新車価格を大幅に超えていたランクル300の中古価格が下落! ロシア市場からの「日本メーカー」撤退が影響の可能性

この記事をまとめると

■オークションにおけるランクル300の落札価格が下がっているらしい

■ランクル300の落札価格下落はトヨタのロシアでの生産事業終了が関係しているという声がある

■ロシアの実態経済と消費者心理が日本でのランクル300中古価格に影響していることは否定できない

ランクル300の中古車価格適正化が進んでいる?

 ついに、ランクル300市場の軌道修正が始まったのかもしれない。オークションで中古車価格が下がってきた、という情報もある。

 まあ、一般常識で考えれば、これまでのランクル300の中古車市場の動向が異常と言えるような状況だったのだが、そろそろ落ち着いてきたとしても不思議ではないといえる。

 ランクル300は新車発表以来、世界各国で受注が急増し、日本国内では4年待ちといった状況になり、トヨタとしては一時的に受注を止めざるを得ない状況に陥った。それなのに、いわゆる新古車が市場に出まわり、オークションで高値で落札されるようになっていったといえるだろう。

 そうした中で、さすがにあまりにも高い価格設定では需要と供給とのバランスが壊れてしまうため、中古車市場価格での適正化が進むのは当然の成り行きだと思う。

 一方で、こうしたランクル300の中古車市場動向に関して、トヨタのロシア市場からの撤退の影響があるのではないか、という声が業界関係者の間であるようだ。周知のとおり、ロシアのウクライナに対する侵攻に対して、日本を含めた多くの国が平和的な早期解決を望んでいるところだ。

 自動車産業界としては、トヨタなど日系メーカーのみならず、欧米の自動車メーカーも、ロシア国内での安定的な事業の継続が難しくなったとして、ロシア市場からの撤退を相次いで発表している。

トヨタのロシア市場撤退が日本の中古車市場に影響

 ロシアの自動車市場について簡単に振り返ると、2000年代中盤に、いわゆるBRICsと呼ばれる新興国で自動車を含めたさまざまな産業の規模が急激に拡大していった。BRICsとは、ブラジル、ロシア、インド、中国、そして南アフリカ等を指す。

 そうしたなか、トヨタ、日産、およびマツダは、ロシア市場に対応して現地生産化を始めたが、ウクライナ侵攻によって事業計画の大幅な見直しを決断したということだ。

 また、中古車市場についても、日本からロシア向けの輸出台数が多いことをテレビやネットニュースを通じて知っている人も少なくないだろう。2000年代中頃以降、ロシアの経済発展によって、ロシア国内生産される日本車の販売台数が増えると同時に、日本からの中古車輸出量も増えていった。

 そもそもロシアの道路交通法は、右側通行・左ハンドル対応なのだが、右ハンドル車でも走行しているのが実状だ。一時、ロシア当局が右ハンドル車に対する規制強化を打ち出したと記憶しているのだが……。

 そうしたなかで、トヨタなど日系メーカー各社が現地製造から撤退することになった。既存車に対する修理や補償については、メーカー各社が現地ディーラー関連企業と連携して引き続き行うのは当然のことだ。だが、ロシアのユーザーにとって、とくに価格の高いランクル300などについて、サービス対応などで将来への不安を感じる人がいてもおかしくはない。ロシア経済の行方が現時点で不透明なのだから、それは致し方ないと思う。

 そうしたロシアの実態経済と消費者心理が、日本でのランクル300中古価格に影響していることは否定できないのではないだろうか。