なぜ消える! なぜ復活しない! 消滅で「ファン」の嘆きしか聞こえないクルマ5台

この記事をまとめると

■人気だったのにもかかわらず生産を終えたクルマを振り返る

■ファイナルモデルなどを設定したクルマもあり購入希望者が殺到した

■復活の声は高まれど難しいモデルが多い

惜しまれつつも生産を終えた人気モデルを振り返る

 毎年さまざまなモデルが誕生する一方で販売ラインアップから消えてしまうクルマも多い自動車業界。生産終了となる理由はいろいろあるが、なかにはユーザーやファンからの人気が高いのにも関わらず姿を消してしまうモデルも存在します。今回はそんな人気だったのに新車ラインアップから姿を消してしまったモデルを紹介。悩みに悩んだ中から5車種ピックアップして振り返ります。

スバル WRX STI

 2019年に最終記念モデルと言える特別仕様車「EJ20 Final Edition」の販売をもって生産を終了したWRX STI。インプレッサWRX STIを起源に持つこのモデルの歴史は、特別仕様車の名前にもあるとおり、EJ20というエンジンとともにあったとも言えます。

 2014年から2019年まで販売されたWRX STIに用意されたこの特別仕様車は、インプレッサWRX STIから続くスバルスポーツAWDの集大成とも言えるモデルである一方、EJ20&AWDというパッケージはWRCで活躍したパッケージそのものでもありました。このWRX STIはWRCでの活動こそなかったものの、スバル=ラリーといったイメージを具現化したモデルの血統を受け継いでいることには変わりなく、このモデルがスバルのラインアップから姿を消すことは、スバルファンを含め多くのクルマ好きから悲しみの声が上がりました。

ロータス・エリーゼ

 1996年にイギリスのロータスから登場したライトウェイトスポーツ「エリーゼ」。当時経営危機と噂されていたロータスですが、このエリーゼの成功によって経営危機から脱したと言われています。まさにエリーゼはロータスにとって救世主的存在。

 大きく分けて3世代に渡って生産されてきたエリーゼでしたが、2021年に惜しまれつつも生産を終了。生産終了が発表されると注文が殺到し、中古車の価格も一時期は高騰してしまうほどでした。次期モデルとされるエミーラがエリーゼよりも車格を上げたモデルとなり、エリーゼのような車重1トン弱のライトウエイトスポーツでなくなってしまうことから、惜しむ声が多く上がりました。

 今後日本市場でもデリバリーが開始されるエミーラも注目の存在と言えますが、エリーゼのような軽量マシンがもうロータスから出ないと考えると寂しさを感じます。

続々と消えるファミリーカーにも嘆きの声多数

ホンダ・オデッセイ

 1994年に初代が登場したオデッセイ。国内で最後のモデルとなった5代目は2013年から販売を開始しました。ホンダのミニバンでは最上級に位置しており、高級感のあるインテリアと静寂性の高い室内空間、そして歴代オデッセイがもつ爽快で安定した走行性能が魅力のモデルでした。

 2020年11月にビックマイナーチェンジを実施し、「オデッセイもまだまだ販売するんだ!」と思っていた矢先の2021年3月ごろに、年内をもって生産終了という噂が出るようになり、結果そのとおりとなってしまいました。理由はオデッセイを生産していた狭山工場の閉鎖によるもの。ビッグマイナーチェンジも好評だっただけに、業界内でも大きな衝撃が走ったニュースでもありました。

 このクラスのミニバンで3列目シートを床下収納できるのはオデッセイだけとなっていたので、市場からも惜しむ声が多く上がっていました。ホンダとしても最上級ミニバンがラインアップから消えた打撃は大きく、ディーラーではオデッセイの再販を望む意見も耳にするとか。

三菱 パジェロ

 いまや日本はもちろん、世界中でSUVが自動車のトレンドと言える状況です。この状況を作ったモデルのひとつが1982年に登場したパジェロでしょう。SUVという呼び名が定着するよりも前、この手のクルマがクロカンやRVと呼ばれていた時代にパジェロは登場しました。

 本格的なオフロード性能を備えつつも、オンロードでの乗り心地や快適性を確保していたパジェロは、いままでになかったジャンルのモデルとして大ヒット。1990年ごろのRVブームを牽引する存在となります。日本国内で最終型となった4代目は2006年に登場し、度重なる改良やパワーユニットの変更などを受けて2019年まで販売。2019年に最終の特別仕様車となる「ファイナルエディション」が発表され、37年の歴史に幕を閉じました。

ボルボ V40

 日本市場で惜しまれつつ生産を終了した輸入車として、ボルボV40は忘れてはいけない存在と言えます。それまでステーションワゴンやセダン、SUVなど比較的大柄なジャンルのモデルをメインとしていたボルボから2013年に登場したこのプレミアムハッチバックは、ボルボとしては珍しい野心的なモデルでした。

 しかし、暖かみのあるインテリアや充実した安全装備などボルボらしさもしっかりとあるモデルで、日本で人気のドイツ車とは違った良さが光り、日本の輸入車Cセグメントハッチ市場に変革をもたらしたモデルとも言える存在でした。このV40は、ボルボの日本市場での販売台数を伸ばすことに成功したモデルでもあります。2019年に生産を終了してしまいましたが、現在でもV40のオーナーは後継モデルがないことから、ボルボディーラーでは程度が良いV40の中古車に乗り換えることもしばしば見受けられるとか。

本気で気になる現行モデルがあるならば……

 話題性があるモデルだから、歴史の長いモデルだからと言っていつまで売られ続けているわけではありません。環境規制や工場の閉鎖、プラットホームの整理などにより定番モデルがラインアップからなくなってしまうこともあります。推しは推せる時に推せではないですが、いつか本気で購入したい気になる現行モデルがあるのであれば、いますぐ契約を! とまではいかないものの、ディーラーに行って話を聞いてみたりしたほうが良いでしょう。