX」が挙げられるだろう。2003年発売当時、アメリカではビッグ3(GM、フォード、当時のクライスラー)で始まったSUVブームが、プレミアムブランドにも影響が及び始めていた。

 日産としては、インフィニティブランドをG35(日本のスライライン)を皮切りとしたFR化戦略を打ち出すと同時に、プレミアムSUVとして「FX35/45」をアメリカに導入した。FXは、まるでイタリアンデザインのような独自性が強い外装で、日本でも逆輸入車が一気に増えたモデルだった。生産は日産栃木工場だった。

 そのほか、ホンダではアメリカで大人気となった「パイロット」や、その兄弟車でアキュラブランドの「MDX」なども日本で人気となった。

日本にはないからこそ欲しくなる逆輸入車

 こうした逆輸入車、または海外仕様車は、当然ながらアメリカ仕様のため左ハンドル車であり、メーター表示なども違う。また、古いモデルではラジオの周波数バンドの設定が違うなど、日本で使う場合にはさまざまな不便さがある。

 それでも、逆輸入車に乗る人たちは、他の人とは違う日本車ということに所有の価値を見出しているため、多少の不便さは承知のうえで日本で逆輸入車を乗っているといえるだろう。

 だが少し前まで、逆輸入車、または海外生産の海外仕様の日本車で、日本国内の需要が大きなモデルはかなり少なくなったという印象があった。

 そうした中、いま巷で注目されているのが、スバル「アウトバック ウィルダネス」だ。ウィルダネスは、日本には設定のないスバルのサブブランドであり「フォレスター ウィルダネス」も出た。

 アウトドアブームによって、本格的な走りができるSUVやクロスオーバーに日本でも人気が集まる。

 そういった観点では、マツダ「CX-50」も注目の1台だろう。

 これからも日本では新車販売していない、海外仕様車や逆輸入車の人気は続きそうだ。