もう買っても平気? いやまだ早い? EVを買っても大丈夫かのセルフチェック5つ

この記事をまとめると

■いまEVのラインアップが加速的に増えている

■しかし初めてのEVの所有は心配なことも少なくない

■そこでEVが自分のライフスタイルに合うかどうかを確認する方法について解説する

まずは自分のクルマの使い方を確認!

 昨年あたりから一気にEVのラインアップが増え、ついに新しい軽自動車のEVも登場して話題になっていますよね。そろそろ、次のマイカーはEVを検討してみようかな? と思い始めた人も多いのではないでしょうか。でもよく聞くのが、ガソリン車よりも走れる距離が短いとか、充電に時間がかかるといったネガティブなポイント。いったい、自分がもしEVを購入したら便利に使えるのかどうか、ちょっと心配なこともたくさんあると思います。

 そこで今回は、EVが欲しいけど本当に自分のライフスタイルに合うのかをチェックする、5つのポイントをご紹介します。

 まず1つ目は、いつも自分がどれくらいの頻度でクルマを使っているのか、1日にどれくらいの距離を走っているのか、しっかり把握することです。面倒かもしれませんが、1〜2カ月でもいいので、クルマに乗った日時、行き先と走行距離(乗る前と降りる前のオドメーターの数字)を記録してみましょう。スマホのメモ機能に入力してもいいし、ご家族の誰かにLINEを送ったり、オドメーターの写真を撮っておくだけでも記録代わりになります。そうすると、2カ月経過する頃には、自分が買うEVの航続距離がどれくらいあれば使いやすいのかが見えてくると思います。

 ただ、ちょっと忙しくて無理だという人は、日産自動車の調査結果を参考にしてもいいかもしれません。ガソリン車に乗る人が1日に走る距離を調査したデータでは、30km以下が53%と半数以上を占め、次いで100km以下が31%、180km以下が10%。じつに94%の人たちが180km以下という結果となっています。このことから、日産サクラの航続距離は180kmに設定されたのだそう。もし、自分がこの94%に含まれず、1日200km以上走ることが多いという人は、それに見合った航続距離を持つEVをチョイスする必要があるということです。そうなると、お値段はちょっと高額になってくるので、予算と合わずに見送る場合もあるでしょう。

 2つ目は、先ほどの記録で自分がどれくらいの頻度でクルマを使っているかがわかったと思いますので、それに応じて充電の頻度もだいたい予想できます。たとえば毎日100kmくらい乗る人は、念のため充電も毎日したいですが、週に2日、30kmくらいしか乗らない人なら、それこそ1週間くらい充電しなくても使えるということになります。あわせて、自宅に普通充電を設置することが可能かどうか。もし設置しないのであれば、近所に充電施設はどのくらいあり、営業時間や混み具合はどうなのか。そこをチェックしておくといいですね。「EVに乗るなら自宅に充電器がないと無理でしょ?」という先入観を持っている人も多いですが、じつはマンションなどで自宅には充電器がなく、出先での充電のみで乗っている人もいます。また、勤務先の駐車場に充電器があり、勤務中に充電しておける環境がある人も便利に使えるでしょう。

最低限の点検の知識が必要

 3つ目は、タイヤの空気圧チェックなど安全運転のための点検を、ある程度は自分で行えるかどうか。これはEVの意外な盲点なのですが、ガソリン車の場合はガソリンスタンドに行けば、無料点検や空気圧チェックなどを誰かにやってもらうことができました。でも、EVはガソリンスタンドに行かなくていいというのもメリットの1つなので、わざわざタイヤチェックや点検のためだけに行く人はほとんどいないと思います。

 外出先にある急速充電器には、そうしたメンテナンスをしてくれるサービスは基本的にないので、そうなると月に一度は空気圧を適正にしたり、ボディなどにも傷や不具合がないかどうか、安全運転のためにも自分でちゃんとできる人の方が、EVに向いているということになります。もちろん、ガソリンスタンドでも洗車をしたついでにタイヤの空気圧チェックをお願いすることは可能ですが、自宅の周辺にガソリンスタンドがないという理由でEVに乗り換える人もいますので、やはり最低限、安全点検の知識と道具は必要かと思います。

 4つ目は、気候があまりに暑い地域、寒い地域では、バッテリーの劣化が早まってしまったり、電力消費が多くなってしまう可能性があるため、そうしたデメリットをよく調べ、対処法を知ったり、納得してから購入することをオススメします。たとえば猛暑日や高速道路を長距離走行した場合などは、バッテリーが高温になって、充電の効率が悪くなったり、電費が落ちたりします。早く出発したいのに、なかなかバッテリーに電気が入っていかないのはイライラするし、目的地に到着するまでに何度も充電しなければならないのも面倒ですね。

 また、冬が長い地域で困るのは、EVはヒーターを使うとみるみるバッテリーを消耗してしまうことです。ガソリン車は熱が余っていたのでヒーターを使ってもほとんど燃費に影響しないのですが、EVはもともと熱が余らないので、新たに電力を消費して熱を作り出さなければならないからです。このため、電費を気にするEVユーザーは冬にはヒーターをあまり使わなくていいように、まず自分が厚着をし、カイロを貼ったり同乗者にはブランケットなどを準備するといった、ちょっとアナログな方法で寒さをしのぐ人も多いです。でも雪国で毎日乗るたびにそんなことをするのは、かなりストレスではないでしょうか。もちろん、ノルウェーなど寒さの厳しい欧州でもEVのシェアは伸び続けているので、ヒーターを使う分、頻繁に充電をすればいいだけの話ですが、自分がその手間をどう思うのか、事前に考えてみるといいですね。

 5つ目は、EVは移動手段としてだけでなく、蓄電池として活用することもできるモビリティです。一般的なのは、自宅に設置した太陽光発電などの再生エネルギー発電とつなげて、余った電気をEVに貯めておき、必要な時に取り出して使うことができるV2H。災害などで自宅が停電した際の備えにもなりますね。将来的には、もっとさまざまなものとつながって、EVそのものがインフラになりうるとも言われています。EVをこれまでのマイカーと同様に移動手段として使うだけでもいいのですが、こうしたEVならではの特性を使いこなせれば、もっと世界が広がります。自分にはどんな使い方ができるか想像してみて、いろいろと可能性が見えてきた人はもう、EVを楽しめる人といっていいと思います。

 ということで、EVが欲しいけど、本当に自分に合っているのか不安な人が、チェックすべきことをご紹介しました。もし、5つの項目でEVにするのはまだ早そうかなと思った人でも、少しEVの要素を体験できるPHEVという選択肢もあるので、合わせて検討してみてくださいね。