タントファンクロスとスペーシア ベース登場で激戦区に! アウトドア系のハイト軽4台を徹底比較した

この記事をまとめると

■タントファンクロスのライバル車種をピックアップ

■アウトドアなどのレジャー向け装備をどの車種も装備している

■燃費の面では各モデル大きな差がない

第3のタント「ファンクロス」のライバルを探してみた!

 ついに、というべきか、スーパーハイト系軽自動車の代表格の1台、ダイハツ・タントにクロスオーバーモデルが加わった。その名もタントファンクロスである。その大迫力かつワイルドなフロントマスク、シトロエン・ベルランゴや新型トヨタ・シエンタなどにも採用されるサイドガーニッシュ、ルーフレールの装備など、まさにアウトドア向けのタントとなる。もちろん、助手席側Bピラーレスのミラクルオープンドアは健在。アウトドアで大活躍してくれる予感に満ちている。

 しかし、この軽自動車クラスには、ライバルも数多い。スズキ・スペーシアのクロスオーバー版のスペーシアギア、三菱ekクロススペース、そして上記の乗用軽とは違う軽商用車の新星、スズキ・スペーシア ベースが揃う。ここではそうしたガチライバルと、もっとも新しいタントファンクロスをさまざまな角度から比較してみたい。

 まず、大前提として、タントファンクロスに代表されるクロスオーバー感、SUV感満載なスーパーハイト系軽自動車とは言え、特別に悪路に強いクルマではないということだ。最低地上高は本格SUVであれば200mm前後だが、タントファンクロスはFFが150mm、4WDで165mm。スペーシア ギア、スペーシア ベースともに150mm。ekクロススペースもFFが155mm、4WDが150mmとなる。4WDを選んでも、悪路をガンガン走破するような用途には向いていないということだ。

 では、こうしたクロスオーバーモデルの得意フィールドであるアウトドアの適合性はどうか。荷室については、後席使用時の奥行きはさすがにアウトドアグッズ満載には役者不足だが、スーパーハイト系軽自動車ゆえに後席を格納すればかなりの荷室容量、スペースが出現。多少の寸法の差はあるものの、あえて比較するまでもない荷物の積載性を誇っている。

どれを買っても後悔なし! 各車それぞれが個性の塊だった

 ここで、各車の特徴点を挙げれば、タントファンクロスは、タントではOPとなるルーフ―ルを標準装備とし、シート表皮もタントとは違うカモフラ柄の撥水生地となり、シートバック背面にまで防水加工が施されている。さらに荷室の天井とデッキサイド部分にLED照明を追加。後席部分にタントにないUSBソケットを用意し、LEDランタンの充電が可能となるなど、機能、装備をアウトドアユースに特化しているのである。逆に言えば、デザインと上記の追加装備以外の基本部分はタントに準じている。

 スペーシア ギアは、スペーシアのクロスオーバー”風”モデルというのがその実態だ。ただし、標準スペーシアに対して、撥水シート地、ルーフレールなどを標準装備するほか、スペーシアにない、アウトドアで映えるボディカラーを用意しているのが特徴だ。さらに、アウトドアとは直接関係ないが、エコクールという蓄冷式エアコンを完備。アイドリングストップ中でも一定時間、冷風が出てくるため、夏のドライブでの快適性は1枚上手と言っていいかも知れない。

 eKクロススペースは日産でいうところの先進運転支援機能のプロパイロットと同じマイパイロットを用意。撥水シートはもちろん、さすが、三菱で、悪路の下り坂などで威力を発揮するヒルディセントコントロールを完備。走破性という点では一歩リードしていると言っていい。また、プレミアムグレードの内装の豪華さ、質感の高さも大きな魅力となる。

 スペーシア ベースは軽商用車だが、その実態はスペーシアとスペーシア ギア、MC前のスペーシア カスタムのいいとこ取りをしたような1台で、走行性能はほぼ乗用軽のスペーシアそのもの。とくにMC前のスペーシア カスタムと同じフロントグリル、そしてフォグランプベゼル、ドアミラー、ドアアウターハンドル、リヤガーニッシュ、アルミホイール(XFグレード)がブラックパール仕上げになっているあたりのこだわりある精悍さは見どころ。

 インテリアでは、フロントシートがスペーシアのセミベンチシートからセパレートシートに改められているほか、後席は軽商用車お約束の簡易ベンチシートとなるものの、スペーシアにあるスリムサーキュレーター部分はオーバーヘッドシェルフ(XFグレード)として、Cピラーの内側はリヤクォーターポケットとして活用されているギヤ感、移動する秘密基地感が秀逸。

 さらに大容量ラゲッジスペースには上/中/下段にセットできるだけでなく、縦にもセットできてキャビンとラゲッジルームを仕切れるマルチボードが標準装備! されるのだ。また、オプションではあるものの、AC100V/1500W外部電源コンセントまで用意されてるのだから、アウトドア、移動する秘密基地感覚は文句なしと言っていい。

 こうしたキャラクターのクルマゆえに、アウトドアに出かけるために長距離ドライブの機会も増えるはずだが、となると経済性にかかわる燃費性能も気になるところ。FF、NAモデルの数値は、タントファンクロス21.9km/L。スペーシアギア21.2km/L。ekクロススペース20.9km/L。スペーシア ベースは軽商用車NO.1の21.2km/Lと大きな差はない(すべてWLTCモード)。ちなみにスペーシア ベースでエアコンON、2名乗車、荷物満載で、約350km、高速70%、一般道30%を走行したときの実燃費は極めて優秀な20.3km/Lだった。